なおるん毛髪情報局
亜鉛不足と薄毛の関係|セルフチェックの目安・1日の摂取量・とりすぎの注意
- 亜鉛が不足すると薄毛になる?
- 自分が亜鉛不足かどうか、チェックする方法は?
- 亜鉛はどのくらいとればいい?とりすぎるとどうなる?
抜け毛や髪のボリュームが気になり始めると、「亜鉛が足りていないのでは」と考える方は少なくありません。亜鉛は髪や皮膚をつくる細胞の働きに関わるミネラルで、不足すると脱毛の原因になることがあります。一方で、薄毛の原因は亜鉛不足だけではなく、亜鉛をとれば薄毛が治るとは限りません。
この記事では、日本皮膚科学会や日本臨床栄養学会などの情報をもとに、亜鉛と髪の関係、亜鉛不足で起こりうるサイン、セルフチェックの考え方と血液検査、1日に必要な量と亜鉛を含む食べ物、とりすぎたときの注意点を解説します。
監修:内田直宏(アルモ形成クリニック院長・形成外科医)
【この記事の結論】
- 亜鉛欠乏症では脱毛が起こることがあります(日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 脱毛症Q17)。亜鉛欠乏が脱毛の原因になっている場合は、欠乏を治療することで抜け毛が改善したという報告があります(Karashima ら, 2012・5例の症例報告)。
- ただし、亜鉛不足で起こる症状は亜鉛不足に特有のものではなく、セルフチェックだけでは亜鉛不足かどうかを判断できません。診断には血液検査と医師による評価が必要です。
- 亜鉛の推奨量は成人男性で1日9.0〜9.5mg、成人女性で7.0〜8.0mgです(日本人の食事摂取基準2025年版)。牡蠣や牛肉、レバー、卵、チーズ、大豆製品などに含まれます。
- 亜鉛をとるほど髪が増えるわけではなく、AGA(男性型脱毛症)を亜鉛で予防・治療できるという根拠はありません。サプリメントによるとりすぎは、銅の欠乏などの健康被害につながることがあります。
目次
亜鉛と髪の関係
亜鉛は細胞の分裂やたんぱく質の合成に関わるミネラル
亜鉛は体内のさまざまな酵素の働きに関わるミネラルで、たんぱく質やDNAの合成、細胞の分裂などに必要です(健康長寿ネット「亜鉛の働きと1日の摂取量」)。髪は主にケラチンというたんぱく質でできており、髪をつくる毛包(毛根を包む組織)では細胞が活発に分裂しています。日本皮膚科学会も、髪の毛の新陳代謝には各種のビタミンやミネラルが関係しているため、バランスのとれた食生活を心がけることが大切だとしています(日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 脱毛症Q18)。
亜鉛欠乏症では脱毛が起こることがある
日本皮膚科学会は、毛の成長には多くのホルモンやミネラルが関わっており、甲状腺機能低下症などと並んで、亜鉛欠乏症でも脱毛が起こりうると説明しています(日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 脱毛症Q17)。日本臨床栄養学会の診療指針でも、脱毛は亜鉛欠乏症の症状の一つに挙げられています(日本臨床栄養学会「亜鉛欠乏症の診療指針2024」)。
AGAは亜鉛不足が原因ではない
一方、男性に多いAGAは、遺伝と男性ホルモンが関わって進行していく脱毛症です(ガイドライン2017年版)。亜鉛不足が原因で起こるものではなく、亜鉛をとることでAGAの進行を予防・治療できるという根拠は確認されていません。AGAと亜鉛欠乏による脱毛が重なることはありますが、その場合も亜鉛の補充はAGA治療の代わりにはなりません。生え際や頭頂部の薄毛が少しずつ進んでいる場合は、亜鉛のとり方だけで様子を見ず、医療機関で原因を確認することをおすすめします。
亜鉛不足で起こりうるサイン
