女性の薄毛治療は保険適用外!治療の注意点と費用を抑える方法
女性の薄毛は「円形脱毛症」や「甲状腺機能異常」の場合、保険適用になります。
しかし女性の薄毛治療のほとんどは、美容目的の治療とみなされ保険適用外です。薄毛治療は自由診療のため、クリニックによって治療費が大きく異なります。
予想よりも治療費がかさんでしまうと、薄毛が改善する前に治療を中断しなければいけないかもしれません。
薄毛治療を受ける際に余計な治療費を払って損しないためにも「費用相場」や「治療費を抑えるポイント」を知っておきましょう。
女性の薄毛治療は原則保険適用ではない
保険適用の対象となる病気は、治療をしなければ身体に不調をきたしたり生命に危険が及んだりするものだけです。女性の薄毛治療はほとんどの場合、外見のコンプレックスを改善するための「美容目的」とみなされ、保険適用になりません。
ただし薄毛の原因が体調にかかわる病気と判断された場合、保険適用となる可能性があります。
女性の薄毛治療が保険適用になるケース
以下のような病気のせいで薄毛を発症していると判断された場合は、保険適用になることがあります。
保険診療の範囲では、「頭皮のトラブル改善」が治療の目的となることは覚えておきましょう。
円形脱毛症
円形脱毛症とは、部分的に1つまたは複数の脱毛が起きる脱毛症です。「免疫」と呼ばれる、細菌やウイルスなどの病原体を攻撃する機能が異常を起こし、自分自身の身体を攻撃してしまうことが原因といわれています。
頭だけでなく「眉毛」「まつ毛」「髭」など身体のあらゆる部位にできる可能性があり、一度発症すると再発しやすい脱毛症です。
参考:円形脱毛症とはどのような病気なのでしょうか?|日本皮膚科学会
甲状腺機能異常
甲状腺とは、ホルモンの分泌を司る部分です。ホルモンは血液によって運ばれ、生命維持を助ける働きをしています。甲状腺機能異常になると、ホルモンの分泌量が異常を起こし、抜け毛が多くなることがあります。
髪の毛をとかしたときや洗ったときなどに髪の毛が多く抜ける、自宅に落ちている抜け毛の量が以前よりも増えたと感じている人は要注意です。さらに「むくみ」「疲れやすさ」などの症状がある場合は、甲状腺機能異常を疑ってください。
女性の薄毛治療にかかる費用の目安
女性の薄毛治療の主な種類には、以下4つがあります。
それぞれの特徴と費用相場を解説します。
自毛植毛
自毛植毛とは、自身の髪の毛を薄毛の気になる部分に移植する方法です。植毛する範囲によって費用は大きく異なり、数十万~数百万円と費用相場も幅広くなっています。
自毛植毛には、メスを使うFUT法とパンチニードルを使うFUE法があり、術式によっても費用面に差が出ます。
注入治療
注入治療とは「ミノキシジル」という発毛成分や、髪の毛のもとになる毛母細胞を活性化させる「パンテノール」などの有効成分を薄毛の気になる部分に直接注入する治療法です。有効成分がダイレクトに薄毛部分に届くため、即効性が期待できます。
クリニックによって注入する成分の種類や配合量は様々で、費用相場も1回あたり1万〜15万円と差があります。
内服薬
「ミノキシジル内服薬」「スピロノラクトン」「パントガール」などの内服薬を飲む治療です。1か月の費用相場は、5,000~1万5,000円程となっています。
内服薬での治療はすぐに効果を実感できないため、3〜6ヶ月以上継続して飲むことが大切です。
外用薬
ミノキシジル外用薬を薄毛の気になる部分に直接塗る方法です。血行促進効果により、発毛効果が期待できます。1ヶ月あたりの費用相場は、1~2万円程度です。
ミノキシジル外用薬もすぐに効果を実感できないため、3〜6ヶ月以上継続して使う必要があります。また、内服薬と併用するケースが一般的です。
女性が保険適用外の薄毛治療を受ける際の注意点
女性が保険適用外の薄毛治療を受ける際の注意点は、以下3つです。
それぞれ詳しく解説します。
自分に合ったクリニックを選ぶ
クリニックを選ぶときは「女性の薄毛治療に特化しているか」「希望する治療法があるか」「予約や通院はしやすいか」などのポイントをしっかり調べておきましょう。これらの点を確認しないと、希望通りに治療が進まず後悔につながります。
検討中のクリニックに無料カウンセリングがあるなら、直接出向き疑問点を確認するのも一つの手です。実際に医師やスタッフと会話することで相性を確認できます。
費用と治療内容を確認する
自由診療の場合、治療にかかる費用はクリニックによって大きく異なります。たとえば、「初診料」「検査費用」「キャンセル料」など、オプション料金がかかるクリニックも多く存在します。公式サイトやカウンセリングで、どのような追加料金がかかるのか確認することが大切です。
悪質なクリニックでは不当な請求をされるトラブルも起きているため、費用の確認は慎重に行ってください。
参考:【若者向け注意喚起シリーズ<No.1>】美容医療サービスのトラブル-「10万円」のつもりが「70万円」の契約!?即日施術は避けリスク等の確認を!-|独立行政法人国民生活センター
副作用のリスクを知る
女性の薄毛治療には、副作用やリスクが存在します。たとえばミノキシジルの場合、「発疹」「かぶれ」「かゆみ」などです。また、自毛植毛の場合、手術後に「腫れ」「むくみ」などのリスクも存在します。
副作用によるトラブルが起きたときに後悔しないためにも、治療のリスクについて詳しく調べておきましょう。
参考:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
薄毛治療の費用を抑えるポイント
女性の薄毛治療の費用を抑えるポイントは、以下3つです。
それぞれ詳しく解説します。
治療費を比較する
上述の通り、薄毛治療のクリニックは自由診療のため治療費が大きく異なります。気になるクリニックの費用をいくつか比較して、魅力的に感じるものを選ぶことが大切です。
安さだけで選ぶのではなく、治療内容に見合った適正料金を提示しているクリニックを選びましょう。
早期に治療を開始する
早めに薄毛治療を始めることで、症状を悪化させる前に適切な治療を進められます。時間が経つにつれて薄毛が悪化すると、その分治療費がかさむ可能性があります。
「頭皮が透けて見える」「髪の毛にハリコシがない」「抜け毛が増えた」などの悩みを抱えている人は、一度クリニックに相談してみてはいかがでしょうか?
モニター制度を利用する
モニター制度とは、クリニックに治療の経過や写真などの情報を提供する代わりに、割引価格で治療を受けられる制度です。薄毛治療は、長期的に費用がかかったりまとまった治療費が必要になったりするので、治療費を抑えたい人にはお得な割引制度といえます。
クリニックによって提供する個人情報が異なるので、モニター制度を利用する前に必要事項を必ず確認しておきましょう。
まとめ
女性の薄毛治療は、美容目的とみなされ保険適用にならないケースがほとんどです。できるだけ費用を抑えるためにも、早めに治療を開始したりモニター制度を利用したりしましょう。
安さだけで薄毛治療のクリニックを選んでしまうと、後悔する可能性があるので注意してください。費用と治療内容のバランスが良く、納得できるクリニックを選ぶことが大切です。
気になるクリニックがある場合、一度無料カウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか?