なおるん毛髪情報局
ハゲ・若はげは治らない?AGAが治らないと言われる理由と進行を抑える対策
「若はげは治らない」「一度ハゲたら手遅れ」と聞いて、不安になっている方は少なくありません。この記事では、薄毛が「治らない」と言われる理由、治る可能性のある抜け毛との違い、AGAを疑う変化のチェック、治療の選択肢と注意点を解説します。
監修:内田直宏(アルモ形成クリニック院長・形成外科医)
【この記事の結論】
- 若い男性の薄毛でよくみられるAGA(男性型脱毛症)は、思春期以降に始まり徐々に進行する脱毛症で、自然に元へ戻ることは期待しにくいとされています。薬物療法によって進行の抑制や、発毛・毛量の改善が期待できる場合がありますが、薬物療法で得られた効果を保つには原則として継続が必要で、中止すると効果は失われていきます。「治療を終えれば治った状態が続く」とはいえないことが、「治らない」と言われる主な理由です。
- 一方で、円形脱毛症や、体調の変化の後に一時的に増える抜け毛(休止期脱毛)、髪を引っ張る髪型による牽引性脱毛症の初期など、原因によっては回復が期待できる抜け毛もあります。「治らない」と決めつける前に、原因を確かめることが大切です。
- AGAであれば、国内で承認された治療薬や、薬で十分な効果が得られない範囲に対する自毛植毛などの選択肢があります。効果には個人差があり、いずれも副作用・リスクがあります。
目次
若はげ・薄毛が「治らない」と言われる理由
AGAは徐々に進行する脱毛症だから
日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」では、男性型脱毛症(AGA)は思春期以降に始まり徐々に進行する脱毛症とされています。日本人男性では20歳代後半から30歳代にかけて目立つようになり、発症頻度は20代で約10%、30代で20%、40代で30%、50代以降で40数%と、年齢とともに高くなると報告されています(ガイドライン2017年版)。
AGAでは、通常は数年続く髪の成長期が短くなり、髪が太く長く育つ前に抜けて、細く短い毛が増えていきます。男性ホルモンの一つであるテストステロンが、毛根で5α-還元酵素によって作用の強いジヒドロテストステロン(DHT)に変わり、毛を作る細胞の増殖を妨げることが主な原因と考えられており、遺伝的な体質も関わります(日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「脱毛症」Q6)。生活習慣を整えるだけでAGAの進行が止まるとはいえないため、「放っておいても治らない」と言われます。
薬物療法で改善しても、効果を保つには継続が必要だから
AGAの治療には、内服薬のフィナステリド・デュタステリドや、外用薬のミノキシジルなどがあります。添付文書上の効能・効果は、フィナステリドが「男性における男性型脱毛症の進行遅延」(フィナステリド錠 添付文書)、デュタステリドが「男性における男性型脱毛症」(デュタステリドカプセル 添付文書)です。市販のミノキシジル外用薬(第1類医薬品)は、壮年性脱毛症における発毛・育毛・脱毛(抜け毛)の進行予防を効能としています(製造販売元の製品情報)。治療によって進行の抑制や、発毛・毛量の改善が期待できる場合があります(効果には個人差があります)。
一方で、治療による改善と、治療を終えた後もその状態が続くことは別です。フィナステリドの添付文書では、効果を確認するには通常6か月の連日投与が必要で、効果を維持するには継続服用が必要とされています(フィナステリド錠 添付文書)。ガイドラインでも、フィナステリドの内服を中止すると効果は消失するとされています(ガイドライン2017年版)。AGAの薬物療法は「一定期間使えば終わり」というものではなく、続けることで状態を保つものです。この点が「治らない」と言われる理由の一つです。
薬で改善しにくい範囲があるから
治療薬の効果には個人差があり、すべての方で毛量が回復するわけではありません。ガイドラインでは、自毛植毛は、薬物治療で十分な効果が得られず、ほかに手段がない状況で、十分な経験と技術を持つ医師が行う場合に、男性型脱毛症では推奨度B(行うよう勧める)とされています(ガイドライン2017年版)。薬だけで目標とする状態に届かない場合は、植毛を含めて治療の組み合わせを考えることになります。
「治らない」とは限らない抜け毛もある
