抜け毛がひどいのは薄毛のはじまり?30代女性特有の原因と5つの対策


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「最近抜け毛が気になる」「分け目が目立つようになってきた」と薄毛への不安を感じている人もいるのではないでしょうか。

女性の抜け毛・薄毛は、エストロゲンが減少しやすい40代以降に多くみられていましたが、最近は30代で抜け毛に悩む女性も増えています。30代女性の抜け毛はホルモンバランスの乱れや不規則な生活習慣など複数の原因が重なって起こり、早めの対策が重要です。

なおるん院長

30代女性で抜け毛が急に増えてきたという方のご相談は多いです。
特に、最近では仕事や私生活におけるストレスでびまん性に脱毛が生じたり
コロナウイルス流行による罹患後の脱毛などでお悩みの方は増えております。
サプリや内服薬で改善するケースもありますが、一度休止期に陥った毛髪の多くは、回復が困難なケースもございます。
最終的には自毛植毛で改善するケースもありますので、お悩みでしたらご相談ください。

この記事では、30代女性の抜け毛のメカニズムや自宅でできる抜け毛対策を紹介しています。きれいな髪を保ち、いつまでも若々しくいたい人はぜひ最後まで読んでくださいね。

目次

30代女性における抜け毛・薄毛の特徴

そもそも、髪の毛はなぜ抜けるのでしょうか?30代女性の抜け毛のメカニズムを解説します。 

30代女性の抜け毛のメカニズムとは

女性のヘアサイクルは、4~6年で「成長期」「退行期」「休止期」を1周するといわれています。

「成長期」:髪の毛が生えたり、伸びたりする
「退行期」:髪の成長が止まる
「休止期」:髪が抜け落ち、新しい髪が生えてくる

このヘアサイクルの中で、女性は1日に50~100本ほど髪の毛が抜けます。これが抜け毛です。

30代になるとホルモンバランスの変化やストレス、不規則な生活習慣などによって、ヘアサイクルが乱れやすくなります。そうすると「成長期」が短くなり、髪が十分に発達する前に「退行期」「休止期」へと移行し、結果として抜け毛が増えるのです。

また、ヘアサイクルが乱れると髪が十分に成長できないため、ハリやコシがなく、短くて細い髪の毛が増えて、薄毛も目立ってきてしまいます。

30代女性の薄毛のサインとは

30代女性の薄毛のサインは以下の通りです。

  • シャンプーやドライヤーのときの抜け毛が増えた
  • 全体的なボリュームが減ってきた
  • ヘアスタイルがなかなか決まらない
  • 髪の分け目やつむじが目立つようになった
  • 抜け毛を観察すると、ハリ・コシがない細い髪が多い

抜け毛がなくてもハリやコシのない細い髪の毛が増えると、髪全体のボリュームが減りヘアスタイルが決まりにくくなります。それに加えて、分け目やつむじが目立つといった薄毛のサインがあらわれます。

抜け毛のセルフチェックをしてみよう

抜け毛が多いといっても、1日に何本の髪の毛が抜けているのかを数えることはできませんよね。自分で抜け毛をチェックできる「Hair pull test」という方法を紹介します。

  • 親指・人差し指・中指の3本で頭頂部の髪を根本からひと束(50~60本)持ちます。
  • そのまま、毛並みの方向に痛みがない程度に引っ張ってください。
  • 引っ張ったあと、抜けた髪の毛の本数を数え、2本以下であれば正常。3本以上髪の毛が抜けていたら、テスト陽性で抜け毛が多いと判断します。

この方法は、どこでも簡単に抜け毛のチェックができる方法です。ただし、引っ張り具合によって抜け毛の量が変化するため、正しく判断したい人は専門家に相談しましょう。

30代女性における抜け毛の5つの原因

次は、30代女性に多い抜け毛の原因を5つ紹介します。

ホルモンバランスの乱れ

30代女性はストレスや不規則な生活、妊娠・出産などのライフスタイルの変化により、ホルモンバランスが乱れやすくなります。そのホルモンバランスの乱れが、抜け毛の原因です。

