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コラム

なおるん毛髪情報局 薄毛コラム

PHYSICIAN SUPERVISING

ページの監修医師

アルモ形成クリニック
院長 内田 直宏(なおるん先生)

  • ISHRS(国際毛髪外科学会)正会員
  • 年間200症例以上の自毛植毛を執刀
  • 違和感ゼロへ導く精密なグラデーションデザイン植毛が得意
アルモ形成クリニック 院長 内田直宏

M字ハゲは治らない?生え際後退の原因・セルフチェックと改善方法を医師が解説

M字ハゲは治らない?生え際後退の原因・セルフチェックと改善方法を医師が解説

生え際が後退してきたと感じたとき、「これはM字ハゲなのか」「もう治らないのではないか」と不安に思う方は少なくありません。

M字ハゲは、AGA(男性型脱毛症)の中でも改善が難しいと言われやすい部位であり、誤った自己判断によって対処が遅れてしまうケースも多く見られます。

本記事では、M字ハゲが改善しにくい理由を医学的に解説したうえで、セルフチェック方法、進行原因、改善方法、そして自毛植毛という選択肢までを体系的にまとめました。

「治らない」と決めつける前に、ぜひ一度ご自身の状態を正しく整理してみてください。

なぜAGAによる生え際後退は改善が難しいのか

AGAによる生え際の後退が改善しにくい理由は、前頭部がAGAの影響を受けやすい特徴を持っているためです。

生え際や前頭部は、頭頂部と比べて血流が少なく、毛包(毛根)が男性ホルモンの影響を受けやすい部位とされています。

そのため、AGA治療薬を使用しても、十分な発毛効果が得られにくいケースがあるのが実情です。

M字ハゲとは

M字ハゲとは、生え際の左右(こめかみ付近)から後退が進み、正面から見るとアルファベットの「M」のような形になる薄毛の状態を指します。

生え際が後退する典型パターン

M字ハゲは、以下のような特徴を持つことが多いです。

  • こめかみ部分から徐々に後退する
  • 左右差が出やすい
  • 前髪のボリュームが減り、割れやすくなる

また、M字ハゲの進行は比較的緩やかなため、初期段階では変化に気づきにくい場合もあります。

他の薄毛との違い

薄毛にはいくつかの進行パターンがあり、M字ハゲは、生え際の左右から後退が進むため、顔の輪郭や額の広さが変化しやすく、第一印象に影響しやすい薄毛タイプです。

代表的なのが、頭頂部の薄毛が気になる「O字タイプ」です。O字タイプは、つむじ周辺から円形に薄くなっていくのが特徴で、上から見たときに地肌が透けて見えやすくなります。

一方で、正面からの見た目は比較的変化が少なく、初期段階では本人が気づきにくいケースもあります。

M字の後退がさらに進行した「U字タイプ」は、左右のM字部分と前頭部全体がつながるように後退し、生え際が大きく後ろに下がった状態です。

この段階になると、額が大きく露出し、髪型によるカバーが難しくなる傾向にあります。

M字ハゲが進行する原因

ここでは、M字ハゲが進行する主な原因について解説します。

遺伝的要因

AGA(男性型脱毛症)は、遺伝的な体質が発症や進行に関与する脱毛症です。

男性ホルモンに対する感受性は遺伝しやすく、家族にAGAの方がいる場合、生え際の後退が起こりやすい傾向にあります。「必ず遺伝する」という意味ではありませんが、発症リスクが高まる要因の一つとされています。

そのため、家族歴がある場合は、薄毛が目立つ前の段階から早めに状態を把握し、適切な対策を検討することが重要です。

DHTを含むホルモンバランスの変化

男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)は、M字ハゲを含むAGAの進行に深く関わっています。

DHTは、髪の毛の根元にある毛乳頭の男性ホルモン受容体と結合することで、脱毛を促す作用を引き起こします。

DHTが過剰に分泌されるなどのホルモンバランスの変化により、本来は長期間維持されるはずの毛髪の成長期が短くなり、十分に成長しきらないまま退行期・休止期へ移行します。

