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なおるん毛髪情報局
植毛後のダウンタイムの過ごし方|むくみの正体と予防法について解説

ダウンタイムとは手術後の通常の生活までの回復期間のことを言います。
通常、美容外科手術の際に使用される言葉ですが、自毛植毛手術も外科手術であり、術後にはダウンタイムが発生します。
通常、傷跡が治癒するまでの期間は2週間程度で、髪が生え始めるまでの期間が3ヶ月程度です。完成形は手術を受けてから1年ほどかかると言われています。
そのため、自毛植毛術後のダウンタイムの期間は長期的には髪が生えて伸びるまでの1年、短期的には傷が治るまでの2週間が目安と言えるでしょう。
目次
自毛植毛術後のダウンタイム中に起きる副作用やリスク
植毛後のダウンタイム中に以下のような副作用やリスクが起きることがあります。
- 浮腫(むくみ)
- 痛み
- 腫れ
- 赤み
- ニキビ(毛のう炎)
- かゆみ
- かさぶた
- 血腫
- ショックロス
- 後頭部の痒み
傷跡の「腫れ」や「痛み」が生じます。手術から数日経つと、「目の周りがむくんで、目が開きづらくなります」。また、血や体液などが固まった「かさぶた」や「血腫」ができ、乾燥した後にかゆみが伴うこともあるでしょう。
また「ショックロス」と呼ばれる一時的な脱毛(稀に永久的な脱毛に至ることもある)が起こることもあります。
術後数週間すると、治癒した後の「かゆみ」が生じたり、「ニキビ(毛のう炎)」が生じることがあります。
植毛後に起こる副作用の症状は、むくみ以外にも多く存在します。副作用については以下の記事で解説しているので、治療前に理解を深めておきましょう。
植毛術後のダウンタイム中のむくみとは?
自毛植毛後のダウンタイム中に起こる副作用の1つに、目の周りや額(おでこ)が腫れる「浮腫(むくみ)」があります。むくみによる外見の変化を不安に思う人もいらっしゃるのではないでしょうか?
植毛後のむくみは、麻酔の関係で誰にでも起こりうる副作用です。しかしながら、手術中の医師の工夫や手術後ダウンタイムの過ごし方でむくみを予防できる可能性があります。
植毛後のむくみの不安を少しでも取り除き、見た目の変化に戸惑わないためにも「植毛後の浮腫(むくみ)正体」や「経過の様子」を見ていきましょう。
植毛後に起こる浮腫(むくみ)の正体
自毛植毛の手術を終えると、目の周りや額がむくむことがあります。前頭部や生え際、M字の施術を行った際に起きやすい症状です。
むくみは手術に使用した麻酔が、頭側から顔の方に降りてくることや移植するために前頭部や生え際に傷を作る作業で炎症細胞が浸潤することと言われています。症状は1週間ほどで自然に無くなることがほとんどです。
体内に入った麻酔は、肝臓で代謝され腎臓で尿になり体の外に排出されます。ただし適切に代謝されないと血液中に麻酔が残り、むくみにつながることがあります。とくに目の周りは皮膚が薄いため、むくみが目立ちやすいので注意しましょう。
参考:麻酔薬の代謝
植毛後のむくみを予防する方法

植毛後のむくみは、以下4つの方法で予防できます。
- 患部を冷やす
- 食事に気をつける
- サプリメントを飲む
- 頭を高い位置にする
ひとつずつ見ていきましょう。
患部を冷やす
額からこめかみを冷やすことで、むくみを予防できます。患部を冷やす際には清潔なタオルやガーゼを使い、肌に負担をかけないことがポイントです。持続的に長時間冷やすと凍傷になる危険性があるため、保冷剤を直接肌に当ててはいけません。
食事に気をつける
植毛後は食事の内容に気を配るようにしましょう。麻酔の排出を促すために、水分をたくさん取ることが大切です。飲料水に「レモン」を混ぜると、早く麻酔薬が排泄されるだけでなく、レモンによる抗炎症の効果が期待できます。
「玉ねぎ」や「にんにく」などの抗炎症の効果が期待できる食材を積極的に食べるのもいいでしょう。
サプリメントを飲む
麻酔を代謝する臓器である肝臓のの調子を整えることも、むくみを防ぐ大切なポイントです。当院では植毛した患者様に、ミルクアザミとタンポポのサプリメントの摂取を推奨しています。薬剤による体への負担が気になったときに有効なサプリメントです。
頭を高い位置にする
植毛後は、頭が心臓よりも高い位置にくるように心がけましょう。特に寝るときの姿勢で、心臓の高さと頭の高さが同じ位置だと、むくみが発生しやすいと考えられています。手術から数日はうつ伏せを避け、仰向けの体勢で睡眠をとってください。
植毛後に起こるむくみの経過