女性ホルモンの1つ「エストロゲン」には髪の毛を育て、維持する役割があります。エストロゲンの分泌は20代後半をピークに下り坂になるため、30代以降は抜け毛や髪全体のボリュームダウンといったトラブルが増えやすくなります。

過度なストレス

ストレスによる自律神経の乱れも抜け毛の原因の1つです。ストレスにさらされ続けていると交感神経が活発になり、頭皮の血行が悪くなります。そうすると、毛根に栄養が届きにくくなるため、抜け毛が増えてしまいます。

また、ストレスを受けると活性酸素が発生し、亜鉛が消費されます。亜鉛は髪の成長に欠かせないミネラルのため、不足すれば髪が弱ったり抜け毛・薄毛の進行につながります。

食生活の乱れ

食生活の乱れによって抜け毛が増えることがあります。

  • パンやおにぎり、パスタだけといった炭水化物中心のメニュー
  • 油分が多いファストフード中心の食事
  • 極端な食事制限・ダイエット

こういった食生活に心当たりはありませんか?

髪の毛を構成する主成分はケラチンというタンパク質。ケラチンの合成には、タンパク質や亜鉛、ビタミンB群、鉄などさまざまな栄養素が必要です。食事回数や食事量が減ったり体に取り入れる栄養素が偏ったりすると、髪の毛を育て、維持するのに必要な栄養が不足します。

栄養不足は血流の悪化を招くため、食生活の乱れは抜け毛や薄毛につながるのです。

睡眠不足

睡眠不足も薄毛の原因の1つです。髪の成長や頭皮の代謝・修復には、睡眠中に分泌される成長ホルモンが関わっています。そのため、睡眠不足により成長ホルモンの分泌が減るとヘアサイクルが乱れ、抜け毛が増えたり髪のハリやコシが失われたりする原因となります。

  • 仕事が不規則で寝る時間が遅い
  • 寝る前にテレビやスマホを見ている
  • お酒を飲む習慣がある
  • あまり運動をしない

上記のように、日常の中に睡眠不足となる原因が潜んでいます。抜け毛・薄毛に悩んでいる人は、しっかり睡眠時間が確保できるよう生活を見直してみてくださいね。

自分に合っていないヘアケア

間違ったヘアケアは頭皮や髪に負担がかかり、抜け毛・薄毛の原因となります。次のことに当てはまっていないかチェックしてみてください。

  • 自分に合っていないヘアケア製品を使っている
  • 紫外線対策をしていない
  • ヘアカラーやパーマを頻繁にしている
  • 頭皮を強く引っ張る髪型をしている

髪に合わないシャンプーやトリートメントなどのヘアケア製品を使用すると、乾燥やフケなどの頭皮トラブルやヘアサイクルの乱れにつながります。また、ポニーテールやお団子など頭皮を強く引っ張る髪形は、頭皮の血行不良を招き薄毛につながることがあります。髪の毛だけでなく、頭皮の状態も観察してみましょう。

30代女性に見られる抜け毛・薄毛症状

30代女性の抜け毛・薄毛の特徴や原因を紹介してきましたが、病気によって抜け毛・薄毛の症状が出現している可能性もあります。

ここでは、30代女性に見られる抜け毛・薄毛症状について紹介します。

びまん性脱毛症

びまん性脱毛症とは、髪の毛1本1本が細くなり髪全体のボリュームが減っていく薄毛症状です。

40代女性に多く見られる症状のため、加齢や閉経に伴うホルモンバランスの変化が原因だと考えられてきました。しかし最近では、30代でびまん性脱毛症を発症する女性も増えてきており、栄養不足や過剰なヘアケアなど複数の原因が重なって起こるとされています。

牽引性脱毛症

牽引性脱毛症は、いつもポニーテールや編み込みなど頭皮を引っ張る髪型をしている人にみられる薄毛症状です。

頭皮に一定方向の力がかかり続けることでその部分が血行不良となり、髪の成長に必要な栄養が行き渡らないことが原因です。力が加わりやすい髪の生え際や分け目の薄毛が目立ちます。

