コラム
PHYSICIAN SUPERVISING
ページの監修医師
アルモ形成クリニック
院長 内田 直宏(なおるん先生)
- ISHRS(国際毛髪外科学会)正会員
- 年間200症例以上の自毛植毛を執刀
- 違和感ゼロへ導く精密なグラデーションデザイン植毛が得意
【YouTube更新】逃れられない!?薄毛はなぜ遺伝するのか。植毛医が徹底解説!
逃れられない!?薄毛はなぜ遺伝するのか。植毛医が徹底解説!
薄毛の基本とAGA(男性型脱毛症)について
男性に多い薄毛はAGA(男性型脱毛症)で、遺伝的な要因が大きく関わっています。
AGAの遺伝的背景
AGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモンの影響だけでなく、遺伝的な要因も深く関係していることが分かっています。そのため、「家族に薄毛の人がいるため自分も薄毛になるのではないか」と不安に感じる方も少なくありません。
AGAに関与する遺伝子とは
近年の研究では、AGAの発症には複数の遺伝子が関与していることが明らかになっています。
特に注目されているのが、男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)に対する感受性に関わる遺伝子です。この遺伝的な体質によって、同じ量の男性ホルモンが存在していても、AGAになりやすい人となりにくい人がいると考えられています。
つまり、AGAは単純に「髪が薄くなる遺伝」ではなく、「薄毛になりやすい体質を受け継ぐ可能性がある」という理解が正確です。
母方の家系は重要な判断材料の一つ
AGAに関連する遺伝子の一部はX染色体上に存在すると考えられています。
男性は父親からY染色体、母親からX染色体を受け継ぐため、母方の祖父や親族に薄毛の方がいる場合、AGAのリスクを推測する参考になることがあります。
そのため、
- 母方の祖父が薄毛だった
- 母方の叔父にAGAの方がいる
- 母親側の家系に薄毛の人が多い
といった場合は、AGAの遺伝的素因を受け継いでいる可能性があります。
父親が薄毛でなくてもAGAになることはある
「父親が薄毛ではないから安心」と考える方もいますが、実際には父方・母方の両方の遺伝的要因が複雑に関与しています。
そのため、父親に薄毛がなくてもAGAを発症するケースは珍しくありません。逆に、家族に薄毛の方がいても必ずAGAになるわけではなく、生活習慣や加齢、ホルモンバランスなども発症に影響します。
遺伝があっても早期対策は可能
AGAは遺伝的な要素が強い疾患ですが、遺伝だけで薄毛が決まるわけではありません。
現在ではフィナステリドやデュタステリド、ミノキシジルなどのAGA治療薬によって進行を抑制したり、自毛植毛によって見た目を改善したりすることが可能です。
家族に薄毛の方がいて不安を感じている場合は、症状が進行する前に専門医へ相談し、早期に対策を始めることをおすすめします。
AGAの生理的メカニズム
テストステロンからDHTが生成される
男性の体内には、テストステロンと呼ばれる男性ホルモンが存在しています。このテストステロン自体が直接薄毛を引き起こすわけではありません。
頭皮に存在する「5αリダクターゼ」という酵素の働きによって、テストステロンがDHT(ジヒドロテストステロン)へ変換されます。AGAは、このDHTが毛根へ影響を及ぼすことで進行すると考えられています。
DHTが毛乳頭へ与える影響
DHTは毛髪の成長をコントロールする「毛乳頭細胞」に作用します。
DHTの影響を受けると、毛髪の成長を促すシグナルが弱まり、本来であれば数年間続く成長期が短縮されてしまいます。その結果、髪の毛が十分に成長する前に抜け落ちるようになります。
ヘアサイクルの乱れが薄毛を進行させる
健康な毛髪は、
- 成長期
- 退行期
- 休止期
というヘアサイクルを繰り返しています。
しかしAGAでは、DHTの影響によって成長期が短くなり、毛髪が太く長く成長する前に抜けてしまいます。これを繰り返すことで、徐々に毛髪が細く短くなり、最終的には産毛のような状態へ変化していきます。
薄毛のその他の原因
- ストレス:精神的ストレスは毛髪の成長サイクルに影響を与え、脱毛を促進します。
- 生活習慣:睡眠不足や運動不足も薄毛に寄与することが知られています。
- 食生活:不健康な食事は、毛髪の健康を損なう原因となり得ます。
- 誤ったヘアケア:過度なヘアスタイリングや化学物質の使用が髪にダメージを与えることがあります。
