AGA治療の前に血液検査を行う4つの目的|採血の費用や方法・流れ
・AGA治療になぜ血液検査が必要?
・採血結果でどんなことがわかるの?
・どこで検査できるか教えて欲しい。
・どれくらい費用がかかるかも気になる…
このような悩みを解決する記事を用意しました。
記事の内容は以下の通りです。
・血液検査をする目的
・血液検査の費用
・血液検査を受ける方法
・血液検査を受ける流れ
この記事を読み終わると、AGA治療における血液検査の目的が理解でき、実際に検査を受けるかを決められるようになります。
薄毛治療になぜ採血が必要?血液検査の目的
AGA治療をはじめる前に薄毛の原因を探ったり、治療薬を使っても大丈夫か、というチェックをするために血液検査を実施します。
血液検査でわかることには、以下のようなものがあります。
それぞれ詳しく解説します。
薄毛の原因(AGAかそれ以外か)
血液検査により、薄毛の原因がAGAかそれ以外のものか、という目星をつけることができます。厳密に言うと、血液検査でAGAの確定診断ができるわけではありません。ただし、鉄欠乏性貧血や甲状腺機能異常など、血液検査で薄毛の原因がわかるものもあります。
AGA治療薬はAGAによる薄毛にしか効果が出ないため、AGA以外の薄毛である可能性を潰しておくことは大切です。
AGA治療薬の使用可否
AGA治療薬の副作用に「肝機能障害」があります。内服治療をはじめる前には、肝臓に問題がないかチェックしておかねばなりません。
AGA治療薬のうち、フィナステリドとデュタステリドは肝代謝であり、排泄される際に肝臓に負担がかかります。万が一、肝機能低下が見られる場合は、内服治療ができないこともあります。
副作用のリスクを個人で判断するのは難しいため、内服治療をスタートする前には専門のクリニックで検査をしてもらうことをオススメします。
AGA治療薬の効果予測
血液検査により、AGA治療薬の効果を予測することができます。
フィナステリドやデュタステリドには、血中DHTを下げる作用があります。治療前後で血液検査を行い、DHT値の変化から、薄毛改善の効果が予測可能です。
実際に治療薬の効果を実感するまでには半年ほどかかります。血液検査の結果から効果を予測できれば、治療のモチベーションにもつながるでしょう。
将来の薄毛リスク
血液検査により、将来の薄毛リスクを調べることができます。
AGAの発症には「5αリダクターゼ」という酵素が関わっており、活性度が高い場合はAGAになる可能性が高いと言われています。
・5αリダクターゼの活性度
・結合する受容体の感度
上記をチェックすることで、薄毛になりやすいかどうかのチェックが可能です。これらはクリニックに行かなくても、市販のキットで確認することも出来ます。
AGA治療の血液検査は高額?血液検査にかかる費用
血液検査にかかる費用はクリニックによってまちまちです。検査項目が多いところもあれば、血液検査を行っていないクリニックすらあります。
平均5,000円~1万円
AGA治療前に必要な血液検査にかかる費用は、およそ1万円以内となっています。
血液検査やカウンセリングを無料で行っているクリニックもあるので、調べてみるとよいでしょう。
当院の検査料金はこちらのページからご覧ください。
遺伝子検査を行う場合は1万以上
遺伝子検査が項目に含まれていると、数万円かかることもあります。
遺伝子検査は、将来のAGA発症リスクなどを調べることができますが、AGAかどうかを判定するものではないので注意が必要です。
専用のキットは5,000円~約2万円くらいの価格帯で市販されています。
血液検査を行わないクリニックも
患者の経済的負担を考え、血液検査を行わないクリニックもあります。とはいえ、安心して内服治療を続けていくためには、血液検査をしておくことをオススメします。
血液検査に関するクリニックの方針について、ホームページやカウンセリングで確認しておきましょう。
AGA治療の血液検査を受ける3つの方法
血液検査を受ける方法には、以下の3つがあります。
それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
専門クリニックで採血
専門クリニックで血液検査を受けるメリットは以下の通りです。
専門クリニックでは、AGA治療の経験豊富な医師がおり、検査の信頼性は高くなります。クリニックによっては血液検査を無料で行っているところもあるので、チェックしてみてください。
デメリットとしては以下のようなものがあります。
皮ふ科などの一般医療機関で採血
皮ふ科など、一般の病院で血液検査を受けるメリットは「検査の受けやすさ」です。専門クリニックが少ない地方にお住まいの方も、好きなときに検査を受けられます。
デメリットとしては、医師がAGA治療の専門でないことが多いため、検査の精度がどうしても落ちてしまいます。また、普段取り扱いの少ない項目は外注する必要があるため、費用が高くなりやすい、と言えるでしょう。
市販の検査キットで検査
市販の検査キットを使えば、自宅で好きなときに検査ができます。
デメリットとしては
といったものがあります。
専門クリニックで血液検査を受けるまでの流れ
専門クリニックで血液検査を受けるための流れは以下の通りです。
予約
問診票への記入
医師の診察・カウンセリング
血液検査
治療薬の処方
専門のクリニックでは血液検査の前に、丁寧なカウンセリングや診察を行います。
血液検査の方法はさまざまで、血糖検査のように指先に針を刺し、ごく少量の血液を採ることもあります。
通常、貧血になるような量を採取することはありませんが、心配な場合は問い合わせておくとよいでしょう。
AGAの血液検査に関するよくある質問
採血でAGAかどうかがわかる?
血液検査でAGAの確定診断をすることはできません。
ただし、
・AGA以外の薄毛の原因の可能性
・将来の薄毛リスク
・AGA治療薬の可否
といった、薄毛治療に役立つ情報を得ることができます。
健康診断の結果はAGA採血の代わりになる?
半年以内の結果であれば、血液検査をしなくて済むこともあります。
直近の健康診断の結果をお持ちの場合は、採血結果が役に立つかどうかを事前に確認しておくとよいでしょう。
近くに専門クリニックがなくて採血が難しい
近くに専門クリニックがない場合、オンライン診療も行っているクリニックを選ぶとよいでしょう。
オンライン診療では、診察・カウンセリングをビデオ通話で行い、自己採血をして検査キットを郵送します。クリニックによっては、初診は来院が必要な場合もあるため、確認してみてください。
血液検査は定期的に受ける必要がある?
血液検査は、数ヶ月~1年ごとに受けることをオススメします。
治療前には肝機能に問題がなくても、徐々に変化が出てくる可能性があります。安心して治療を行うために担当医の指示に従って定期的にチェックしてください。
まとめ
この記事では「AGA・薄毛治療における血液検査」について解説しました。
血液検査でAGAの確定診断をすることはできませんが、以下の内容を調べることができます。
これらの情報は、最高の治療をするために有益なヒントになるため、多くのクリニックでは治療開始前に血液検査が行われています。血液検査の費用はだいたい5,000~1万円であることが多いものの、クリニックや検査項目によって異なるため、事前に確認してください。
専門クリニック以外にも、皮ふ科など一般の医療機関で血液検査を受けることができたり、市販のキットで自分で検査をすることができます。クリニックで検査を行う場合は、診察・カウンセリングとセットになっていることが多いです。事前に予約をして、受診するようにしてください。
監修医師コメント
植毛手術の術前の血液検査は非常に重要です。
肝機能、腎機能、出血傾向、感染症など、見るべきポイントがたくさんあります。特に、感染症の種類によっては、クリニックにより手術不可能となるケースもございます。
内科的な疾患やもともとの疾患がないかを調べていくことが重要となるため、執刀医やクリニックに必ずご確認ください。