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コラム

自毛植毛の基礎知識

自毛植毛の10年後はフサフサ?生え続ける秘訣と人工毛・AGA治療薬との違い

自毛植毛の10年後の髪はフサフサ?人工植毛や治療薬との違いとは|東京 自毛植毛 アルモ形成クリニック 美容外科

「自毛植毛は10年後もフサフサのままでいられるの?」そんな疑問を持つ方は少なくありません。

自毛植毛は一度定着すれば半永久的に生え続けるといわれていますが、術後のケアや頭皮環境によって結果に差が出るのも事実です。

また、人工毛植毛やAGA治療薬(ミノキシジル・フィナステリドなど)とは、効果の持続性・リスク・費用の面でも違いがあります。

この記事では、自毛植毛の10年後の経過をはじめ、生え続けるための秘訣や他治療との違いを解説。さらに、実際に当院で自毛植毛を受けた方の症例写真もあわせて紹介します。

長期的な視点で「後悔しない薄毛治療」を選ぶための参考にしてください。

この記事で分かること

・自毛植毛は10年後も生え続ける
・10年経っても生え続ける理由
・自毛植毛を体験した人の経過
・自毛植毛と人工毛植毛・AGA治療薬の10年後の違い
・自毛植毛の施術後にすぐにやること
・10年後のためにやるべきポイント
・自毛植毛で後悔しないための注意点

自毛植毛について知りたい方は、こちらもご覧ください。
自毛植毛とは | アルモ形成クリニック

自毛植毛は10年後も生え続ける

自毛植毛をしてから10年後でも移植した毛は生え続けるとされています。

自毛植毛は元々自分の髪の毛をドナーとしているため、頭皮に生着すれば普通の髪の毛と変わらないほど自然な状態です。

本来、髪の毛は毛包幹細胞が分裂することで新しい髪の毛として生えてきます。[1]

加齢によって毛包幹細胞が増えなくなると、毛包が小さくなり細い毛となって抜けていきます。そして髪が生えなくなり薄毛やハゲとなってしまうのです。

自毛植毛では後頭部や側頭部の薄毛の影響を受けない毛包細胞を薄い箇所に引っ越ししているため、生着後に細胞分裂が行われます。自分の髪の毛として成長していくため生え続ける可能性が高いです。

自毛植毛から10年経っても生え続ける2つの理由

生える原因

植毛後に髪が生え続けるのには、以下の2つの理由があります。

それぞれ見ていきましょう。

AGAの影響を受けにくいため

自毛植毛として使われるドナーは自身の後頭部や側頭部の毛を使います。

後頭部の毛はAGA(男性型脱毛症)の原因となる5αリダクターゼの影響を受けにくいとされています。[2]

そのため、生え際や頭頂部に植毛した場合でも、薄毛を引き起こす男性ホルモンの影響を受けずに髪が生え続けるのです。

抜けた毛が生え変わるため

自毛植毛で移植した毛は、一度抜けた後も毛包幹細胞が生きている限り生えかわっていきます

髪の毛の9割近くは2〜6年の成長期に該当しますが、成長期のあとに2〜3週間の退行期、2〜3ヵ月の休止期となります。退行期より細胞の活動が低下し始め、休止期では完全に停止するため髪の毛が抜けていくのです。[3]

新しい毛が生えてこなくなった場合は、細胞の寿命が考えられるでしょう。

植毛後も毛が抜けやすい場合は、しっかりと頭皮に生着していない可能性もあります。

日本皮膚科学会のガイドラインによると、自毛植毛の定着率は82.5%と報告されています。[4]

植毛した毛が定着していない場合は髪が抜けやすく、生えかわらない可能性があることも認識しておきましょう。

自毛植毛を体験した人の経過

実際に当院で自毛植毛を受けられた方の経過をご紹介します。

手術からわずか数か月でも、生え際や前頭部の密度に変化が見られ、自然な立ち上がりを感じていただけます。

術後6か月

術後6か月

M字型の薄毛が進行し、前頭部のボリューム不足に悩まれていたケースです。

術後6か月では、両サイドのM字部分に新しい毛がしっかりと確認でき、地肌の露出が目立たなくなっています。

個々の髪の太さや毛流れを考慮したデザインで、従来の髪と見分けがつかない自然な生え際を実現しました。

術後5か月半

術後5カ月半

生え際の後退が進行し、全体的なバランスを整えたいとのご希望でご来院いただきました。

術後5か月半の時点で、生え際にしっかりと新しい毛が生えそろい始め、自然なラインが形成されています。

この時期はまだ成長途中ではありますが、毛量・密度ともに安定した立ち上がりが見られています。

術後5か月半

術後5カ月半

生え際の後退により、おでこが広く見えることを気にされていた方の症例です。

自然な印象を重視し、もともとの髪流れや額の形に合わせてデザインを設計しました。

術後5か月半では、生え際から細い新しい毛が生えそろい始め、額のラインが自然に引き締まった印象に。

半年を過ぎる頃には、移植毛の太さ・コシが安定し、従来の毛と区別がつかないほど自然な生え際に仕上がっていきます。

アルモ形成クリニックでは、髪質・毛流れ・生え際デザインをすべてオーダーメイドで設計し、「どこに・どの角度で・どんな密度で」移植するかを細かく調整しています。

また、刈り上げずに採取できる「アルモ式Un-SHAVEN法」を採用しており、術後も自然な仕上がりで、人目を気にせず治療を受けていただけます。

気になる方は、ぜひ一度来院してカウンセリングを受けてみてくださいね。

人工毛植毛・AGA治療薬の10年後の違い

抜け毛対策として、自毛植毛以外にも人工毛植毛やAGA(男性型脱毛症)治療薬の使用などがあります。

それぞれの内容や経過については以下の通りです。

治療内容10年後の効果
自毛植毛自分の毛を植毛する継続して生え続ける
人工毛植毛作られた毛を植毛する生えてこないばかりか、異物反応や炎症のリスクあり
AGA治療薬抜け毛を抑制する
(髪が生える効果はない)
辞めると薄毛の進行リスクあり

人工毛植毛は自分の毛ではなく、ナイロン糸などを材料とした人工的に作られた毛を植毛します。頭皮にとっては異物と感じてしまい生着率が低かったり、拒絶反応、異物反応が起きたりします。

また、抜け落ちてしまった場合、それ以降は生えてきません。人工植毛の利用はAGAガイドラインでも非推奨とされています。[4]