結果として、細く短い毛が増え、生え際や前頭部を中心に薄毛が目立ちやすくなります。この状態が繰り返されることで、M字ハゲは徐々に進行していくと考えられています。

DHTの詳細については、こちらの記事をご覧ください。

生活習慣やストレスの影響

睡眠不足や食生活の乱れ、慢性的なストレスは、自律神経やホルモンバランスを乱し、頭皮環境に悪影響を及ぼす要因です。

睡眠の質が低下すると、髪の成長に関わる成長ホルモンの分泌が十分に行われず、毛髪の健やかな成長が妨げられる可能性もあります。

また、栄養バランスが偏ることで、髪の毛の主成分であるタンパク質や、毛根の働きを支える亜鉛・ビタミン類が不足しやすくなります。これにより、髪が細くなったり、成長途中で抜け落ちやすくなります。

さらに、強いストレスが続くと血管が収縮し、頭皮への血流が低下することで、毛乳頭に十分な栄養が届きにくくなる点も注意が必要です。

このような状態が重なることで、AGAそのものの原因ではないものの、進行を早める一因となるケースも少なくありません。

M字ハゲや生え際後退のセルフチェック方法

M字ハゲかどうかを判断するには、生え際の形だけでなく、変化の有無や抜け毛の状態を複合的に確認することが大切です。

一時的なヘアスタイルや思い込みで判断せず、以下のポイントを落ち着いてチェックしてみましょう。

おでこの広さが指3本以上

眉毛の上に小指・薬指・中指の3本を縦に当て、生え際までの距離を確認します。

おでこの広さには個人差があり、もともと指が4本以上入る方もいるため、現在の本数だけで判断することはできません。

重要なのは、過去の状態と比較して変化があるかどうかです。以前より指の本数が増えている、または生え際の位置が後ろに下がっていると感じる場合は、生え際後退が進んでいる可能性もあります。

短期間でおでこの広さに変化が見られる場合は、AGAの進行が関与しているケースもあるため注意が必要です。

抜け毛の質と量

抜け毛の本数だけでなく、抜けた毛の「質」にも注目しましょう。

細く短い毛や、産毛のような毛が多く混じっている場合、AGAによる毛周期の乱れが起きている可能性があります。

また、シャンプー時や起床時に抜け毛が増えている状態が続く場合も、進行のサインとして確認しておくことが大切です。

セルフチェックはあくまで目安であり、正確な判断には専門的な視点が必要です。以下の記事では、M字ハゲと勘違いしやすいケースや、より詳しいチェック方法を解説しています。

富士額との違い

富士額は、生まれつき生え際の中央がやや尖った形状をしている状態で、時間とともに後退が進行することはありません。

そのため、過去の写真と現在の生え際を比較し、位置や形に変化があるかを確認することが重要です。

以前と比べて生え際が後ろに下がっている、左右のこめかみ部分が深くなっている場合は、富士額ではなくM字ハゲの可能性も考えられます。

M字ハゲを改善する6つの方法

M字ハゲは「治らない」と思われがちですが、進行度や原因に応じたさまざまな改善方法があります。

ここでは、代表的な6つの対処法について分かりやすく解説します。

AGA治療薬

フィナステリドやデュタステリドなどの内服薬は、AGAの進行を抑えることを目的とした基本的な治療法です。

男性ホルモンの影響を抑制することで、抜け毛の進行を緩やかにし、現状維持や軽度の改善が期待されます。

ただし、生え際や前頭部はAGAの影響を受けやすい部位であるため、発毛効果には個人差があり、十分な改善が得られないケースもあります。

そのため、内服薬は「進行を止める治療」として位置づけ、他の治療法と組み合わせて検討されることも少なくありません。

生活習慣

睡眠・食事・運動といった生活習慣を整えることは、頭皮環境の悪化を防ぎ、AGA治療を支える土台となります。

特に、睡眠不足や栄養バランスの乱れが続くと、髪の成長に必要なホルモン分泌や血流が低下しやすくなります。

生活習慣の改善だけでM字ハゲが大きく回復することは多くありませんが、治療効果を妨げる要因を減らすという点で重要な役割を果たしているでしょう。

低出力レーザー

低出力レーザー治療は、頭皮にレーザーを照射することで血流を促し、毛根への栄養供給をサポートする治療法です。

痛みやダウンタイムがほとんどなく、内服薬などと併用される補助的な治療として用いられることが多いのが特徴です。

一方で、単独で大きな発毛効果を得ることは難しく、あくまでサポート的な選択肢として位置づけられます。

注入療法(メソセラピー)

