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なおるん毛髪情報局

なおるん毛髪情報局 自毛植毛の基礎知識

自毛植毛の費用はいくら?料金の決まり方と保険で治せる薄毛との違い

あなたの自毛植毛にかかる費用はいくら?料金の決まり方や安過ぎは危険な理由

自毛植毛の費用は「基本料金+グラフト単価×移植株数」で決まります。

男性ならM字や生え際の後退、頭頂部のボリューム低下、女性なら分け目の透けや頭頂部のボリューム不足など、薄毛の悩みは人によってさまざまです。

こうした薄毛治療の中でも、原因によっては保険が適用されるケースもあります。

本記事では、自毛植毛の費用相場や料金の決まり方をわかりやすく解説し、さらに保険で治療できる薄毛との違いや、安すぎる施術を選ぶリスクも紹介します。

自毛植毛の費用を正しく理解し、自分に合った治療法を見極めましょう。

自毛植毛にかかる費用とは

自毛植毛の料金は、治療の方法や移植する本数によって変わります。

また、施術には麻酔や点滴などの費用を含む基本料金が設定されています。

そこに「1グラフトごとの単価×移植するグラフト数※」を加えた金額が、最終的な治療費になります。

それぞれ詳しく解説します。

※1グラフト=毛包1株。1株には平均で2本ほどの髪が含まれます

自毛植毛の基本料金とは

自毛植毛の基本料金とは、移植本数に関係なく発生する「手術全体にかかる固定費用」です。

基本料金に関係する項目には以下のようなものがあります。

  • 施術方法で使用する使い捨ての滅菌器具
  • 患者ごとに使い分けるパンチニードル
  • 医師の技術料
  • 衛生管理料
  • 麻酔代金
  • 点滴費用
  • 術後の処方代金
  • その他クリニックが定める独自のオプションなど