薄毛治療の選択肢
薄毛やAGA(男性型脱毛症)の治療にはさまざまな方法があり、症状の進行度や薄毛の原因、ご自身の希望に応じて最適な治療法を選択することが重要です。
近年では、薄毛の進行を抑える治療から発毛を促進する治療、さらには見た目を根本的に改善する治療まで、多様な選択肢が存在します。
AGA治療薬(内服薬・外用薬)
AGA治療の基本となるのが医薬品による治療です。
フィナステリドやデュタステリドは、薄毛の原因となるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制し、抜け毛の進行を防ぐ効果が期待できます。また、ミノキシジルは頭皮の血流を改善し、発毛を促進する治療薬として広く使用されています。
AGAの初期段階では、まず治療薬による治療が選択されることが一般的です。
PRP療法(多血小板血漿療法)
PRP療法は、ご自身の血液から抽出した血小板由来成分を頭皮へ注入する治療法です。
成長因子(グロースファクター)を活用して毛根の活性化を促し、毛髪の成長をサポートすることを目的としています。AGA治療薬と併用されることも多く、より高い治療効果を目指す場合に選択されることがあります。
低出力レーザー治療(LLLT)
低出力レーザー治療は、頭皮へ低エネルギーのレーザーを照射し、毛母細胞の活性化や血流改善を促す治療法です。
身体への負担が少なく、自宅で使用できる医療機器も存在するため、AGA治療の補助的な選択肢として活用されています。
自毛植毛
自毛植毛は、後頭部や側頭部のAGAの影響を受けにくい毛髪を採取し、薄毛が気になる部位へ移植する治療法です。
移植した毛髪は定着後も生え続けるため、生え際の後退や頭頂部の薄毛を根本的に改善できる可能性があります。
特に、
- 生え際を自然に整えたい
- 薬だけでは十分な改善が得られない
- 長期的な改善を目指したい
という方にとって、有力な選択肢となります。
自分に合った治療法を選ぶことが大切
薄毛治療に万能な方法はなく、最適な治療法は一人ひとり異なります。
AGAの進行度や年齢、生活スタイル、将来的な希望によって適した治療は変わるため、専門医による診断を受けた上で治療計画を立てることが重要です。
早期に適切な治療を開始することで、より良い結果につながる可能性が高まります。
まとめ
薄毛はAGA(男性型脱毛症)だけでなく、遺伝的要因や加齢、生活習慣の乱れ、ストレス、頭皮環境の悪化など、さまざまな要因が複雑に関係して発症・進行します。そのため、薄毛を改善するためには原因を正しく把握し、ご自身の状態に合った治療法を選択することが重要です。
現在では、AGA治療薬による進行予防や発毛治療、PRP療法、自毛植毛など、多様な治療法が存在します。症状の進行度や目指す仕上がりによって最適な治療法は異なるため、専門医による診断を受けながら治療方針を決定することをおすすめします。
また、十分な睡眠やバランスの良い食事、適度な運動、ストレス管理といった健康的な生活習慣も、頭皮環境を整えるうえで重要な要素です。治療と生活習慣の改善を組み合わせることで、より良い結果が期待できます。
アルモ形成クリニックでは、患者様一人ひとりの薄毛の原因や進行状況を丁寧に診察し、AGA治療から自毛植毛まで幅広い選択肢の中から最適な治療プランをご提案しています。薄毛や抜け毛、生え際・頭頂部のお悩みをお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
詳しい解説は動画でご確認ください:逃れられない!?薄毛はなぜ遺伝するのか。植毛医が徹底解説!
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このコラムの著者
アルモ形成クリニック
院長 内田直宏
筑波大学医学部卒業後、マイクロサージャリー(顕微鏡手術)を含む形成外科施術に6年間従事。
東京、秋葉原でアルモ形成クリニックを開院。
沖縄から北海道まで、遠方の患者様に多くご来院いただいております。
年間200症例以上の自毛植毛施術を執刀しており、AGA治療(内服療法、注射療法、レーザー治療)や美容外科施術にも長けている。
自毛植毛だけでは実現の難しい、額をせまくする手術やFUT植毛による傷跡のカバーアップなどといった技術も高く評価を受けている。
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