注入療法(メソセラピー)は、成長因子や有効成分を頭皮に直接注入する治療法です。

毛根に成分を届けられる点がメリットですが、効果の持続性には限界があり、定期的な施術が必要になるケースが多いとされています。

また、発毛機能がすでに低下・消失している部位では、十分な効果が得られにくいこともあります。

髪型カバー

髪型を工夫することで、生え際の後退を目立ちにくくすることは可能です。進行初期であれば、一時的な対処法として有効な場合もあります。

しかし、髪型によるカバーはあくまで見た目上の工夫であり、薄毛そのものを改善する方法ではありません。

進行が進むと、カバー自体が難しくなる点にも注意が必要です。

自毛植毛

自毛植毛は、後頭部などのAGAの影響を受けにくい毛髪を生え際に移植する治療法です。

発毛機能が失われた部位に対しても対応できるため、M字ハゲにおいて確実性の高い改善が期待できる治療法とされています。

移植した毛は定着すれば半永久的に生え続けるため、薬や注入療法で十分な効果が得られなかった場合の選択肢として検討されています。

一方で、自毛植毛は使用するグラフト数やデザインによって費用に差が出やすく、「M字ハゲは植毛費用が高くなりやすいのでは?」と不安を感じる方も少なくありません。

実際には、進行度や施術範囲を適切に見極めることで、費用を抑えた治療計画を立てることも可能です。費用面が気になる方は、以下の記事もあわせて参考にしてください。

M字ハゲに自毛植毛が選ばれる理由

自毛植毛がM字ハゲの治療として選ばれる理由には、主に以下の3点が挙げられます。

  • 生え際デザインができる
  • 薬で治らない部位に対応できる
  • 移植した毛は半永久的に生え続ける

自毛植毛では、顔立ちや年齢、将来的な薄毛の進行を考慮しながら、生え際の形や密度、毛流れを細かく設計することが可能です。

また、すでに発毛機能が低下・消失している部位に対しても対応できる点は、自毛植毛ならではの特徴です。薬で進行を抑えながら、見た目の改善が必要な部分を植毛で補うといった治療計画も可能になります。

移植に使用する毛髪は、AGAの影響を受けにくい後頭部などから採取されます。定着後は元の性質を保ったまま成長を続けるため、長期的に安定した改善が期待できます。

そのため自毛植毛は、M字ハゲの特性に合わせて見た目の自然さと持続性の両立を目指せる治療法といえるでしょう。

髪型によるカバーに限界を感じている方は、以下の記事も参考にしてください。

M字ハゲ|自毛植毛の症例紹介

ここでは、30代男性の症例を紹介します。

生え際の中でもM字部分のみの後退を気にされ、ご相談に来られました。

今回は全体を広く植毛するのではなく、M字に限定して1100グラフトを使用し、ラインの自然さと密度バランスを重視した移植を行っています。

項目内容
施術名・費用アルモUn-SHAVEN法総額 2,262,000円(税込)(麻酔代・点滴代・処方代 全て込み)
リスク腫れ、痛み、出血、かゆみ、血行不全、傷跡、毛のう炎、感覚の違和感、ショックロス、くせ毛、自然さの限界など

M字部分の地肌の透け感が改善し、生え際全体とのつながりも自然に整いました。少ないグラフト数でも、部位を絞った設計により若々しい印象へと変化しています。

M字ハゲの改善方法は、進行度やご希望によって適した選択肢が異なります。

「自分の場合はどの治療が合っているのか分からない」という方は、専門的な視点での判断を取り入れることをおすすめします。

公式LINEでは、無料でのご相談を受け付けています。気になることがあればお気軽にご相談ください。

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M字ハゲに関するよくある質問

ここでは、実際にご相談の多い質問を中心に、M字ハゲに関するよくある疑問を分かりやすく解説します。

Q1. M字ハゲはセルフケアでは治らないのですか?

