季節の変わり目は薄毛になりやすい?原因と対策も解説
季節の変わり目は、薄毛が気になる人が多いようです。特に春から夏にかけて、抜け毛が気になる人も多くいるでしょう。
「実際薄毛になりやすいのはどの季節なのか?」
「実際薄毛になりやすいのはどの季節なのか?」
「季節の変わり目による薄毛の対策は?」
このような疑問にお答えしていきます。
この記事では、
・薄毛になりやすい時期
・なぜ季節の変わり目に薄毛になりやすい?
・季節の薄毛を予防するための対策
について解説します。
日々の生活に取り入れやすい対策もお伝えするのでぜひ最後まで読んでみてくださいね。
薄毛になりやすい時期
季節の変わり目が薄毛になりやすい時期は体感で感じるかもしれません。
なぜ抜け毛が多くなるのかについて、時期ごとに見ていきましょう。
薄毛になりやすいのは春?(3月~5月)
春はたくさんの髪の元を生む時期です。この新しく生まれてくる髪の元が、成長するための環境を整備しようとします。
具体的には、毛穴に残っていた「細胞が古い毛髪」が一斉に抜けて、準備を整えようとします。しかし、冬の頭皮へのダメージや春の新生活のストレスなどが重なると、その環境の準備がうまくできなくなるのです。
薄毛になりやすいのは夏?(6月~8月)
夏は、イベントやレジャーなど楽しみが多い一方で、夏ならではの抜け毛リスクが多く潜んでいます。
頭皮環境の悪化、ストレス、乾燥、栄養不足など、挙げればキリがありません。
一時的な抜け毛ということもありますが、人によっては夏にどれだけケアできたかが将来の毛量を左右することに繋がります。
そのため原因を知り、しっかりと予防していくことが大切です。
抜け毛が多い月はいつ?
結論、抜け毛が多い月は3月、4月頃と言われています。また春と秋は換毛期であり、1年の中でもとくに抜け毛が増えやすい時期です。
さらに春はイベントが多くなるため、環境の変化により抜け毛が多くなります。
1日あたりの抜け毛本数は、50〜100本までが正常だと言われています。毛髪は日々生まれ変わりを繰り返しているため、この範囲内であればとくに問題はありません。
季節の変わり目は、多い場合で1日200〜300本の抜け毛が生じます。
春と秋に抜け毛が通常の2〜3倍増えることは、自然現象なので、あまり心配する必要はありません。
ただし、しばらく経っても抜け毛がおさまらない場合は要注意です。
薄毛になりやすいのは季節の変わり目?
結論から言うと、季節の変わり目は抜け毛が増えやすいです。
理由は、季節の変わり目は自律神経やホルモンバランスが乱れやすくなることにあります。
毛髪は、髪の成長をつかさどる毛母細胞が血液に含まれる栄養を吸収して成長します。そのため、栄養バランスの良い食事を摂り、血流も良好であれば、毛髪に栄養が行き渡りやすくなるのです。
薄毛対策には普段から適切なケアをすることが重要です。
なぜ季節の変わり目に薄毛になりやすい?理由まとめ
先ほど、季節の変わり目は、換毛期や環境の変化により抜け毛が多くなるとお伝えしました。
そこで季節の変わり目に起こりやすい抜け毛の原因について詳しく解説していきます。
環境の変化によるストレス
季節の変わり目の中でも、とくに3月は年度末であるため、仕事の締め切りに追われたり、新しい環境への準備などストレスを感じやすい時期です。
さらに、4月は新しい環境となりその職場やクラスに馴染むために気を使うなど、精神的に負荷が多い時期となるでしょう。
人はストレスがかかると、その負荷に抵抗するために、副腎皮質からコルチゾールと呼ばれるホルモンが分泌されます。
このホルモンは、男性ホルモンを活性化させる作用があり、抜け毛の増加を促してしまうのです。
またストレスがかかると、ストレスによる活性酸素(体のサビ)が分泌されます。この体のサビを取り除くためには、多量なビタミンやミネラルが使用されます。そのため、髪の毛への栄養が減ってしまうのです。
冷房による血行への影響と乾燥
冷房による体温低下は、血行不良を招きます。血行不良は髪への栄養供給が難しくなるため薄毛の原因となるのです。
また、冷房により頭皮が乾燥すると頭皮の健康状態が悪化します。乾燥も抜け毛の原因のひとつで、頭皮の健康状態が悪化するため、対策が必要です。
汗による頭皮への刺激
汗をかくことで、頭皮の水分が奪われて乾燥してしまい、抜け毛の原因になることがあります。
頭皮が乾燥すると、頭皮の健康を維持するための必要な皮脂が減少して頭皮が外部刺激を受けやすくなるのです。
また、汗をかいて頭皮が蒸れた状態になると、汗や皮脂を餌にする皮膚常在細菌がみるみる繁殖していき菌のバランスが崩れて毛穴の詰まりや炎症を引き起こします。
菌が繁殖して毛穴の詰まりや炎症が起こると、頭皮環境が悪化して頭皮の痒みやフケの発生だけでなく抜け毛・薄毛といったトラブルにも繋がるのです。
そのため、頭皮環境を悪化させないことが重要です。
紫外線による日焼け
結論、紫外線が頭皮に当たることにより抜け毛になるという、直接的な関係はありません。
しかし、紫外線を浴び続けて頭皮にダメージが蓄積すると紫外線により日焼けをすると、頭皮の変化だけではなくタンパク質の合成反応を阻害すると言われています。
毛髪の主成分はケラチンと呼ばれるタンパク質です。ダメージの蓄積で良質な毛髪を育てることが難しくなる為、髪が抜けたり、細くなる可能性があるのです。
季節の薄毛を予防するための対策
今までは、季節の変化による薄毛の原因について解説してきました。
そこでここからは、その原因に対する対策をご紹介していきます。日常でも取り入れられることが多いのでぜひ実践してみてくださいね。
緊張状態を緩和する
季節の変わり目は、新生活や環境の変化によりストレスが溜まりやすいとご紹介しました。
ストレス対策はこまめに行うことが大切です。仕事の合間に軽いストレッチや、気分がほっとするような飲み物などを口にするのも良いでしょう。
また、休日には自分の好きなことに思い切り時間を使うことがポイントです。
「気分が良くなる」ことを意識的に行い、趣味がある人は、趣味に没頭しましょう。
そして、ストレス解消で特におすすめなのは運動です。運動すると、筋肉のリラックス状態に連動して脳もリラックスしやすくなるだけでなく、ストレス反応を鎮めるホルモンが分泌されます。
まずは通勤前のウォーキングなど簡単なことから始めてみることもおすすめです。
冷房は28度に設定し、寝具を工夫
6月〜9月にかけて冷房は必須になる季節ですよね。ただし、使用法によっては頭皮へのダメージに繋がる可能性をお伝えしました。
そこで、頭皮に負担をかけない暑さ対策を紹介します。
・室温を28度程度になるように調整する
・寝具は「ひんやりパッド」などの快適なものを使用する
・エアコンと扇風機を併用する
夏場のクールビズの一環として、室温目安は28度が推奨されています。
冷房の設定温度としては27〜28度を目安に設定してみましょう。
また、冷房を少し高めに設定しても、ひんやりパッドなど冷感素材の寝具を使用することにより、快適に眠れるようになりますよ。
頭皮ケアシャンプーで汗のダメージを減らす
炎症を抑える成分や保湿成分が含まれている頭皮ケアシャンプーを使うと、汗によるダメージを抑えられます。
また、早い段階でケアをはじめることで、頭皮トラブルを防げる可能性が高くなります。
ただし、強い炎症を抑える効果は期待できないため、クリニックや病院を受診することがおすすめです。
乾燥が気になる方は、保湿成分の入ったシャンプーを使用してみてください。成分としてグリセリンやアルギニンなどが入っているか確認してみてくださいね。
頭皮の日焼け止め、日傘・帽子を使用
みなさんは、頭皮専用の日焼け止めスプレーをご存じでしょうか?
通常の日焼け止め同様、「SPF」や「PA」を選べるので、状況に合わせた日焼け止め対策ができます。
ただし、金属アレルギーをお持ちの方は、紫外線吸収剤である酸化亜鉛が肌に合わない可能性が高いです。また、アルコール系溶剤や界面活性剤などが配合されているので、人によっては痒みが出る、肌がひりつくこともあるので注意してくださいね。
そんな方には、日傘・帽子の活用がおすすめです。
色は、黒やネイビーなど濃いめのカラー、つばの広い帽子を選ぶなど、色や形状にもこだわってみてください。
最近は紫外線防止効果のある素材を織り込んだUVカット帽子も増えています。
ただし暑い中、帽子を長時間被ると汗で蒸れる場合があるので、気をつけてくださいね。
抜け毛がひどい場合はAGAの可能性も
季節の変わり目は抜け毛が多いことをお伝えしてきました。
ただし、抜け毛があまりにもひどい場合は、AGA(男性型脱毛症)の可能性もあります。
とはいえ「抜け毛が多い」基準がわかりにくいですよね。
季節の変わり目に関係なく、1日に100本を大きく超える抜け毛がある場合は、異常な抜け毛といえます。本数は普段の生活では数えられませんが、下記のことが当てはまっていないか確認してみてください。
・浴室の排水口に短期間で抜け毛が溜まる
・枕に大量の抜け毛が落ちている
・洗髪時に多量の抜け毛が指に絡みつく
季節の変わり目に関係なく、抜け毛が多い場合も一度クリニックの受診を検討してみてくださいね。
監修医師
毛髪外科医・植毛医。自身も10年以上M字ハゲに悩み、植毛手術を受け克服。日々「一毛入魂」をモットーに薄毛治療に従事。趣味はヘアケアの研究。Twitterやnoteで髪にかかわる最新情報を発信。無料で植毛に関する悩み相談ができる掲示板「なおるん毛髪研究室」を運営。