  • 頭皮を強く引っ張る髪型をしている
  • ヘアバンドやカチューシャで髪を引っ張っている
  • サイズが合っていない帽子やヘルメットを使用している
  • エクステをしている

日頃のヘアスタイルが上記に当てはまる人は、ラフなスタイリングを心がけて頭皮の血行不良を予防したり、頭皮マッサージをしたりして血行を促しましょう。帽子やヘルメットを使用する場合には、頭皮を圧迫しないようサイズ選びに注意してください。

円形脱毛症

円形脱毛症は、毛髪の一部が円形または楕円形に抜け落ちる脱毛症です。はっきりとした原因はわかっていませんが、免疫機能の異常やストレス、遺伝が関わっているといわれています。

「10円はげ」として1か所だけに見られる単発型をよく耳にしますが、重症になると2つ以上発生したり頭部だけでなく体毛の脱毛が起きたりすることもあります。

円形脱毛症は、広範囲に症状が出ているときや長期間続いているときには、完治まで時間がかかる可能性があります。1人で悩まず、早めに専門家に相談しましょう。再発のリスクも高いため、完治した後も油断せず、日頃から規則的な生活習慣やストレス対策を心がけてくださいね。

FPHT

男性型脱毛(AGA:AndrogeneticAlopecia)に対して、女性型脱毛を(FPHT:female pattern hair loss)といいます。AGAの主な原因は男性ホルモンであるのに対し、FPHTは女性ホルモン、甲状腺ホルモンなどさまざまなホルモンや生活習慣が関与しているといわれています。

前頭部や頭頂部の限られた場所の薄毛が目立つAGAに対し、FPHTでは頭頂部の広範囲の薄毛が目立ちます。

女性では更年期に多くみられますが、ストレスや不規則な生活によりホルモンバランスが乱れると30代でも発症することも。膠原病や慢性甲状腺炎、貧血などの内科疾患に抜け毛症状が伴うこともあるため、内科と連携した治療が必要な症状です。

分娩後脱毛症

分娩後脱毛症は、出産後一時的に抜け毛が増える現象です。妊娠~出産のホルモンバランスの変化が原因で起こり、妊産婦の8割近くが経験するといわれています。抜け毛のピークは産後2~3ヶ月で、半年から1年程度で徐々に落ち着いてきます。

髪が抜けたあと、髪が成長するまでは分け目や生え際に短い毛が目立つのが気になる人も多いでしょう。次のような対策があります。

  • スタイリング剤を使用する
  • 前髪を作る、分け目を変えるなどヘアスタイルを工夫する
  • 外出時は帽子を着用する

授乳が終わってからも症状が続いて不安な場合は、産婦人科やAGAクリニックを受診してみてもいいかもしれません。

30代女性の抜け毛対策5選

30代女性の抜け毛・薄毛は、早めに対策をすると改善できることが多いといわれています。30代女性におすすめの抜け毛対策を5つ紹介するので、できることから取り入れてみてください。

生活習慣を見直す

不規則な生活は抜け毛・薄毛のリスクが高まるため、まずは生活習慣を見直し、体の内側から抜け毛対策を始めてみましょう。

  • バランスのよい食事を規則正しくとる
  • 睡眠時間を確保する
  • 適度に運動する
  • 飲酒・喫煙は控える

これらのポイントを意識して生活するとよいでしょう。

髪の毛の成長には、亜鉛・タンパク質・ビタミンなどさまざまな栄養素が必要です。髪によいものだけ食べるのではなく、バランスのよい食事を心がけましょう。

髪の毛の成長を促す成長ホルモンの分泌を促すためにも、適度な運動と睡眠時間の確保も欠かせません。飲酒・喫煙は、頭皮の血流が悪くなるため控えましょう。

ヘアケアを見直す

髪の毛の土台となる頭皮環境が悪ければ、生活習慣を見直しても抜け毛の改善は困難です。乾燥やフケなどの頭皮状態をチェックし、ヘアケアを見直してみましょう。

  • 自分に合ったヘアケア製品を選ぶ
  • 正しいシャンプーの仕方をする
  • 頭皮への負担が少ない髪型にする
  • 帽子や日傘を活用して紫外線対策をする
  • ヘアカラーやパーマの頻度を減らす