植毛後のむくみは、手術後すぐに起こるわけではありません。ここでは、むくみに着目した植毛後の経過を解説します。
当日〜翌日
手術当日は傷跡に痛みや腫れが起こりますが、顔や額がむくむのはこれ以降です。上述のとおり、睡眠中の姿勢がむくみに影響する可能性があるため、仰向けを心がけることが大切です。
2〜3日後
手術から2〜3日経つと、おでこや目の周りが徐々にむくむことがあります。腫れがひどいと目を開きにくくなることもあるでしょう。万が一むくみが起きたときは、周辺を冷やして対処しましょう。
約1週間後
手術から1週間前後で目や額のむくみは自然に引いていきます。ある日を境に、急激に腫れが引くこともあるでしょう。
ほとんどの場合、麻酔によるむくみは徐々に消えるのであまり心配する必要はありません。しかし腫れがいつまでも引かない場合は、クリニックに相談してみましょう。
自毛植毛後のダウンタイム中に避けたい行為

植毛後のリスクを軽減するためには、手術後の過ごし方に注意しなければなりません。以下の行為は避けるようにしましょう。
- 喫煙や飲酒
- 頭皮への負担
- 激しいスポーツ
喫煙や飲酒
手術後の約1週間は禁酒を心がけましょう。飲酒すると血行がよくなり、かさぶたができにくくなる可能性があります。出血しやすく、腫れもひどくなりやすいので注意してください。
一方、喫煙は身体の血流を悪くし、傷の治りに影響します。植毛の生着率を悪くする可能性があるため、植毛直後の喫煙も控えるようにしましょう。
頭皮への負担
頭皮を強く触ったりかさぶたを無理やり剥がしたりする行為は、植毛部分の負担になります。数日間は優しく洗髪し、弱風のドライヤーを使いましょう。
手や指で圧迫する頭皮マッサージも、頭皮にとって強い刺激となるため避けてください。
激しいスポーツ
植毛をしてから1週間前後は、激しい運動を控えるようにしましょう。とくに以下のようなスポーツは、植毛後の髪の毛に悪影響を及ぼす可能性があるため要注意です。
- 屋外で行うスポーツ
- 帽子が必要なスポーツ
- 頭皮への攻撃を伴う格闘技
大量に汗をかく運動は、細菌の繁殖を促し傷口の化膿につながります。屋外で行うスポーツは、直射日光が植毛部分に当たり頭皮がダメージを受ける可能性があるため避けるようにしてください。
職場復帰はいつになりますか?
体への負担がかかりにくいデスクワークの仕事なら翌日から仕事復帰が可能です。ヘルメットをかぶる必要があったり肉体労働をしたりする職場であれば、最低でも3日間は休みを取りましょう。
顔や額のむくみが1番ひどくなるのは、手術後3日~1週間前後です。手術後の外見が気になる人は、あらかじめ長めの休みを確保しておくといいでしょう。
植毛後のむくみは目立ちますか?
むくみの程度には個人差があります。人によっては、目の周りの色が変わったり目が開かないほど腫れがひどくなったりすることもあります。
上述の通り、1週間前後でむくみは自然に消えることがほとんどです。ただ、あまりにも気になる場合は、手術したクリニックに相談しましょう。
植毛後にサウナに入ってもいい?
少なくとも手術が終わってから2週間は、サウナに入るのを避けましょう。サウナに入ったからといって、むくみの解消にはつながりません。逆に植毛後のサウナは汗を大量にかくため、肌トラブルのリスクを高めるので控えるようにしてください。
まとめ
植毛後のダウンタイムには様々な副作用やリスクが生じることがあります。特に、頻度の高いリスクの一つに、むくみ(浮腫)があり、麻酔の影響で額や目の周りが腫れることがあります。植毛後のむくみのピークは、手術後3日です。むくみの予防やダウンタイム期間短縮のためには「冷やす」「食事に気をつける」「頭を高くする」などの対策があるので、ぜひ参考にしてください。
植毛後にむくみが起こったとしても、ほとんどの場合1週間前後で目立ちにくくなります。とはいえ、むくみをはじめとする植毛後の副作用が気になる人は、治療前に自毛植毛専門のクリニックまで相談してみてはいかがでしょうか?
このコラムの著者
アルモ形成クリニック
院長 内田直宏
筑波大学医学部卒業後、マイクロサージャリー(顕微鏡手術)を含む形成外科施術に6年間従事。
年間200症例以上の自毛植毛施術を執刀しており、AGA治療(内服療法、注射療法、レーザー治療)や美容外科施術にも長けている。
自毛植毛だけでは実現の難しい、額をせまくする手術やFUT植毛による傷跡のカバーアップなどといった技術も高く評価を受けている。

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