AGA治療薬は男性ホルモンに働きかけ、抜け毛を抑制する効果があります。新しく毛が生えてくるわけではないため、現在のボリュームから増えることは基本的にありません。

さらに薬を飲まなくなると、抜け毛の進行が進んでしまうため再発してしまいます。長いスパンで考えると、長期的な手間がかかるのも特徴です。

自毛植毛の施術後にすぐにやること

自毛植毛は、一度定着すれば10年後も生え続けるとされています。

しかし、移植した毛根がしっかり生着しなければ、すぐに抜け落ちる可能性が高いです。再び手術を必要とするケースもあるでしょう。

生着率を高めるためには、植毛手術後のアフターケアが重要です。

術後ケアのポイント

・できれば術後5日目までは洗髪剤(シャンプー)の使用を避ける
・1週間は擦るのは禁止
・頭皮に刺激がかかる激しい運動は行わない
・頭を洗う際は指の腹で優しく洗う

頭皮の定着期間は特にデリケートな時期です。

せっかく植毛した毛が無駄にならないように、頭皮に生着するまでの1週間は気をつけて生活するようにしましょう。

アルモ形成クリニックでは、術後の経過を長期的にサポートするために、洗浄ケアの指導・経過確認・定期検診(6カ月・12カ月)を実施しています。

また、頭皮の赤みやかゆみなど、気になる症状がある場合はLINEでいつでも相談可能。患者様が安心して回復期間を過ごせるよう、細やかなサポートを行っています。

自毛植毛を10年以上長持ちさせる5つのポイント

10年後のために継続してやること

5年後、10年後でも髪が生えた状態を目指したいなら、術後のケアだけでなく継続した抜け毛対策を続けましょう。

・AGA治療は続ける
・タバコを吸うのは控える
・7時間以上の睡眠時間を確保する
・ストレスがたまらないようにする
・タンパク質や亜鉛を含む食材を食べる

それぞれ解説していきます。

AGA治療は続ける

植毛手術と併用して、フィナステリドやデュタステリドなどのAGA治療薬の内服は続けましょう。

植毛手術で補える部分は、植毛した部分だけです。それ以外の部分はAGA(男性型脱毛症)が進行することで、髪の毛が抜けていきやすいです。

そのため、抜け毛を防ぐために治療薬でAGAの進行を防ぐ必要があります。

AGA(男性型脱毛症)が進行し、植毛した部分が目立つことを離れ小島と言います。せっかく植毛したのに違和感のある髪型となってしまうこともあるでしょう。

AGAガイドラインで推奨されている治療薬は、以下の通りです。[4]

治療薬推奨度効果
フィナステリドA5αリダクターゼⅡ型の働きを抑制
→AGAの進行を遅らせる
デュタステリドA5αリダクターゼⅠ型とⅡ型の働きを抑制
→AGAの進行を遅らせる
ミノキシジル外用薬A血管を拡げる作用
→髪の毛の成長に役立つ
ミノキシジル内服D血管を拡げる作用
→髪の毛の成長に役立つ
(効果ははっきりしていない)

A:行うよう強く勧める
B:行うよう勧める
D:行うべきではない

それぞれの薬によって効果は異なります。どの薬を使うべきか分からない場合は、一度専門のクリニックで相談してみてください。

AGA治療薬を併用することで、自毛植毛の効果をより生かせるでしょう。

タバコを吸うのは控える

喫煙している場合は、タバコを少しずつ控えるようにしましょう。

タバコに含まれているニコチンには、強い血管収縮作用があります。[5]
血管が収縮することで、十分な血流が頭皮に行き届かなくなります。

頭皮にある細胞に運ばれる栄養が届かなくなると、髪が満足に成長しなくなるのです。

中途半端に成長すると毛根から抜けやすくなり、植毛した毛が抜けていきます。

近年では、無理なく禁煙をサポートするアイテムも増えています。[6]

・禁煙補助薬
・禁煙治療用アプリ

1度に禁煙しようとするのではなく、少しずつでもいいので吸わない生活を目指してみましょう。

6時間以上の睡眠時間を確保する

髪の成長には、まとまった睡眠時間を確保しましょう。睡眠中に分泌される成長ホルモンが、髪の成長に大きく関わっているからです。

成長ホルモンの分泌は1日のうち6〜7割を睡眠中が占めており、寝始めた直後に1日の中でもっとも多く成長ホルモンが分泌されています。[7]

さらに脳内では、途中で目覚めたタイミングで成長ホルモンが出ないように指示を出します。

そのため、途中で起きないようにまとまった時間の睡眠が髪の成長には欠かせないです。

厚生労働省でも6時間以上の睡眠を推奨しています。[8]

毛髪の成長のために睡眠時間をまとめて確保しましょう。

ストレスがたまらないようにする

日常生活でのストレスは、ホルモンバランスを乱す恐れがあります。

ストレスが強いと、身体を守る防衛反応として交感神経が優位になりやすいです。血管が収縮することで栄養素が頭皮に届かなくなります。

ある報告では、ストレスが髪の毛の長さ、太さの減少を引き起こすと報告されました。[9]

他にも、心理的ストレスによって脱毛が進行するとも言われています。[10]

ストレスを軽減するには、自分の好きなこと・リラックス出来ることをしてみてください。

・散歩する
・音楽を聴く
・旅行に出かける

定期的にストレスを発散する機会を作ることで、抜け毛予防につながるでしょう。

タンパク質や亜鉛を含む食材を食べる

髪の成長のためにはタンパク質や亜鉛が欠かせません。

人間の髪はケラチンというタンパク質が主成分で、髪の約80%はタンパク質からできているとされています。[11]