亜鉛が不足すると、髪以外にもさまざまな症状が出ることがあります。日本臨床栄養学会の診療指針や健康長寿ネットでは、主に次のような症状が挙げられています(日本臨床栄養学会「亜鉛欠乏症の診療指針2024」、健康長寿ネット「亜鉛の働きと1日の摂取量」)。
- 味覚の異常(味を感じにくい、何を食べてもおいしくない)
- 皮膚炎、口内炎をくり返す
- 脱毛
- 食欲の低下
- 貧血
- 傷が治りにくい、感染症にかかりやすい(免疫の働きの低下)
- 子どもの成長の遅れ、性腺の発育や機能の低下
ただし、これらの症状は亜鉛不足に特有のものではなく、ほかの病気や体調の変化でも起こります。抜け毛だけで亜鉛不足と判断することはできません。また、髪のパサつきや枝毛は、カラーリングやパーマ、紫外線、乾燥などによる髪のダメージでも起こるため、それだけで亜鉛不足のサインとは言えません。
亜鉛不足のセルフチェック方法
自分で確認できるのは、「亜鉛が不足しやすい状況にあるかどうか」です。以下は食事や体調を振り返るための項目です。当てはまる数で、亜鉛不足の有無や程度を判定することはできません。
食事と生活のチェック項目
- 食事の量が少ない、食事を抜くことが多い
- 極端な食事制限によるダイエットをしている、または最近大きく体重が減った
- 肉・魚・卵・大豆製品などのたんぱく質のおかずをあまり食べない
- 菓子パンやおにぎりなどの単品で食事を済ませることが多く、肉・魚などの主菜が不足しがち
- お酒を飲む量が多い
- 病気で治療中、または長く飲んでいる薬がある(病気や薬の種類によっては亜鉛不足に関わることがあるため、主治医に確認する)
亜鉛の吸収は、穀類や豆類に多いフィチン酸などによって妨げられることがあり、アルコールは亜鉛の排出量を増やすとされています(健康長寿ネット「亜鉛の働きと1日の摂取量」、日本臨床栄養学会「亜鉛欠乏症の診療指針2024」)。ただし、穀類や豆類は大切な食品なので、避ける必要はありません。食事全体のバランスをとることが大切です。また、病気や薬の影響で亜鉛が不足しやすくなることもあります(日本臨床栄養学会「亜鉛欠乏症の診療指針2024」)。持病のある方や薬を服用中の方は、自己判断でサプリメントを始めず、主治医に相談してください。
体のチェック項目
前の章で挙げた、味覚の異常、皮膚炎や口内炎をくり返す、抜け毛が増えた、食欲がない、といった変化がないかを確認します。食事のチェック項目と体のチェック項目の両方に当てはまるものがある場合は、医療機関で相談するとよいでしょう。食事の項目に当てはまらなくても、症状が続く場合は相談してください。
診断には血液検査と医師による評価が必要
セルフチェックは、あくまで受診や食事の見直しを考えるきっかけです。症状だけで亜鉛不足かどうかを判定することはできません。亜鉛が不足しているかどうかは、医療機関で血液中の亜鉛の濃度(血清亜鉛値)を測って調べます。日本臨床栄養学会の診療指針では、血清亜鉛の基準値を80〜130μg/dLとし、60μg/dL未満を亜鉛欠乏、60〜80μg/dL未満を潜在性亜鉛欠乏としています。血清亜鉛値は1日のうちでも変動し、食事の影響も受けるため、早朝空腹時に測ることが望ましいとされています(日本臨床栄養学会「亜鉛欠乏症の診療指針2024」)。数値が低いだけで、脱毛の原因や治療の必要性が決まるわけではありません。
亜鉛欠乏症かどうかは、血清亜鉛値だけでなく、症状や、ほかに原因となる病気がないか、必要に応じて治療による症状の変化などもあわせて医師が判断します。亜鉛欠乏症と診断された場合は、医師の判断で亜鉛製剤などによる治療が行われることがあります。味覚の異常や皮膚炎などの全身の症状が気になる場合は内科、抜け毛や頭皮の症状が中心の場合は皮膚科などで相談してください。
亜鉛の1日の摂取量と多く含む食べ物
1日に必要な亜鉛の量