施術法や設備によって異なりますが、一般的な相場は20万〜30万円前後とされています。

自毛植毛の施術料金は「グラフト単価×グラフト数+基本料金」で決まる

実際に移植するグラフトに関連する料金は、以下の項目で決まります。

  • 必要な株数(グラフト数)
  • 1株(グラフト)あたりの料金
  • 必要な施術回数

それぞれ見ていきましょう。

グラフト数|必要な株数

必要なグラフト数が多ければ、採取や移植にかかる時間も比例する形で、植毛の施術料金は高くなります。

実際にどれくらいの範囲にどの程度のグラフト数が必要になるかは、症状や希望によって変わりますが、以下が一例として挙げられます。

  • М字のみの手術の場合:800グラフト
  • 生え際とM字の場合:1200グラフト
  • 薄毛が全体の広がるパターンの場合:2500グラフト

薄毛の進行が軽度で、植毛が必要な範囲が狭い場合は必要なグラフト数は少なく、かかる費用は安くなります。

一方、薄毛が進行している場合や生え際のみならず頭頂部なども合わせて施術する場合は、より多くのグラフト数が必要になるため、費用は高額になります。

グラフトあたりの料金(グラフト単価)|1株あたりの料金

自毛植毛では、必要なグラフト数が同じでも、1グラフトあたりの料金(単価)によって費用が大きく変わります。

この単価は、主に「医師の技術力」と「採取精度」によって決まり、グラフト単価が高いほど、以下のようなメリットがあります。

  • 医師の手技精度が高い
  • 採取株の品質が良く、定着率も高い
  • より自然な仕上がりを目指せる

技術力が高いとは、採取作業の時に、いかに毛根を切断せず、きれいに一株一株ごとに採取できるかということです。

一般的な植毛医の採取成功率は約80%と言われ、5つ採取を行うと、1つ無駄にしてしまっています。

しかし、熟練の植毛医や形成外科経験のある医師は、より高い成功率で良質なグラフトの採取が可能です。

毛根の状態が良いほど血流が通いやすく、高密度かつ自然な仕上がりが実現しやすくなるため、このような医師ほど1グラフトあたりの単価が高く設定される傾向にあります。

また、仕上がりを重視するために毛包を採取する際に近くの毛を刈り上げずに行う場合もあり、その場合は手間や技術力が高度に求められます。

施術中に髪の毛が邪魔になり、細かい操作をするため、難易度が高く、費用は高くなりますが、特に女性やバレたくないという希望がある方を中心に選ばれることが多いです。

当院では、この刈り上げない自毛植毛(アルモUn-Shaven法:アンシェーブン法)の施術も可能です。

豊富な症例実績に基づき、患者様一人ひとりの頭髪デザインや希望に合わせた最適な移植を行っています。

必要な施術回数

当然ですが、「植毛の回数」が増えると、自毛植毛にかかる費用は高くなります。

意外と知られていないのですが、一度に移植できるグラフト数には決まりがあります。

一度に広い範囲の治療をするのはOKなのですが、一度に移植できるのは4000グラフトまでです。

つまり、部分的なボリュームアップに対する施術であれば少ないグラフト数で済みますが、薄毛が広い範囲に進行してしまっている場合、一度で完成することができず手術を何度か繰り返す必要があります。

2回の施術が必要であれば、基本料金を含めた費用を2倍払うことになるため、費用は高額になります。

FUT法とFUE法の違いによる費用差

自毛植毛では、後頭部や側頭部などの薄毛が進行しにくい部分から「毛包」を採取し、薄毛の症状のある部分へ移植します。

毛包の採取方法はメスを使うかどうかで大きく2つに分けられます

  • FUT法(ストリップ法):直接頭皮にメスを入れて毛包を採取する
  • FUE法(ダイレクト法):専用の機器を使用してメスを使わずに採取する

以下に、それぞれの特徴と費用傾向をまとめました。

術式特徴費用傾向
FUT法(ストリップ法)採取効率が高くコストを抑えやすい比較的リーズナブル
FUE法(ダイレクト法)メスを使わず、傷跡が小さく自然な仕上がり技術力と手間がかかるためやや高額

FUE法では、毛包を1本ずつくり抜くパンチニードルの使い捨て費用が発生します。

安全性と衛生面を確保するため、使い捨て滅菌器具を採用するほど基本料金は高くなる傾向にあります。

また自毛植毛では、医師が「毛包を採取する位置と量を判断し、移植孔を作る作業」を行います。

この工程は仕上がりの自然さに直結するため、医師の経験や手技の精度によって料金が変わることもあります。

一見同じ料金でも、密度・デザイン・生着率などの仕上がりに差が出るのはこのためです。

自毛植毛は保険適応で受けられる?

結論、自毛植毛の手術は保険適用外になります。

男性型脱毛症(AGA)や女性型脱毛症(FAGA)など審美的改善が主目的の治療は自由診療(保険外)です。

これは歯科矯正や美容整形と同じように、自毛植毛施術が自由診療の対象にあたるためです。

治療を受けるかどうかは患者本人が自由に決められるため、健康保険は適用されず、全費用を自己負担することとなります。

そのため、クリニックの言い値で価格が決定し、よほど価格訴求をしているクリニック以外は、植毛手術施術費用が高額になることが多いです。

また、AGA治療の費用の詳細については、以下の記事も参考にしてみてください。

関連記事|【知らないと損】AGA治療が保険適用外な本当の理由と、後悔しない費用対策3選

自毛植毛の費用目安

よくある薄毛のパターンに対する施術費用の相場を用意しました。

FUT法(ストリップ法)はメスで頭皮を帯状に採取するためコストを抑えやすく、FUE法(ダイレクト法)はメスを使わない分、手技が繊細で技術料が高くなる傾向にあります

どちらも医師の経験や希望デザインによって最適な方法が選ばれます。

生え際のボリュームアップに対する植毛

800グラフトを移植する場合の費用相場は、FUT法とFUE法で以下のとおりです。

項目FUT法(ストリップ法)FUE法(ダイレクト法)
基本料金(税込)220,000円220,000円
グラフト数800グラフト800グラフト
1グラフト単価(税込)770円1,200円
合計費用(税込)83万6,000円118万円

自毛植毛の基本料金は、施術法やクリニックの設備によって費用に差が出る場合もあります。

前頭部の薄毛

前頭部の薄毛の密度アップに必要な1,500グラフトを移植する場合の費用相場は、以下のとおりです。

項目FUT法(ストリップ法)FUE法(ダイレクト法)
基本料金(税込)220,000円220,000円
グラフト数1,500グラフト1,500グラフト
1グラフト単価(税込)770円1,200円
合計費用(税込)137万5,000円202万円

いずれの方法も、薄毛の範囲や髪質、希望する密度によって必要なグラフト数が変動します。

前頭部から頭頂部にかけての広範囲の薄毛

前頭部から頭頂部にかけて薄毛が進行している場合は、1,500〜2,500グラフトほどが必要となります。

以下では、1,800グラフトの費用例を紹介します。

項目FUT法(ストリップ法)FUE法(ダイレクト法)
基本料金(税込)220,000円220,000円
グラフト数1,800グラフト1,800グラフト
1グラフト単価(税込)770円1,200円
合計費用(税込)160万6,000円238万円

範囲が広くなるほど密度を高めるため、施術時間・費用ともに増加します。

当院では、メスを入れない「FUE法」を採用しています。

不自然な植毛や生着不良に対する修正にも対応しており、最新の毛髪再生医療と組み合わせることで、平均98%以上の定着率を実現しています。

薄毛治療にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談下さい。

薄毛治療が保険適用になるケース

以下のような原因で薄毛を発症していると判断された場合は、保険適用になることがあります。

  • 円形脱毛症
  • 甲状腺機能異常
  • 皮膚疾患(脂漏性皮膚炎・接触性皮膚炎)
  • 薬剤性脱毛

保険診療の範囲では、「頭皮のトラブル改善」が治療の目的となるので覚えておきましょう。

円形脱毛症

円形脱毛症とは、部分的に1つまたは複数の脱毛が起きる脱毛症です。「免疫」と呼ばれる、細菌やウイルスなどの病原体を攻撃する機能が異常を起こし、自分自身の身体を攻撃してしまうことが原因といわれています。

頭だけでなく「眉毛」「まつ毛」「髭」など身体のあらゆる部位にできる可能性があり、一度発症すると再発しやすい脱毛症です。

参考:円形脱毛症とはどのような病気なのでしょうか?|日本皮膚科学会

甲状腺機能異常

甲状腺とは、ホルモンの分泌を司る部分です。ホルモンは血液によって運ばれ、生命維持を助ける働きをしています。甲状腺機能異常になると、ホルモンの分泌量が異常を起こし、抜け毛が多くなることがあります。

髪の毛をとかしたときや洗ったときなどに髪の毛が多く抜ける、自宅に落ちている抜け毛の量が以前よりも増えたと感じている人は要注意です。

さらに「むくみ」「疲れやすさ」などの症状がある場合は、甲状腺機能異常を疑ってください。

皮膚疾患(脂漏性皮膚炎・接触性皮膚炎)

頭皮の炎症によって脱毛が起こるケースでは、脂漏性皮膚炎や接触性皮膚炎が代表的です。

脂漏性皮膚炎や白癬は医学的な疾患として皮膚科での治療となり、保険適用となります。

脂漏性皮膚炎は、皮脂の過剰分泌や常在菌(マラセチア菌)の増殖によって炎症が起こる疾患です。頭皮がベタついたり、赤みやかゆみ、フケが増えるといった症状がみられます。

炎症が長引くと毛根環境が悪化し、抜け毛や薄毛の進行につながる場合もあります。

一方、接触性皮膚炎は、シャンプー・ヘアケア製品・化学物質などへのアレルギー反応や刺激によって発症します。

いずれも皮膚科での保険診療の対象で、治療にはステロイド外用薬・抗アレルギー薬のほか、生活習慣や食事の見直しが効果的です。

薬剤性脱毛

薬の副作用によって一時的に髪が抜けることを薬剤性脱毛といいます。

抗がん剤のほか、抗凝固薬・抗甲状腺薬・抗てんかん薬・ホルモン治療薬などが原因になる場合もあります。

毛の成長サイクルが一時的に止まることで抜け毛が増えますが、薬の中止や変更により自然に回復するケースもあります。

医師の診察・検査・治療は保険適用で受けられるため、服薬中に急な抜け毛が起きた場合は、自己判断せず主治医または皮膚科に相談しましょう。

保険診療で行われる薄毛治療の内容と費用

薄毛の原因が病気が原因と診断された場合には、以下の治療が保険診療で行われます。

例えば、円形脱毛症の場合は、以下のような治療が保険で受けられます。

治療内容費用(保険:3割負担)
ステロイド外用薬頭皮に塗布して炎症を抑える約500~1,500円/月
JAK阻害薬(内服薬)オルミエント・リットフーロなど約15,000~30,000円/月
光線療法紫外線を照射して炎症を抑える約1,020円/1回

※JAK阻害薬(内服薬):オルミエント(2022年6月承認)リットフーロ(2023年9月承認)