また、亜鉛はタンパク質の生成に関わっています。

そのためタンパク質と亜鉛を効率よく摂取できると、髪の成長に効果的です。

それぞれの栄養素を含む食材は以下の通りです。

タンパク質亜鉛
・肉
・魚
・卵
・納豆
・豆腐
・レバー
・牡蠣
・ナッツ類

1回の食事でまとめて摂取するのは大変なため、3食のうち少しずつメニューに取り入れてみましょう。

食生活から髪へアプローチをすることで抜け毛対策に繋がります。

自毛植毛で後悔しないための注意点

自毛植毛は1回の費用負担が大きいこともあり、失敗すると後悔につながる可能性があるので注意が必要です。

ここからは、自毛植毛で後悔しないための注意点を見ていきましょう。

費用だけで選ばない

自毛植毛には、帯状に頭皮を採取する「FUT法」と、毛穴1つずつをくり抜いて移植する「FUE法」の2種類があります。
費用面だけ見るとFUT法の方が低い傾向にありますが、FUE法は痛みが比較的ゆるやかな特徴があります。

髪質や頭皮の状態によって適した術式が異なるため、自分に合った方法をしっかり検討することが大切です。

また、自毛植毛は保険適用外の治療なので、クリニックによっても費用が異なるので注意しましょう。

自毛植毛の知識を深めておく

自毛植毛を検討する際は、術式や副作用のリスクなどを知っておくことが大切です。

副作用には「痛み」「かゆみ」「腫れ」「かさぶた」「むくみ」などがあります。手術後の数日間は、副作用が不快なこともあるでしょう。

メリットだけでなくデメリットについても理解しておくことで、手術後に適切に対処できます。

10年後の自分を見据えた判断ができるよう、クリニック任せにせず自身でも自毛植毛の情報収集をすることが大切です。

医師とのコミュニケーションを大切にする

医師とコミュニケーションがうまく取れないと、あなたの理想の仕上がりイメージを共有しにくくなります。

医師にイメージが伝わっているのか不安に思った場合は、遠慮せずに何度も話をすることが大切です。

カウンセリングを丁寧に行い、あなたの悩みを親身に聞いてくれる医師を選べば、満足度の高い自毛植毛を受けられる可能性が高いでしょう。

当院では、初回カウンセリングからデザイン設計・施術・経過フォローまで、すべて院長が一貫して担当します。

患者様一人ひとりの髪質・額の形・毛流れを見極めながら、希望の仕上がりを丁寧にすり合わせていきます。

また、カウンセリングでは「希望の生え際ライン」「ボリュームの出したい範囲」などを、写真などで具体的に共有しながら説明するため、イメージのズレを最小限に抑えられます。

初めての方でも安心して相談できるよう、無料オンライン相談も行っています。ぜひ一度ご相談下さい。

自毛植毛は10年後でも維持できる!

この記事では、自毛植毛後の経過や生着させるための方法について解説しました。

自毛植毛は抜け毛の影響を受けにくい後頭部や側頭部から自分の毛を細胞ごと移植しているため、しっかり生着すれば10年後まで生えている可能性が高いでしょう。

ただ、自毛植毛後に頭皮に生着しないと抜けてしまうリスクもあります。術後すぐには擦らないようにするといった対策も必要です。

参考文献
[1] 東京医科歯科大学 「歳をとると毛が薄くなる仕組みを解明」【西村栄美 教授】
[2] 男性型脱毛症治療の現状と今後の展望
[3] Hair Transplantation
[4] 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
[5] ニコチン e-ヘルスネット
[6] 禁煙支援 e-ヘルスネット
[7] 睡眠時間と成長ホルモンの分泌量
[8] 健康づくりのための睡眠ガイド 2023
[9] ストレスが被毛成長に及ぼす影響について
[10] Psychological stress induces hair regenerative disorders through corticotropin-releasing hormone-mediated autophagy inhibition
[11] ヒト毛髪タンパク質 およびフィルムのプロテアーゼに よる分解

このコラムの著者

アルモ形成クリニック 
院長 内田直宏

筑波大学医学部卒業後、マイクロサージャリー(顕微鏡手術)を含む形成外科施術に6年間従事。
東京、秋葉原でアルモ形成クリニックを開院。
沖縄から北海道まで、遠方の患者様に多くご来院いただいております。
年間200症例以上の自毛植毛施術を執刀しており、AGA治療(内服療法、注射療法、レーザー治療)や美容外科施術にも長けている。
自毛植毛だけでは実現の難しい、額をせまくする手術やFUT植毛による傷跡のカバーアップなどといった技術も高く評価を受けている。

内田医師のプロフィール画像

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