上記に挙げた方法を意識するとよいでしょう。

シャンプーは皮脂や汚れによる毛穴詰まりを防ぎ、髪の成長をサポートしてくれます。泡立てたシャンプーで頭皮を優しくマッサージするようにして洗いましょう。シャンプーのすすぎ残しがないように、よく洗い流すのも大切です。

入浴中や入浴後に頭皮マッサージを取り入れると頭皮の血流がよくなるため、頭皮環境の改善が期待できます。

ストレスをため込まない

ストレスをためないように心がけることが、髪の健康を守ることにつながります。

  • ストレスの原因から距離を置く
  • 適度に運動する
  • 旅行や映画鑑賞など好きなことをする

上記を意識して、ストレスとうまく付き合いましょう。とくに適度な運動は、心身をリラックスさせるセロトニンが活性化するため、積極的に取り入れてみてください。

育毛剤を活用する

育毛剤は頭皮環境を整え、髪の成長をサポートするものです。また、育毛剤には多くの種類があります。

  • 頭皮への負担が少ない
  • 使い続けやすい価格帯である
  • 悩みにあった有効成分が配合されている

上記を意識して、育毛剤を選ぶとよいでしょう。また、男性用育毛剤と女性用育毛剤は配合されている有効成分が違うため、必ず女性用育毛剤を使用しましょう。

育毛剤はあくまでも髪の毛の健全な成長を促進するための商品であり、すぐには髪の毛が生えてきません。効果には個人差がありますが、ヘアサイクルを考慮して少なくとも半年は継続して使うことが推奨されています。

すでに分け目やつむじ周辺の薄毛が気になる人は、髪型を工夫してみてください。頭頂部にボリュームが出るショートボブにしたり前髪を厚めに残したり、時にはウィッグを使用するのもよいでしょう。

サプリメントを活用する

食事から栄養をとるのが理想ですが、それが難しいときはサプリメントで栄養を補いましょう。

髪の毛に必要な栄養素は、髪の毛の主成分であるタンパク質、髪の成長・維持に欠かせない亜鉛、ビタミンB群、鉄など多岐にわたります。

女性ホルモンに似ているイソフラボンや髪の成長に必要な亜鉛、ビタミン、アミノ酸などをサプリメントで取り入れるとよいでしょう。

抜け毛がひどいときは専門家に相談を

女性の抜け毛・薄毛の原因はさまざまです。「自分でどうにかしたい」「相談するのが恥ずかしい」という思いがあるかもしれませんが、抜け毛・薄毛は対応が早い方が治療の効果が出やすいと言いわれています。

「セルフケアをしても抜け毛や薄毛の変化がない」「セルフケアだけでは不安」というときには、早めに専門家へ相談してみましょう。受診する科に迷うときは、下記を参考にしてください。

  • 皮膚科:肌荒れや乾燥など頭皮の異常があるとき
  • 心療内科:ストレスによる抜け毛
  • 産婦人科:女性ホルモンの乱れ(産後や月経異常がある場合)

髪の毛の専門クリニックは治療の選択肢が多く、セルフケアのアドバイスをもらえます。女性の抜け毛・薄毛治療を専門にしているクリニックも増えているので、1人で悩まず、専門家に相談してくださいね。

まとめ

30代女性の抜け毛は、ホルモンバランスの乱れだけでなく不規則な生活習慣や間違ったヘアケアなど複数の原因により起こります。生活習慣の見直しや育毛剤・サプリメントを取り入れるなど、まずは自宅でできる対策を試してみましょう。

30代女性の抜け毛・薄毛は早めに対応することで効果が得られやすく、きれいな髪を長く保てます。セルフケアをしても効果がない、抜け毛が減らずに不安ということがあれば、早めに専門家に相談してみてくださいね。


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