日本皮膚科学会は、脱毛症は様々な原因で起こるため、すべての脱毛症で毛が生えなくなるわけではなく、毛が生えるかどうかは毛をつくる毛包がどの程度ダメージを受けたかによると説明しています(皮膚科Q&A Q5)。抜け毛や薄毛のすべてがAGAというわけではありません。次のような脱毛症は、原因に応じた治療や、きっかけを避けることで回復が期待できる場合があります。自己判断でAGAと決めつけず、医療機関で原因を確かめましょう。
| 脱毛症 | 特徴 | 回復の見通し(一般論) |
|---|---|---|
| 円形脱毛症 | 免疫の働きが毛包に向かって毛が抜ける病気(自己免疫疾患)。境界のはっきりした脱毛が1か所〜多発、頭全体に及ぶこともある(皮膚科Q&A Q10) | 小さな脱毛斑は自然に改善する方も多いが、再発したり、多発・拡大したりする場合や、難治の場合もある。皮膚科で診断を受ける(皮膚科Q&A Q12) |
| 休止期脱毛(一時的なきっかけによるもの) | 大きな手術・重い感染症・妊娠・過激なダイエットなどの後に、抜け毛が増える(皮膚科Q&A Q17) | 一時的なものが多く、体が落ち着くと6〜9か月ほどで元の毛量に戻る傾向があるとされる。きっかけが続くと長引くことがある(米国皮膚科学会)。抜け毛が続く場合は、ほかの原因がないか確かめる |
| 牽引性脱毛症 | 髪を強く引っ張る髪型を続けることで、引っ張られた部分が抜ける(皮膚科Q&A Q16) | 初期は髪型を変えることで回復が期待できるが、長期間続くと永久的に生えなくなることもある |
| 病気に伴う脱毛 | 甲状腺機能低下症、亜鉛欠乏症、膠原病、頭皮の感染症などに伴う脱毛(皮膚科Q&A Q17) | 原因となる病気の治療が優先。病気の種類や、毛包が壊れて瘢痕(傷跡)になっているかどうかによっては、回復しない場合もある(皮膚科Q&A Q5) |
精神的なストレスは、円形脱毛症の原因というより「きっかけ」の一つになりうるもので、ストレスと直接関係なく始まる方も多いとされています(皮膚科Q&A Q11)。また、AGAとこれらの脱毛症が同時にみられることもあります。
若い年代の薄毛と、遺伝・生活習慣・頭皮の症状との関係
遺伝(家族に薄毛の人がいる)
AGAには遺伝的な体質が関わるとされています(ガイドライン2017年版)。ただし、家族に薄毛の人がいるから必ずAGAになるわけではなく、家族に薄毛の人がいなくてもAGAになることはあります。家族歴は「自分の変化に早めに気づくきっかけ」と考えるとよいでしょう。
生活習慣(ストレス・睡眠・食事)との関係
髪の新陳代謝にはビタミンやミネラルが関わるため、偏った食事や無理な食事制限、睡眠不足や無理を重ねる生活は、髪の健康にとって望ましくないとされています(皮膚科Q&A Q18)。
一方で、ストレスや睡眠不足、食生活の乱れだけでAGAが起こるわけではなく、生活を整えればAGAの進行が止まるともいえません。生活習慣の見直しは、髪を健やかに保つための土台と考えましょう。
頭皮のかゆみ・フケ・赤み
頭皮のかゆみやフケ、赤みが続く場合は、脂漏性皮膚炎などの皮膚の病気が隠れていることがあります。皮脂が多いこと自体がAGAの原因になるわけではありませんが、頭皮の症状は皮膚科で診察を受けて治療しましょう。
AGAを疑う変化のセルフチェック
次のような変化は、AGAについて相談する目安です。ただし、当てはまる数で診断できるものではありません。
- 以前の写真と比べて、生え際(特にこめかみの上)が後退している
- つむじ周りや頭頂部の地肌が見える範囲が広がっている
- 生え際や頭頂部の毛が、ほかの場所より細く短く、コシがなくなってきた
- 抜け毛に、細く短い毛が増えている
- 以前と同じヘアセットがしにくくなった
1日に抜ける毛の量は、個人差や季節差、ヘアケアの仕方などにもよるものの、おおよそ1日100本程度までといわれています(皮膚科Q&A Q1)。本数を正確に数えるのは難しいため、本数だけで判断するより、同じ照明・同じ角度で生え際や頭頂部の写真を撮り、数か月ごとに見比べると変化が分かりやすくなります(記録方法の一例です)。円形に抜けた部分がある、急にまとまって抜けた、頭皮に痛みや赤みがあるといった場合は、写真で様子を見ずに受診してください。
AGAの進み方の目安は「AGAの進行度のセルフチェック(ハミルトン・ノーウッド分類)」で解説しています。分類だけでAGAの有無や治療の適応は判断できないため、気になる場合は医療機関で確かめてください。
若はげが気になったときの対策
医療機関で原因を確かめる