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、成人の亜鉛の推奨量(ほとんどの人が必要量を満たす量)と耐容上限量(過剰摂取による健康障害を防ぐための上限の量)を次のように定めています(厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」、健康長寿ネット「亜鉛の働きと1日の摂取量」)。
| 年齢 | 男性 推奨量 | 男性 耐容上限量 | 女性 推奨量 | 女性 耐容上限量 |
|---|---|---|---|---|
| 18〜29歳 | 9.0mg | 40mg | 7.5mg | 35mg |
| 30〜49歳 | 9.5mg | 45mg | 8.0mg | 35mg |
| 50〜64歳 | 9.5mg | 45mg | 8.0mg | 35mg |
| 65〜74歳 | 9.0mg | 45mg | 7.5mg | 35mg |
| 75歳以上 | 9.0mg | 40mg | 7.0mg | 35mg |
いずれも健康な人の1日あたりの習慣的な摂取量の目安で、食事とサプリメントなどを合わせた量です。サプリメントで推奨量の分を上乗せするという意味ではありません。妊娠中期・後期は推奨量に2.0mg、授乳中は3.0mgが付加されます。妊娠中・授乳中の耐容上限量は設定されていませんが、多くとってよいという意味ではありません。この時期にサプリメントを使う場合は、医師や薬剤師に相談してください。耐容上限量は、目標にする量ではありません。
亜鉛を多く含む食べ物
亜鉛は、牡蠣などの貝類、牛肉(赤身)、豚や牛のレバー、卵、チーズ、納豆などの大豆製品、穀類などに含まれます。なかでも牡蠣は亜鉛を多く含む食品として知られています。食品ごとの含有量は、文部科学省の「食品成分データベース」で調べることができます。
特定の食品をたくさん食べるより、主食・主菜・副菜をそろえて、肉・魚・卵・大豆製品などのたんぱく質のおかずを毎食とり入れることが基本です。レバー、特に鶏・豚のレバーはビタミンAを多く含むため、大量・頻回に食べることは避けましょう。妊娠中・妊娠の可能性がある方は特に注意が必要です。食事全体の見直し方やメニュー例は「薄毛と食事の関係」で解説しています。
亜鉛のとりすぎに注意(とりすぎではげる?)
通常の食事で亜鉛をとりすぎる可能性は低いとされています。一方、サプリメントなどで亜鉛を多くとり続けると、銅の吸収が妨げられて銅欠乏症を招くおそれがあります。銅欠乏症では、貧血、白血球(好中球)の減少、骨や毛髪の異常、神経の異常などが起こることがあります。また、亜鉛を一度に多くとると、吐き気や胃の不調などが出ることもあります(健康長寿ネット「亜鉛の働きと1日の摂取量」)。
「亜鉛をとりすぎるとはげる」という話について、亜鉛のとりすぎが直接薄毛を起こすかどうかははっきりしていません。ただ、とりすぎが体に悪影響を及ぼすことは確かなので、髪のためと思って多くとるのは避けましょう。
亜鉛サプリメントの考え方
食事から必要な量がとれていれば、亜鉛のサプリメントが必要とは限りません。亜鉛が不足していない人がサプリメントで亜鉛を補っても、髪が増えるという根拠はありません。食事が十分にとれないなどの理由でサプリメントを使う場合は、次の点に注意しましょう。
- パッケージに表示された1日の摂取目安量を超えない
- マルチミネラルや栄養素を強化した食品なども含めて、合計の摂取量が多くなりすぎないようにする
- 持病のある方、薬を服用中の方は、飲み合わせについて事前に医師や薬剤師に相談する
- 抜け毛や体調の変化が続く場合は、サプリメントで様子を見続けず医療機関を受診する
栄養成分の表示の見方は、消費者庁の「食品表示」のページも参考になります。ビタミンの過不足と髪の関係は「薄毛の原因はビタミン不足?」で解説しています。
亜鉛不足以外に考えたい薄毛の原因と受診の目安
