植毛の費用相場とは？｜自毛植毛・人工毛の違いと費用を抑える5つのコツ

植毛をしたいけれど、どのくらい費用がかかるのか見当がつかず不安に思っている人もいるのではないでしょうか？

植毛の費用は、施術の種類（自毛植毛・人工毛）や株数、術式、範囲によって大きく異なります。

安さだけで植毛の種類を選んでしまうと、後悔する可能性があるので注意が必要です。

本記事では、自毛植毛と人工毛植毛の違いを踏まえながら、費用相場の目安と植毛費用をお得に抑える5つのコツも紹介します。

これから植毛を検討している方が、自分に合った治療法と予算感をつかむための参考にしてください。

植毛の種類

植毛には、以下のように大きく分けると2種類あります。

種類	特徴
自毛植毛	・後頭部などAGA耐性部位の毛包を薄毛部へ移植 ・生着すれば生え続けるのが特徴
人工毛植毛	・合成繊維など人工毛を頭皮に植え込む ・抜けた毛は再生しないため定期的な再植毛が必要

自毛植毛は拒否反応が起こらず、自然な仕上がりを得られる点が大きなメリットです。

一方、人工毛植毛は、拒否反応や感染のリスクがあり、日本皮膚科学会や国際毛髪外科学会（ISHRS）などの専門機関のガイドラインでは推奨されていません。

自毛植毛と人工植毛の費用相場

代表的な2種類「自毛植毛」と「人工毛植毛」の費用相場を比較してみましょう。

項目	自毛植毛	人工毛植毛
費用相場	約50万〜250万円前後	約25万〜30万円／1,000本あたり
計算方法	基本料金＋（移植グラフト数 × 1グラフト単価（※1）	人工毛の本数 × 1本あたりの単価（※2）

（※1）1グラフト＝毛包1株（※2）1本＝約200〜500円

費用の詳細についてそれぞれ見ていきます。

自毛植毛の費用の決まり方

自毛植毛のグラフト（株）とは、移植する毛包を数える単位で1つにつき約1～4本（平均で約2本）の髪の毛を移植できます。

自毛植毛の基本料金とは、移植本数に関係なく発生する「手術全体にかかる固定費用」です。施術法やクリニックによって異なりますが、鎮静麻酔・局所麻酔・点滴・内服・術後処方などが含まれます。

人工植毛の費用の決まり方

人工毛植毛は、自毛植毛に比べると1回の手術の費用が安くすむ傾向にあります。

基本的な費用の計算方法は「人工毛の本数×1本当たりの単価」です。

ただし、人工毛植毛では、一度抜け落ちてしまうと再生しないため、抜けた分を定期的に植え直すメンテナンス費が必要です。

自毛植毛｜部位・株数別の費用目安

以下は、自毛植毛の代表的なケース別の費用例です。

部位	想定グラフト	基本料金（税込）※	1グラフト単価（税込）	合計費用（税込）
M字ライン	800グラフト	22万円	1,200円	118万円
M字＋生え際全体	1,200グラフト	22万円	1,200円	166万円
頭頂部	600グラフト	22万円	1,200円	94万円
全体（広範囲）	2,500グラフト	22万円	1,200円	322万円

※基本料金（税込）：一般的な相場は20万〜30万円前後

自毛植毛の費用は、移植する部位とグラフト（株）数によって大きく変わります。

一般的には「生え際・M字・つむじ」などの範囲ごとに必要な株数が異なり、広範囲になれば100万円〜数百万円になることも珍しくはありません。

人工植毛｜部位・人工毛の本数別の費用目安

人工植毛の代表的なケース別の費用例は、以下のとおりです。

部位	人工毛の本数	1本あたりの単価（税込）	合計費用（税込）
M字ライン（浅め）	約1,500本	250円	約37万5,000円
M字ライン（深め）	約2,500本	250円	約62万5,000万円
頭頂部	約2,000本	250円	約50万円

※金額は1本あたり250円で計算しています。

前述のとおり、人工毛は抜けると再生しないため、メンテナンスが必要です。継続的な再施術により、長期的な費用は自毛植毛より高額になるケースもあります。

そのため、再施術の必要性や本数を見極めるために、医師による診察・相談を受けることが重要です。

自毛植毛は一度生着すれば再施術不要で、自然な仕上がりと長期的なコストメリットがあります。

当院では患者様の薄毛範囲・髪質・生活スタイルに合わせて、最適な術式・株数をご提案しています。

自毛植毛の術式による費用の違い

自毛植毛には、採取方法や移植の手順によっていくつかの術式があり、それぞれ費用・仕上がりに違いがあります。

詳しく解説していきます。

FUT法とFUE法の費用差

自毛植毛にはFUT法とFUE法があり、両者の特徴と費用は以下の通りです。

術式	FUT法	FUE法
特徴	・移植部分の皮膚を帯状に採取する ・傷跡が残る ・比較的費用が安価にすむ	・パンチニードルを使い、1毛穴ごとに移植部分を採取する ・傷跡が目立ちにくい ・広範囲の施術が難しい
1グラフト当たりの目安	600～900円	800～2500円
基本料金	15〜35万円