薄毛の原因によって対処法が異なるため、まずは原因を確かめることが大切です。頭皮の症状がある場合や、円形に抜けている場合は皮膚科を受診しましょう。AGAの治療は、皮膚科や、AGA治療・自毛植毛を行う医療機関で相談できます。
日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでは、男性型脱毛症の治療として、外用薬ではミノキシジルが最も薦められ、内服薬ではフィナステリド・デュタステリドがあること、自家植毛術は男性型脱毛症になりにくい後頭部の毛を移植する方法で、手術のため費用がかかることが説明されています(皮膚科Q&A Q7)。
ガイドラインで示されている主な治療
ガイドライン2017年版で、男性型脱毛症に対して示されている主な治療と推奨度(抜粋)は次のとおりです(ガイドライン2017年版)。
| 治療 | 推奨度(男性型脱毛症) | 補足 |
|---|---|---|
| フィナステリド内服 | A(行うよう強く勧める) | 医療用医薬品。男性のAGAに使用する |
| デュタステリド内服 | A(行うよう強く勧める) | 医療用医薬品。男性のAGAに使用する |
| ミノキシジル外用 | A(行うよう強く勧める) | 市販の発毛剤(第1類医薬品)にも配合されている |
| 自毛植毛 | B(行うよう勧める) | 薬物治療で十分な効果が得られず、ほかに手段がない状況で、十分な経験と技術を持つ医師が行う場合 |
| LED・低出力レーザー | B(行うよう勧める) | — |
| アデノシン外用 | B(行うよう勧める) | 医薬部外品の育毛剤に配合されているものがある |
| ミノキシジル内服 | D(行うべきではない) | 国内では薄毛の治療薬として承認されていない。本記事では当院の治療として案内していません |
推奨度は、研究結果をもとに治療を選ぶ際の目安で、一人ひとりに効果を保証するものではありません。どの治療が適しているかは、薄毛の原因・範囲・進行の状況、持病や服用中の薬、妊活の予定などを踏まえて医師と相談して決めます。友人の薬や個人輸入の薬を自己判断で使うのは避けてください。
育毛剤・発毛剤・シャンプーの違い
市販の「育毛剤」は、製品や成分によって効能や根拠が異なります。医薬部外品の育毛剤には育毛・脱毛予防などの効能が認められた製品があり、ガイドラインでは成分の一つであるアデノシンの外用が男性型脱毛症に推奨度Bとされています(ガイドライン2017年版)。
ミノキシジルを配合した第1類医薬品の発毛剤は、壮年性脱毛症を対象とした医薬品で、ガイドラインでは推奨度Aです。一方、シャンプーは頭皮や髪を洗うためのもので、育毛剤・発毛剤とは区別して考えましょう。市販品を使う場合は薬剤師の説明を受け、説明書の注意事項を守ってください(ミノキシジル外用薬は20歳未満は使用できないなどの注意があります)。効果には個人差があります。
また、市販のミノキシジル外用薬は、壮年性脱毛症以外の脱毛症や、原因が分からない脱毛、急激な脱毛・斑状の脱毛には使用しないこととされています(製造販売元のQ&A)。このような場合や変化が続くときは、医療機関で原因を確かめてください。
髪と頭皮に負担をかけない生活
日本皮膚科学会は、抜け毛を防ぐ生活上の注意として、髪に負担のかかる髪型や極端に頻回のカラーリングを避けること、自分に合ったシャンプーを使うこと、バランスのとれた食事や休息をとることなどを挙げています(皮膚科Q&A Q18)。これらはAGAを治すものではありません。一般的な髪・頭皮の健康管理として心がけ、脱毛の原因に応じた治療を優先してください。
10代・20歳未満の若はげの注意点
10代でAGAが始まることもありますが、10代の抜け毛には円形脱毛症や髪を抜いてしまう癖(抜毛癖)、牽引性脱毛症などAGA以外の原因もあります。また、AGAの治療薬には年齢に関する注意があります。
| 薬 | 年齢に関する注意 | 出典 |
|---|---|---|
| フィナステリド内服 | 小児等に対する適応はない。20歳未満での安全性及び有効性は確立されていない | 添付文書(PMDA) |
| デュタステリド内服 | 小児等には投与しないこと(禁忌)。20歳未満での安全性及び有効性は確立されていない | 添付文書(PMDA) |
| 市販のミノキシジル外用薬(発毛剤) | 20歳未満は使用できない(国内での使用経験がないため) | 製造販売元の製品情報 |
10代の方は自己判断で薬を使わず、まず皮膚科で原因を確かめましょう。未成年(18歳未満)の方は、保護者の方と一緒に相談してください。詳しくは「10代の薄毛・若ハゲの原因は?」で解説しています。
