【植毛医監修】自毛植毛とは|施術方法の違いや特徴を徹底解説


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目次

自毛植毛とは

自毛植毛は、薄毛の症状が出ている部分に、自分の髪の毛を移植する治療方法です。

移植する髪は後頭部や側頭部の「AGAの影響を受けにくい」部分から毛根ごと採取し移植するため、薄毛の原因を根本から解決することができます。

また自毛植毛は、日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診断ガイドライン」でもグレードB(行うよう勧める)と高く評価されている薄毛治療法です。

自毛植毛に関してはこちらもご覧ください。

AGAの根本的な治療法

薄毛の主な原因であるAGAには、DHT(ジヒドロテストステロン)という物質が関係しています。

特に男性ではその影響を受けやすく、頭頂部や前頭部で抜け毛が起こっていきます。

一方、後頭部や側頭部ではその影響は少なく、これら部分から髪を移植することで、その先ずっと健康な発毛サイクルが続いていきます。

自分の健康な髪の毛を別の場所に移動させる、というシンプルな方法なので、拒絶反応が起こることもなく、薄毛の根本的な治療となります。

毛包単位で健康な髪を移植

自毛植毛では、健康な髪の毛を「毛包単位」で採取します。

毛包とは、毛根を包む組織であり、髪の毛にかかわる毛母細胞などで構成されています。

また、移植する毛包のことを植毛業界では「グラフト」または「株」と呼び、数えるときも「2,000グラフト」のように言います。

自毛植毛の簡単な流れとしては

  1. グラフトの採取
  2. ホール(スリット)の作成
  3. グラフトの移植

という流れで行われます。

ホール(スリット)というのは、採取した毛根を植え込むための移植先のことです。

グラフト採取の方法は大きく分けると「FUT法」と「FUE法」の2つがあり、それぞれに特徴があります。

自毛植毛のデメリット

自毛植毛のデメリットには以下のようなものがあります。

  • 一回の手術費用が高い
  • 効果を実感するまでに時間がかかる
  • 移植できる本数に限りがある
  • 手術における痛みや副作用のリスクがある
  • クリニックによって仕上がりが変わる

自毛植毛のデメリットとして、費用が高くなりやすいことが挙げられます。

手術方式やグラフト数によって金額が変わり、症状の進行具合によってはかなり高額になることも考えられます。

また、すぐに効果を感じられるわけではなく、完全に健康な髪が生え揃うまでには一年以上かかることもあります。

グラフトを採取した部分からは髪が生えないため、移植できる本数にも限りがあり、手術の傷跡が目立つこともあります。

もっとも問題となるのは、医師やクリニックによって仕上がりが変わることです。自毛植毛を受けるなら、値段だけではなく、経験と実績のある施設を選ぶことが大切です。

自毛植毛のメリット

自毛植毛のメリットには以下のようなものがあります。

  • 拒絶反応のリスクが少ない
  • ガイドラインでも推奨されている
  • 植毛の効果は半永久的に続く
  • カットやパーマなど、ヘアアレンジを楽しめる

自毛植毛の手術の種類

自毛植毛の方法を大きく分けると「FUT法」と「FUE法」の2つがあり、両者は「メスを使うか・使わないか」によって区別されます。

FUT法

FUT法では、後頭部の髪の毛を「頭皮ごと」薄くはがし、薄毛症状のある部分に移植します。

この方法では、グラフト採取時の「毛根切断率」が低いため、移植先への定着率が高くなりやすい傾向にあります。

また、一回の施術で大量のグラフトが採取できるので、薄毛が広範囲に進行している症例の治療に向いています。

FUE法よりもグラフト採取の難易度は低く、短時間で済むため、コストを低く抑えやすい方法です。

FUE法

FUE法では、写真のような専用のパンチ器具を用いて、グラフトを一つずつくり抜くように採取していきます。

FUT法と違ってメスを使わないので「切らない植毛」として知られています。

この方法では、グラフト採取の方法が特殊で、高い技術と豊富な経験が要求されます。

メスを使わないので頭部および患者への負担を軽くできますが、医師や看護師のスキルが低いと毛根切断率が高く、定着率が下がります。

これがクリニックによって植毛成績が異なる大きな理由です。

薄毛の症状が部分的、もしくは頭皮が硬くてFUT法に向いていない、といった方にはFUE法はオススメです。

自毛植毛の流れ

一般的な自毛植毛の流れは以下の通りです。

STEP
カウンセリング

薄毛の症状に関する悩みや希望を聞き取り、あなただけの植毛プランを作成します。

ここで今後の治療方針や手術費用の説明をします。

STEP
事前処置

術前の全身状態のチェックを行います。

問題がなければ、痛み止めや局所麻酔をし、移植部分のマーキングや手術機材の準備をします。

STEP
移植

ドナーとなるグラフトを採取した後、移植先のホールを作成し、実際に移植を行います。

STEP
アフターケア

グラフトを採取した部分および移植した部分はガーゼで保護して包帯で固定します。

※これは植毛手術のおおまかな流れであり、必要な処置が術式によって異なります。また、クリニックによって対応が異なるため、事前に確認してください。

【10年間の費用】他の治療法とのコストを比較

薄毛治療を長期的なものとして考えると、自毛植毛がお得になるケースがほとんどです。

なぜなら、他の治療法はAGAを根本的に治療するものではなく、ずっとなんらかのメンテナンスをし続けなければいけないからです。

例えば、投薬治療には、AGAの進行を遅らせる効果はありますが、薄毛になった部分の髪を取り戻すことはできません。

薬の効果を持続させるためには飲み続ける必要があり、薬をやめると再び抜け毛が始まります。

また、育毛剤やかつらも半永久的にランニングコストがかかる一方で、薄毛が改善されるわけではないのです。

自毛植毛した髪がいったん定着してしまえば、その後の通院は基本的に必要なく、長い目でみたときに恩恵の大きな治療法であるともいえます。

監修医師コメント

内田直宏

FUE法とFUT法の決定的な違いは切る手術がどうかという点です。FUEは小さな直径のパンチで1つずつグラフトを採取する方法です。一方で、FUTは、メスで後頭部を帯状に切開して、アイランド(皮島)としてグラフトを採取してあとで、1本ずつカッティングして取り出す方法になります。

どちらもメリットデメリットがあり、こちらについては別の記事を参照ください。


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