進行したM字ハゲの場合、セルフケアのみで目に見える改善を得ることは難しいケースが多いとされています。

生活習慣の改善や頭皮ケアは、頭皮環境を整えるうえで重要ですが、発毛機能が低下・消失している部位に対しては、十分な回復が期待できないこともあります。

そのため、セルフケアはあくまで補助的な対策と考え、進行が疑われる場合は専門的な判断を取り入れることが大切です。

Q2. 前頭部の薄毛は内服薬では改善しにくいのですか?

前頭部は、AGAの影響を受けやすい部位であり、内服薬による発毛効果には個人差が出やすいとされています。

進行を抑える効果は期待できるものの、すでに後退が進んでいる場合、内服薬だけで十分な改善が得られないケースもあります。

そのため、進行度によっては、他の治療法と組み合わせて検討することが重要になります。

Q3. ミノキシジルはM字ハゲに効きますか?

ミノキシジルは発毛を促す成分ですが、前頭部やM字部分では効果を実感しにくい場合があるとされています。

これは、生え際が血流やホルモンの影響を受けやすい構造をしているためです。

補助的な治療として用いられることはありますが、単独での改善が難しいケースも多いため、詳しくは以下の記事も参考にしてください。

Q4. 20代でもM字ハゲは進行しますか?

AGAは年齢に関係なく発症する可能性があり、20代でもM字ハゲが進行するケースはあります

若年層では進行が緩やかなこともありますが、気づかないうちに後退が進んでいる場合も少なくありません。

早い段階で状態を把握し、必要に応じて対策を始めることが、将来的な進行を抑えるうえで重要です。

Q5. 剃り込みが深いだけでもM字ハゲですか?

剃り込みが深いこと自体が、必ずしもM字ハゲを意味するわけではありません

生まれつきの生え際の形や、富士額のようなケースもあります。判断のポイントは、時間の経過とともに後退が進んでいるかどうかです。

過去の写真と比べて生え際が後ろに下がっている場合は、M字ハゲの可能性も考えられます。

Q6. M字ハゲの治療はいつ始めるべきですか?

M字ハゲの治療は、「気づいた時点」で検討を始めることが重要です。進行が進むほど、選択できる治療法が限られる場合もあります。

早期に状態を把握することで、内服薬などの保存的治療で進行を抑えられる可能性もあり、将来的な選択肢を広げることにつながります。

M字ハゲは手遅れになる前に、進行度に応じた治療選択が大切

M字ハゲは「治らない」と思われがちですが、進行度や状態に応じて選べる治療法は存在します。

重要なのは、自己判断で放置せず、正しく見極めたうえで適切な治療を選択することです。

当院では、内服治療による進行抑制から、生え際の自然さに配慮した自毛植毛まで、一人ひとりの進行度やご希望に合わせた治療方針をご提案しています。

「今はどの段階なのか」「どの治療が自分に合っているのか」といった疑問についても、専門的な視点から丁寧にお伝えしています。

生え際の変化に不安を感じたら、手遅れになる前に、早めに専門的な判断を取り入れることをおすすめします。

まずは現状を知ることから、将来に向けた選択肢を広げていきましょう。

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このコラムの著者

アルモ形成クリニック 
院長 内田直宏

筑波大学医学部卒業後、マイクロサージャリー(顕微鏡手術)を含む形成外科施術に6年間従事。
東京、秋葉原でアルモ形成クリニックを開院。
沖縄から北海道まで、遠方の患者様に多くご来院いただいております。
年間200症例以上の自毛植毛施術を執刀しており、AGA治療(内服療法、注射療法、レーザー治療)や美容外科施術にも長けている。
自毛植毛だけでは実現の難しい、額をせまくする手術やFUT植毛による傷跡のカバーアップなどといった技術も高く評価を受けている。

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