自毛植毛という選択肢
自毛植毛は、AGAの影響を受けにくい後頭部・側頭部の毛を毛包ごと採取し、薄くなった部分に移植する外科手術です。移植した毛は、採取した部位の性質を保つと考えられています。一方で、植毛は薄い部分を補う治療で、周囲の既存の毛でAGAが進行するのを止めるものではないため、術後も薬物療法などが必要になる場合があります。
若い年代では、薄毛がこの先どのように進むかの見通しを立てにくく、後頭部から採取できる毛にも限りがあります。植毛の適応は、脱毛の原因、進行の状況、採取部の状態、将来の見通しなどを踏まえて個別に判断します。20代で植毛を考える場合の注意点は「20代で植毛を受けるべきか?」で解説しています。
当院での対応と費用(自由診療)
アルモ形成クリニック(東京・秋葉原)は自毛植毛を中心とした医療機関です。薄毛がAGAかどうかの診断、国内で承認された内服薬(フィナステリド・デュタステリド)による治療、薬で改善しにくい範囲に対する自毛植毛を行っています。初診(対面・オンライン)は無料ですが、AGAのみの診察の場合には別途5,500円(税込)がかかります。AGA治療・自毛植毛はいずれも保険適用外の自由診療です。費用(税込・2026年10月時点)は次のとおりで、最新は料金ページをご確認ください。
| 治療 | 費用(税込) | 期間・回数の目安 | 主なリスク・副作用 |
|---|---|---|---|
| フィナステリド「サワイ」1mg(男性のAGA) | 28日分 5,800円 | 1日1回。添付文書では、効果の確認に通常6か月の連日投与が必要で、6か月以上投与しても進行遅延がみられない場合は医師の判断で投薬を中止する。効果を維持するには継続服用が必要(添付文書)。中止すると効果は消失する(ガイドライン2017年版) | 肝機能障害、性欲減退・勃起機能不全、抑うつなど。重要な注意として、因果関係は明らかではないものの自殺念慮・自殺企図等の報告があり、自殺念慮・自殺企図が現れた場合は服用を中止し速やかに医師等に連絡する。女性には使用しない。20歳未満での安全性・有効性は確立していない。妊娠中・妊娠の可能性がある方・授乳中の方は、粉砕・破損した錠剤を扱わない |
| デュタステリドカプセル0.5mgZA「トーワ」(男性のAGA) | 30日分 7,800円 | 1日1回。添付文書では、治療効果の評価には通常6か月の治療が必要で、6か月以上投与しても改善がみられない場合は医師の判断で投薬を中止する。6か月は効果判定の目安であり治療終了の目安ではなく、継続中も定期的に効果と継続の必要性を確認する(添付文書) | 肝機能障害、性欲減退・勃起機能不全、乳房障害、抑うつなど。女性・小児等・重度の肝機能障害がある方には使用しない。20歳未満での安全性・有効性は確立していない。女性や小児はカプセルから漏れた薬剤に触れない |
| 自毛植毛(アルモHi-STANDARD法/アルモUn-SHAVEN法) | 基本料金 205,000円+1グラフトあたり Hi-STANDARD法 1,078円/Un-SHAVEN法 1,870円。手術費用の例:M字(800グラフト)で Hi-STANDARD法 1,067,400円/Un-SHAVEN法 1,701,000円(手術前の血液検査 11,000円を含めると 1,078,400円/1,712,000円)。感染症がある方は感染症対策料 198,000円が別途かかる | 手術は通常1回・日帰り(手術前の診察と術後の検診は別にある)。目安は、術後約3か月で発毛が始まり、約8か月で生えそろい、約1年で完成(当院のよくあるご質問に記載している一般的な経過の目安で、個人差がある) | 術後の痛み・腫れ・内出血、かさぶた、一時的な抜け毛(ショックロス)、感染、毛嚢炎、採取部や移植部のしびれ・感覚の鈍さ、傷跡、移植毛が十分に生着しない可能性。仕上がりには個人差がある |
検診料は無料で、AGAのみの診察の場合と他院術後の検診は別途5,500円(税込)です(料金ページの記載)。通院の間隔と費用の詳細は診察時にご案内します。必要なグラフト数は薄毛の範囲とデザインによって診察で判断します。自毛植毛には、刈り上げずに行うアルモUn-SHAVEN法と、刈り上げて行うアルモHi-STANDARD法があります。20歳未満の方へのAGA治療薬の処方は、上記の添付文書の注意のとおり、本記事で案内するものではありません。
