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なおるん毛髪情報局
ナイアシンフラッシュが気になる?その症状の期間と適切な対処法

薄毛予防のためにナイアシンの摂取を始めたものの、過剰摂取による副作用「ナイアシンフラッシュ」に悩まされていませんか?
たとえ薄毛を予防できても、健康を害してしまったら辛いですよね……
この記事では、ナイアシンフラッシュがどの程度の期間続くのか、また放置しても問題ないのかについて詳しく説明していきます。
より効果的な摂取方法を見つけ、健康的な薄毛予防を行いましょう。
目次
ナイアシンフラッシュとは?
ナイアシンは薄毛予防や美肌効果などに効果的ですが、その中でもニコチン酸を過剰に摂取すると、顔の紅潮や掻痒感などの「フラッシング(flushing)症状」、すなわち「ナイアシンフラッシュ」が引き起こされることがあります。
さらに、血管拡張や下痢、嘔吐、消化管の疾患も起こる可能性があるため、ナイアシンを治療薬として使用している方は、過剰摂取にならないように注意を払いましょう。
厚生労働省が定める食事摂取基準(2020年版)に基づくと、ナイアシンの推奨量と耐用上限量が示されています。この基準に従って、適切な摂取量を把握し、ナイアシンを効果的かつ安全に摂取できるようにしましょう。
参考:日本人の食事摂取基準(2020 年版)「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書, p259
ナイアシンフラッシュの予防策3つ
ナイアシンフラッシュを抑制するために、摂取する際に注意すべきポイントが3つ存在します。ポイントを押さえることで、副作用を軽減し、快適にナイアシンを摂取できるでしょう。
ポイントを3つ紹介します。
- 空腹時には摂取しない
- 冷たい水で飲む
- ビタミンCを1週間前から摂っておく
① 空腹時には摂取しない
空腹時にナイアシンを摂取すると、その効果が強く出ることがあります。そのため、食事と一緒に摂取することで、副作用を和らげることができます。
② 冷たい水で飲む
冷たい水でナイアシンを摂取することで、血管が収縮し、フラッシングの症状が軽減されることがあります。これにより、ナイアシンフラッシュの発生を抑えることができます。
③ ビタミンCを1週間前から摂っておく
ビタミンCには、ヒスタミン(かゆみ物質)を体外に排出しやすくする働きがあります。このため、1週間前から1日1g×3回程度のビタミンCを摂取しておくことで、ヒスタミンの排出を促進し、ナイアシンフラッシュの症状を緩和させることが期待できます。
これらのポイントを意識することで、ナイアシンフラッシュを抑えつつ、適切にナイアシンを摂取することができます。健康的な生活のためにも、ナイアシンを効果的に摂取しましょう。
症状がいつまで続く?ナイアシンを使うときのポイント
ナイアシンには、主に2種類の形態が存在します。それは「ナイアシン」と「ナイアシンアミド」です。
ナイアシンアミドは、ナイアシンに比べて効果が緩やかであり、副作用がほとんどないことが特徴です。一方、ナイアシンは効果が強力な反面、「ナイアシンフラッシュ」という副作用が現れることがあります。
ナイアシンフラッシュとは、末梢血管が拡張され、皮膚が赤くなり痒みを感じる現象です。副作用の程度は個人差があり、通常は1週間程度で体が慣れ、フラッシュが出なくなることが一般的です。
ナイアシンフラッシュは、体内に蓄積されたヒスタミン(かゆみ物質)を排出するための現象であり、基本的には危険ではないとされています。ナイアシンを摂取してから1時間後に赤くなり、痒みが出たりすることがありますが、さらに1時間ほど経過すると症状が薄れることが多いです。
ただし、症状が長時間続くこともありますので、最初は夜間に摂取して様子を見ることが望ましいです。また、ナイアシン摂取によって気分が悪くなることがある場合は、自分で摂取量を調整し、異常が感じられたら一時的に中止してみるなど、適切な対処が重要です。
自分に合った摂取方法を見つけながら、効果的にナイアシンを利用しましょう。
ナイアシンを効果的に摂取する方法
「ナイアシンの副作用は嫌だけど、薄毛予防は諦めたくない!」そんな方に、効果的な摂取方法をご紹介します。
前述した通り、ナイアシンはビタミンB群の一部であり、単独で摂取するよりも、ビタミンB群全体をバランス良く摂取することが理想的です。ビタミンB群は、体のエネルギー代謝や神経機能の維持に役立つ重要な栄養素と言われています。
ビタミンB群は水溶性の栄養素であるため、調理過程で煮たり茹でたりすると、その成分が煮汁に溶け出してしまいがちです。そのため、栄養素を効率的に摂取するためには、生食が適しています。例えば、刺身や果物など、加熱処理をせずに食べられる食材を選ぶことがおすすめです。
さらに、スープや煮物に使用する際は、具材から溶け出した栄養素が煮汁に含まれるため、無駄なくビタミンB群を摂取することが可能です。これにより、栄養バランスを考慮した食事を摂ることができます。
総じて、ナイアシンとともに、ビタミンB群全体をバランス良く摂取することが、健康的な生活において重要であると言えます。栄養素が豊富に含まれる食材を活用し、効率的な摂取方法を取り入れて、健康を維持しましょう。
まとめ
薄毛予防のためにナイアシンを摂取している方は、過剰摂取によるナイアシンフラッシュに注意が必要です。症状は通常数時間で収まりますが、個人差があります。
適切な摂取量を守り、効果的な対処法や予防策を取り入れることで、悩みを解決できるでしょう。また、症状が長引く場合や心配な場合は、医師に相談することをお勧めします。
ナイアシンを適切に摂取することで、健康的な薄毛予防を行いましょう。
監修医師コメント
ナイアシンフラッシュとはナイアシンを接種しすぎた時に、血管拡張が強く生じて、紅潮状態、浮腫状の痒みが生じることがあります。
対策として、なるべく水分を多めに接種して、ナイアシンを体外に排出する他に、ナイアシンを含む食事のみを多く取りすぎないなど、あまり経口接種しすぎないことが重要でしょう。
ナイアシンを摂り続けると、なぜかゆみが続きますか?

(アルモ形成クリニック院長)
ナイアシン接種によりニコチン酸フラッシングという現象が生じます。
すると、体中の血管が拡張し、ヒスタミンが血中に放出されるため、かゆみが出るようになります。
ナイアシンフラッシュがおさまらないのはなぜですか?
ナイアシンフラッシュは通常数時間以内に治まることが多いですが、持続する場合には、全身症状が生じたり、ショック症状が起きる可能性がありますので早めに医師に相談したほうが良いです。
蕁麻疹が何ヶ月も治らないのはなぜですか?
慢性蕁麻疹といって、アレルギー体質がある方に持続するケースがあります。
内服薬を適切に用いることでコントロール可能です。
蕁麻疹がなかなか消えない場合、どうしたらよいですか?

(アルモ形成クリニック院長)
蕁麻疹は通常24時間以内に消失しますが、残る場合には、抗ヒスタミン薬やステロイド軟膏塗布などの治療が必要になります。
症状が強くなると、アナフィラキシーショックと言って命に関わる場合がありますので、早めに医師に相談することが重要です。
このコラムの著者
アルモ形成クリニック
院長 内田直宏
筑波大学医学部卒業後、マイクロサージャリー(顕微鏡手術)を含む形成外科施術に6年間従事。
年間200症例以上の自毛植毛施術を執刀しており、AGA治療(内服療法、注射療法、レーザー治療)や美容外科施術にも長けている。
自毛植毛だけでは実現の難しい、額をせまくする手術やFUT植毛による傷跡のカバーアップなどといった技術も高く評価を受けている。

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(アルモ形成クリニック院長)
ナイアシンフラッシュとは、ビタミンB3を接種しすぎることで、体がほてったり、かゆみが生じたり、ひどい場合には全身症状(ショック症状)が急に起こる症状のことです。
通常は数時間以内に治まりますが、治まらない場合には早めの病院受診が重要です。