症状の範囲や進行度に応じて、医師が最適な治療を選択します。

また、薄毛の原因を特定するための血液検査(甲状腺機能・貧血・ホルモン値など)や皮膚科での診察・毛髪検査は保険適用されます。

ただし、診断の結果「男性型脱毛症(AGA)や女性型脱毛症(FAGA)」と判断された場合、その後の治療は自由診療となる点に注意が必要です。

自毛植毛以外の自由診療での治療内容と費用

自由診療で行う薄毛治療の主な種類には、以下3つがあります。それぞれの特徴と費用相場を解説します。

注入治療

注入治療とは「ミノキシジル」という発毛成分や、髪の毛のもとになる毛母細胞を活性化させる「パンテノール」などの有効成分を薄毛の気になる部分に直接注入する治療法です。有効成分がダイレクトに薄毛部分に届くため、即効性が期待できます。

クリニックによって注入する成分の種類や配合量は様々で、費用相場も1回あたり1万〜15万円と差があります。

内服薬

「ミノキシジル内服薬」「スピロノラクトン」「パントガール」などの内服薬を飲む治療です。1か月の費用相場は、5,000~1万5,000円程となっています。

内服薬での治療はすぐに効果を実感できないため、3〜6ヶ月以上継続して飲むことが大切です。

外用薬

ミノキシジル外用薬を薄毛の気になる部分に直接塗る方法です。血行促進効果により、発毛効果が期待できます。1ヶ月あたりの費用相場は、1~2万円程度です。

ミノキシジル外用薬もすぐに効果を実感できないため、3〜6ヶ月以上継続して使う必要があります。また、内服薬と併用するケースが一般的です。

安さだけで自毛植毛の施術を受けてはいけない理由

ここまで、自毛植毛の費用や保険で治せる薄毛に関する内容を解説してきました。

「少しでもお得に施術を受けたい」と思うかもしれませんが、自毛植毛を受けるクリニックを費用の安さだけで決めるのは危険です。

自毛植毛は一本ずつ手作業で毛包を採取し移植するため、手間と時間がかかり、医師や看護師の経験による技術力が問われます。

あまりに安価で施術を行うクリニックは、スや物品管理のコストを削り、手術の丁寧さに時間を割かずに費用を割安におさえている可能性もあります。

自然な仕上がりを目指すためには、経験豊富な医師の高い技術や連携の取れたスタッフが必要です。

実際に多くの症例を公開しているクリニックを選び、納得できるカウンセリングを受けた上で実際に施術を行うクリニックを決めるようにしましょう。

監修医師コメント

なおるん院長        
内田直宏先生
(アルモ形成クリニック院長)

植毛手術に関してはFUE法ですと、1グラフトあたり、10$というのが平均相場です。

一見高いように思われますが、植毛手術は医師のみでは行えません。
植毛看護師やスタッフの協力が不可欠になります。
それも看護師が2〜3人程度ある程度の経験者でないと、植毛結果が悪くなる恐れがあります。

また手術に要する時間も1500グラフトで6時間以上前後と時間もかかるため、どこのクリニックもコストをあまり下げられないというのが実情ではないでしょうか。

でもこれはきちんと手術をおこなっていることの裏返しにもなる側面があります。

一部海外では、植え込みや採取を医師でなく、看護師もしくは免許を持たないでおこなっているクリニックがあり、人件費削減の分格安で手術を受けられるところが増えてきているようですが、衛生面での担保や麻酔や手術のリスク管理を十分に行えず、国際毛髪外科学会(ISHRS)からブラックマーケットとして、名指しで注意喚起を受けているところも多くございます。

きちんと見分けるというのは患者様側からすると難しいとは思います。

必ずしも海外が悪いということはなく、他の国で手術を行うということはやはり、それなりのリスクが伴うことは承知の上で手術に望むべきでしょう。

このコラムの著者

アルモ形成クリニック 
院長 内田直宏

筑波大学医学部卒業後、マイクロサージャリー(顕微鏡手術)を含む形成外科施術に6年間従事。
東京、秋葉原でアルモ形成クリニックを開院。
沖縄から北海道まで、遠方の患者様に多くご来院いただいております。
年間200症例以上の自毛植毛施術を執刀しており、AGA治療(内服療法、注射療法、レーザー治療)や美容外科施術にも長けている。
自毛植毛だけでは実現の難しい、額をせまくする手術やFUT植毛による傷跡のカバーアップなどといった技術も高く評価を受けている。

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