若はげ・薄毛についてよくある質問
Q. 若はげは治りますか?
A. 原因によります。円形脱毛症や休止期脱毛、牽引性脱毛症の初期などは、原因に応じた治療やきっかけを避けることで回復が期待できる場合があります。AGAの場合は、自然に元へ戻ることは期待しにくいとされています。治療薬で進行の抑制や発毛・毛量の改善が期待できる場合があり、薬物療法で得られた効果を保つには原則として継続が必要です。薬で十分な効果が得られない範囲は自毛植毛で補うこともありますが、周囲の既存の毛のAGAに対しては、術後も薬物療法が必要になる場合があります。効果には個人差があります。
Q. 一度ハゲたら、もう手遅れですか?
A. 「手遅れ」と一律に決めることはできません。薬の効果の出方には個人差があり、薬で十分な効果が得られない範囲には自毛植毛という選択肢もあります。ただし、植毛は後頭部から採取できる毛の量に限りがあり、すべての方に適しているわけではありません。現在の状態と今後の見通しを診察で確かめたうえで判断します。
Q. 遺伝だったら治療しても意味がないのでしょうか?
A. AGAには遺伝的な体質が関わりますが、治療の対象になることに変わりはありません。家族に薄毛の人がいるかどうかだけで、治療の効果を予測することはできません。
Q. 治療をやめたらどうなりますか?
A. フィナステリドの添付文書では効果を維持するには継続服用が必要とされ(添付文書)、ガイドラインでも内服を中止すると効果は消失するとされています(ガイドライン2017年版)。市販のミノキシジル外用薬も、使用を中止すると徐々に元の状態に戻ると説明されています(製造販売元のQ&A)。治療を続けるかどうか、どのように見直すかは、効果と副作用を確認しながら医師と相談してください。
Q. 市販の育毛剤だけで若はげは治りますか?
A. 市販品は区分によって異なります。医薬部外品の育毛剤は製品・成分によって効能や根拠が異なり、成分の一つであるアデノシンの外用はガイドラインで推奨度Bです。ミノキシジルを配合した発毛剤は第1類医薬品で、ガイドラインで推奨度Aです(ミノキシジル外用薬は、使用を中止すると徐々に元の状態に戻ると説明されています)。いずれも効果には個人差があります。薄毛の原因がAGAかどうかで適した対処は変わるため、変化が続く場合は医療機関で原因を確かめましょう。
Q. 10代でもAGAの薬を使えますか?
A. フィナステリド・デュタステリドは20歳未満での安全性及び有効性が確立されておらず、市販のミノキシジル外用薬も20歳未満は使用できないとされています。自己判断で使わず、まず皮膚科で原因を確かめてください。
まとめ
- 若はげが「治らない」と言われるのは、AGAが徐々に進行する脱毛症で、薬物療法で進行の抑制や発毛・毛量の改善が期待できる場合があっても、その効果を保つには原則として継続が必要だから(中止すると効果は失われていく)
- 円形脱毛症・休止期脱毛・牽引性脱毛症の初期・病気に伴う脱毛など、原因によっては回復が期待できる抜け毛もある。自己判断でAGAと決めつけない
- ストレス・睡眠・食事だけでAGAが起こるわけではない。生活習慣の見直しは一般的な髪・頭皮の健康管理として心がけ、原因に応じた治療を優先する
- AGAには国内で承認された内服薬(フィナステリド・デュタステリド)やミノキシジル外用、自毛植毛などの選択肢がある。いずれも効果には個人差があり、副作用・リスクがある
- 20歳未満の方は、AGA治療薬・市販の発毛剤に年齢の注意がある。まず皮膚科で原因を確かめる
当院で自毛植毛を検討している方は、無料カウンセリングでご相談いただけます(AGAのみの診察の場合には別途5,500円・税込がかかります)。よくあるご質問も参考になります。
お問い合わせ:アルモ形成クリニック 03-3518-5641(10:00〜19:00・休診 月・木(祝日は営業))