以下の記事で自毛植毛の費用について詳しく解説しているので、参考にしてください。

関連記事｜自毛植毛の費用はいくら？料金の決まり方と保険で治せる薄毛との違い

独自術式の比較

クリニックによって名称や技術の呼び方は異なりますが、FUEをベースに発展した以下のような施術は、いずれも仕上がり・ダウンタイム・快適性を高めるための進化型の手法です。

以下の表で、それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。

術式名	メリット	デメリット
刈り上げないFUE（ノンシェーブン法）	・刈り上げ不要で術後すぐに自然な見た目 ・仕事復帰が早い	・作業負担が大きく費用が高め
スマートFUE植毛	・痛みが少ない ・術後の傷跡が小さいのが特徴	・作業負担が大きく費用が高め
ロボット植毛	・頭皮への負担が少なく出血が少ない ・採取の精度が高い	・導入設備によって費用が上がる ・提供院が限られる
i-Direct植毛	・移植時の角度 ・向きを精密にコントロール可能 ・定着率が高い	・機器コスト ・技術料が高く費用が上がる

術式の名称は独自ブランド名や設備の違いを示すものであり、実際の結果は医師の技術とデザイン力に大きく左右される点に注意が必要です。

当院の「アルモUn-SHAVEN法」はこのノンシェーブンFUEに属し、独自のランダムカット方式によって後頭部を刈らずに自然な仕上がりを実現します。

当院の症例紹介｜実際の仕上がりを確認

それぞれの術式には特徴がありますが、気になるのは「実際にどのくらい自然に生えるのか」という点ではないでしょうか。

アルモ形成クリニックでは、生え際・前頭部・頭頂部など、部位別の症例を多数掲載しています。

実際の症例を3つ紹介します。

生え際｜1200グラフト

M字部分の後退が気になり、ご来院いただきました。今回は1200グラフトを使用し、生え際ラインの形成とM字部分の密度アップを実施。

術後6ヶ月の検診では、M字部分の密度がしっかりと再現され、自然な生え際が形成されています。経過も良好で、今後2回目の施術も検討されています。

術式	アルモUn-SHAVEN法
費用	2,449,000円 （税込、麻酔代・点滴代・処方代　全て込み）
主な副作用・リスク	リスク　腫れ、痛み、出血、かゆみ、血行不全、傷跡、毛のう炎、感覚の違和感、ショックロス、くせ毛、自然さの限界など

参照：アルモ形成クリニックHP｜症例紹介

生え際・前頭部｜2200グラフト

生え際から前頭部にかけて薄毛が進行し、自毛植毛による改善を希望されご来院いただきました。

今回は2200グラフトを使用し、広範囲への対応を実施。

術式	アルモHi-STANDARD法
費用	2,576,600円 （税込、麻酔代・点滴代・処方代　全て込み）
主な副作用・リスク	リスク　腫れ、痛み、出血、かゆみ、血行不全、傷跡、毛のう炎、感覚の違和感、ショックロス、くせ毛、自然さの限界など

参照：アルモ形成クリニックHP｜症例紹介

術後6ヶ月の経過では、地肌の露出が目立たなくなり、生え際から前頭部にかけてしっかりと密度が回復。全体的に自然なラインが整い、見た目の印象も大きく変化しています。

頭頂部｜1200グラフト

4年前からデュタステリドを継続されていましたが、頭頂部の改善が見られずご来院いただきました。

今回は、頭頂部のボリューム回復を目的に1200グラフトを使用し移植を実施しています。

術式	アルモHi-STANDARD法
費用	1,498,600円 （税込、麻酔代・点滴代・処方代　全て込み）
主な副作用・リスク	リスク　腫れ、痛み、出血、かゆみ、血行不全、傷跡、毛のう炎、感覚の違和感、ショックロス、くせ毛、自然さの限界など

参照：アルモ形成クリニックHP｜症例紹介

術後12ヶ月の検診では、頭頂部の密度がしっかりと維持されていました。自然なボリューム感が再現され、後ろからの印象も大きく改善しています。

植毛費用の内訳

自毛植毛の費用は「基本料金＋（移植グラフト数 × 1グラフトあたりの単価）」で構成されますが、麻酔や検査費、薬代などの付帯費用が別途発生する場合もあります。

そのため、見積書を確認する際には、「料金に何が含まれているのか」「別途かかる費用はあるのか」を明確にしておくことが重要です。

料金に含まれることが多い項目

植毛費用には、基本的な施術に関わる料金があらかじめ含まれている場合もあります。

一般的には、以下のような項目が総額に含まれています。

• 初回カウンセリング料（医師による診察・デザイン設計）
• 基本料金（医師の技術料・衛生管理料・麻酔代など）
• 採取および移植費用（グラフト単価×株数）
• 術後の処置・簡易アフターケア