薄毛や抜け毛の原因には、AGAや女性型脱毛症のほか、大きな手術や病気、過激なダイエットなどの後に一時的に抜け毛が増える休止期脱毛、甲状腺の病気、円形脱毛症、頭皮の感染症などがあります(日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 脱毛症Q17)。原因によって対策が異なるため、亜鉛不足だけを疑わず、次のような場合は医療機関で相談してください。
- 生え際の後退や頭頂部の薄毛が、数か月〜年単位で少しずつ進んでいる
- 境目のはっきりした脱毛斑がある(皮膚科へ)
- 急に頭全体の毛が抜けてきた、数か月たっても抜け毛がおさまらない
- 頭皮の赤み・かゆみ・痛み・うみ・ふけが続いている
- 味覚の異常、だるさ、体重の変化、むくみなど、髪以外の体調の変化もある
自分で様子を見てよい抜け毛と、受診したほうがよい薄毛の見分け方は「薄毛は自分で治せる?」で解説しています。
監修医師コメント
亜鉛が欠乏していると、爪の伸長や髪の毛の伸長が遅くなったりすることがあります。
多く摂取したからといって、髪の毛が増える等のエビデンスはございませんが、足りなくなる時に注意が必要でしょう。
ミネラル成分を含む食事をバランス良く食事摂取することが重要と言えそうです。
補足(編集部):髪や爪の伸び方だけでは、亜鉛不足かどうかを判断することはできません。
当院での対応と費用(自由診療)
亜鉛不足が気になる場合の検査・治療については、内科・皮膚科など対応する医療機関へご相談ください。
アルモ形成クリニック(東京・秋葉原)は自毛植毛を中心とした医療機関で、薄毛がAGAかどうかの診察、国内で承認された内服薬(フィナステリド・デュタステリド)による男性のAGA治療、自毛植毛(後頭部などから自分の毛包を採取し、薄毛の部分に移植する手術)を行っています。初診料(対面・オンライン)は無料ですが、AGAのみの診察の場合には別途5,500円(税込)がかかります。AGA治療・自毛植毛はいずれも保険適用外の自由診療です。費用(税込・2026年10月時点)は次のとおりで、最新は料金ページをご確認ください。
| 治療 | 費用(税込) | 期間・回数の目安 | 主なリスク・副作用 |
|---|---|---|---|
| フィナステリド「サワイ」1mg(男性のAGA) | 28日分 5,800円 | 1mg錠を処方された場合は1日1回1錠。効果の確認には通常6か月の連日服用が必要で、6か月以上服用しても進行遅延がみられない場合は医師の判断で中止する。効果を保つには継続服用が必要 | 性欲減退・勃起機能不全・射精障害、肝機能障害、抑うつ症状、乳房の症状、発疹など。自殺念慮・自殺企図の報告(国内の添付文書では因果関係は明らかではないとされ、EMAは自殺念慮を副作用として確認・頻度不明)。女性には使用しない。20歳未満での安全性・有効性は確立していない |
| デュタステリドカプセル0.5mgZA「トーワ」(男性のAGA) | 30日分 7,800円 | 0.5mgカプセルを処方された場合は1日1回1カプセル。治療効果の評価には通常6か月の治療が必要で、6か月以上服用しても改善がみられない場合は医師の判断で中止する。継続中も定期的に効果と継続の必要性を確認する | 勃起不全・性欲減退などの性機能障害、肝機能障害・黄疸、乳房障害、抑うつ気分など。女性・小児・重度の肝機能障害がある方、本剤の成分やフィナステリドなどほかの5α還元酵素阻害薬で過敏症を起こしたことがある方には使用しない。20歳未満での安全性・有効性は確立していない |