ただし、クリニックによっては一部を別料金として設定している場合もあるため、見積書を確認する際に「どこまでが含まれているか」を明確にしておくことが大切です。

別途かかる可能性がある項目

植毛は自由診療のため、クリニックごとに費用構成が異なります。

そのため、プランや施術範囲によっては、下記のような項目が別途費用として発生する場合があります。

思わぬ追加費用を防ぐためにも、事前に確認しておきましょう。

• 血液検査費
• 追加麻酔・鎮痛薬・抗生剤などの処方費
• 再診料（無料フォロー回数を超える場合）
• 術後のシャンプー指導・ケア用品の購入費
• AGA治療薬（フィナステリド・ミノキシジル等）
• 交通費・宿泊費（遠方から来院する場合）
• 追加施術（密度追加・範囲拡大・修正手術など）
• ヘアシート代金

当院では、すべての患者様に安心して施術を受けていただけるよう、追加費用のない明朗会計を徹底しています。

自毛植毛の基本料金には、鎮静麻酔・局所麻酔・点滴・内服薬・術後処方の項目がすべて含まれています。

また、初診・オンライン診療・検診はすべて無料対応のため、初めての方も安心してご相談いただけます。

費用目安をより具体的に知りたい方は、以下もご確認ください。

植毛の費用を抑える５つのポイント

植毛の費用を抑えるためのポイントは、以下5つです。それぞれ詳しく解説します。

植毛する範囲を明確にする

「本当に必要な植毛の範囲はどのくらいなのか」を明確にしておくと、無駄な費用をかけなくてすみます。たとえば、薄毛が生え際のM字と頭頂部が気になっていても、M字部分のみの植毛をすると決めておけば、余計に植毛部分を増やす必要がありません。

クリニックの公式サイトなどを参考にして、自分が希望する治療範囲と予算をあらかじめ決めておくことが大切です。

モニター価格を利用する

モニター価格とは、治療前後の状態の情報を公開する代わりに特別価格で治療が受けられるプランのことです。モニター価格で自毛植毛を受ける場合は、どのような情報が開示されるのか確認し、納得できる場合のみに申し込みましょう。

アルモ成形クリニックでは30％オフでモニター価格が利用できます。費用を抑えたい人は一度相談してみてはいかがでしょうか？

クリニックを比較する

自毛植毛は自由診療であるため、クリニックによって費用が大きく異なります。クリニックのホームページで比較したり、相見積もりを取ったりして価格を確認しましょう。

中には「追加料金がかかって結果的に多額の費用を請求された」という悪質なケースも存在します。

手術費用だけでなく、「治療の範囲」や「補償内容」も合わせて確認することが大切です。

なお、安さだけでクリニックを選んでしまうと、納得できない対応をされる可能性もあるので注意が必要です。

当院では、他院修正のご相談や再手術を希望される患者様も多くいらっしゃいます。

クリニック選びに迷った際は、失敗事例や修正症例も参考にして、安心できる環境を選びましょう。

早期に治療を受ける

植毛を検討中の人は、AGA（男性型脱毛症）を発症していることがほとんどです。AGAは進行性の病気であるため、発症してから年月が経てばその分薄毛の範囲が広がります。

植毛部分が広範囲になればなるほど費用も高くなるため、費用を抑えたければ早期に手術を受けましょう。

生活習慣を整える

「食事」「睡眠の質」「ストレス」「運動」は、薄毛の進行や植毛後の髪の毛の生着にも影響します。手術の前後にかかわらず、髪の毛にいい影響を与える生活習慣を心がけることが大切です。

食事は、タンパク質やビタミン類、ミネラルを積極的に摂りましょう。1日7〜8時間のまとまった睡眠時間を確保し、ストレスを溜め込まない工夫をすることも大切です。

植毛の費用に関するよくある質問

植毛は自由診療のため、費用はクリニックや施術内容によって異なります。

ここでは、料金体系・支払い方法・保証制度などに関するよくある質問を、わかりやすく解説します。

治療を検討する前に、費用面での不安をしっかり解消しておきましょう。

Q.1 トルコや韓国で植毛をすると費用が安くすむ？

トルコや韓国は植毛クリニックの数が多く、費用が安くすむ傾向にあります。観光と植毛を同時に楽しめるため植毛ツアーも人気を集めています。

ただし言葉の壁があるためトラブルが起きたときに、対応が難しいというリスクがあることも忘れてはいけません。「安くすむから」という安易な考えでは、植毛を決めないように気をつけましょう。

Q.2 植毛をするときにローンは組める？

植毛は医療ローンやクレジットカードローンが使えることがほとんどです。医療ローンとは、健康保険が適用されない医療行為に使えるローンのことです。クレジットカードに比べて低金利で費用を調達できるメリットがあります。

ローンを組むときは「成人かどうか」「まとまった収入があるか」などの審査があります。金融機関によって審査基準が異なるため、気になる人は問い合わせてみましょう。

Q.3 自毛植毛は維持費がかかる？

自毛植毛は維持費やメンテナンス費がかからないと言われています。自毛植毛は1度手術して生着してしまえば生え続けるため、メンテナンスでの通院が必要ありません。

ただし移植部分以外の髪の毛はAGAの影響を受ける可能性があるため、数年後に薄毛が気になることがあります。他の部分の抜け毛を予防するために、手術後にAGAの内服薬を続けるのも一つの手です。

Q.4 女性の植毛は費用が高い？

植毛の費用は、男性・女性で大きな差はありません。

ただし、女性の症例を多く扱うクリニックは限られるため、女性の薄毛治療に実績のある医療機関を選ぶことが重要です。

また、後頭部を刈らずに採取できる当院の「アルモUn-SHAVEN法（刈り上げない植毛）」は、見た目を気にされる女性にもおすすめです。

Q.5 自毛植毛は痛みが強い？

自毛植毛は、局所麻酔と鎮静麻酔を併用するため、施術中の痛みはほとんど感じません。

施術中は眠っているような感覚でリラックスして受けられ、痛みを訴える方はごくわずかです。

手術後は、頭皮に軽い違和感やつっぱり感を覚えることがありますが、1〜2日ほどで自然に落ち着くケースがほとんどです。

Q.6 自毛植毛のダウンタイムはどのくらい？

自毛植毛のダウンタイムは、おおよそ1週間前後が目安です。

移植部位の赤みやかさぶたが数日〜1週間ほど残りますが、経過とともに自然に取れていきます。

頭皮が落ち着くまでは、以下のように正しい洗髪方法を守ることが大切です。

• 絶対にこすらず、やさしく洗う
• 術後翌日〜6日目までは、強い摩擦はNG
• お湯をかけながら指の腹でやさしく洗い、かさぶたは自然に取れる部分だけにする
• 7〜13日目頃からは、徐々に通常の洗髪に近づけてOK
• 刺激の強いスカルプ系シャンプーは2週間ほど控える

洗髪時の摩擦や刺激を抑えることで、グラフトの定着率を高め、回復を早めることにつながります。

Q.7 術後何日で仕事に戻れますか？

デスクワークや在宅勤務などの軽作業であれば、2〜3日後から復帰可能です。

肉体労働や激しい運動を伴う仕事の場合は、頭皮の負担を避けるため1週間程度の休養を取るのが推奨されます。

また、手術直後は移植部位に赤みやかさぶたが残るため、人前に出る予定がある方は3〜5日ほど余裕を持ったスケジュールをおすすめします。

当院の「アルモUn-SHAVEN法（刈り上げない植毛）」であれば、後頭部を刈らずに採取するため、見た目の変化が少なく、仕事復帰が早くできるメリットがあります。

Q.8 自毛植毛を受けた際の抜け毛期間（ショックロス）は？

抜け毛が増える時期（ショックロス）は、手術後3ヶ月〜4ヶ月までが一般的です。早い方では2週間ほどで始まり、数ヶ月かけて徐々に落ち着いていきます。

この期間に抜け落ちた毛も、毛根は生きているため再び新しい毛が生えてきます。

なお、個人差が大きく、「ほとんど抜けなかった」という方も少なくありません。複数回植毛を行った場合は、1回目と2回目で抜け毛の量や時期が異なるケースもあります。

一般的には、施術から3〜4ヶ月後に新しい発毛が始まり、6〜12ヶ月ほどで自然なボリュームが実感できるようになります。

当院では、術後の経過に応じて医師が定期的にチェックを行い、生着率を高めるためのアフターケアを徹底しています。

まとめ

自毛植毛の費用相場は約50万〜250万円前後です。ただし、手法や移植する範囲によって費用は大きく異なります。人工毛植毛は1回あたりの施術が安価な傾向にありますが、推奨度が低い施術であり、原則行わないほうがいいでしょう。

「クリニックの比較検討」や「モニター価格の利用」をすることで、植毛の費用を抑えられます。事前に価格や補償内容を調べて、後悔しないように植毛の準備を進めましょう。

少しでも気になる植毛クリニックがある場合は、一度相談してみてはいかがでしょうか？