フィナステリドの服用中に、気分の落ち込み、うつ症状、死にたい気持ちがあらわれた場合は、服用を中止して速やかに医師に連絡してください。国内の添付文書では、因果関係は明らかではないものの自殺念慮・自殺企図などの報告があり、あらわれた場合は服用を中止して速やかに医師等に連絡するよう指導することとされています(フィナステリド錠 添付文書)。欧州医薬品庁(EMA)は、自殺念慮をフィナステリド錠の副作用として確認し(頻度は不明)、フィナステリド1mgの服用中に気分の変化があれば中止して医師に相談するよう勧めています(EMA)。
デュタステリドの添付文書には抑うつ気分が副作用として記載されています(デュタステリドカプセル 添付文書)。服用中に気分の落ち込みなどがあらわれた場合は、速やかに処方を受けた医師に相談してください。
どちらの薬でも、皮膚や白目が黄色くなる、強いだるさが続くなど肝機能障害が疑われる症状や、発疹・じんましん、唇・顔・のどのはれがあらわれた場合は、服用を中止して速やかに受診してください。自分を傷つけそうなど身の安全を保てない場合や、息苦しいなど呼吸がしにくい場合は119番をしてください。
フィナステリドやデュタステリドには、前立腺がんの検査に使われる血液中のPSAの値を下げる作用があります。健康診断などでPSA検査を受けるときは、服用している薬の名前と服用期間を検査担当の医師に伝えてください(ガイドライン2017年版)。デュタステリドはカプセルから漏れた薬に女性や子どもが触れないよう注意が必要で、触れた場合はすぐに石けんと水で洗ってください。フィナステリドは、割れたり砕けたりした錠剤に妊娠中・妊娠の可能性がある女性および授乳中の女性が触れないよう注意が必要です(フィナステリド錠 添付文書、デュタステリドカプセル 添付文書)。
薬の効果には個人差があります。服用中は、症状や必要に応じて検査で体の状態を確認しながら治療を続けます。通院の間隔は症状や服薬の状況によって異なるため、診察時にご案内します。AGA治療については「AGA治療」のページもご覧ください。
※自毛植毛は保険適用外の自由診療です。費用は基本料金205,000円(税込)+グラフト数に応じた料金(アルモHi-STANDARD法(刈り上げる自毛植毛)1グラフト1,078円、アルモUn-SHAVEN法(刈り上げない自毛植毛)1グラフト1,870円・いずれも税込)です。別途、植毛手術前の血液検査11,000円(税込)がかかり、感染症がある方は感染症対策料198,000円(税込)が別途かかります。手術費用の例として、M字(800グラフト)の場合、血液検査を含めてアルモHi-STANDARD法 1,078,400円/アルモUn-SHAVEN法 1,712,000円(税込)です(感染症対策料が必要な場合は別途198,000円)。必要なグラフト数は薄毛の範囲とデザインによって診察で判断するため、費用には個人差があります(2026年10月時点。最新は料金ページをご確認ください)。手術は通常1回・日帰りで、手術前の診察と術後の検診が別にあります。当院では、術後約3か月から発毛が始まり、約8か月で生えそろってくることを経過の目安として案内しており、仕上がりの確認は約1年が目安です(当院のよくあるご質問に記載している一般的な経過の目安。個人差があり、範囲や経過によって追加の施術や受診が必要になる場合があります)。主なリスク・副作用:術後の痛み・腫れ・内出血、かさぶた、術後の抜け毛(ショックロス。多くは一時的ですが、既存の毛が回復しない場合があります)、感染、毛嚢炎、採取部や移植部のしびれ・感覚の鈍さ、傷跡、移植毛が十分に生着しない可能性があり、仕上がりには個人差があります。
自毛植毛については「自毛植毛」のページで、内服薬と植毛の違いは「AGA治療薬と自毛植毛はどっち?」で解説しています。
亜鉛と薄毛についてよくある質問
Q1. 亜鉛で薄毛は治りますか?
補足(編集部):亜鉛欠乏に関連する脱毛が改善したという報告はありますが(Q4の補足を参照)、一般の薄毛への有効性が確立しているわけではありません。
Q2. 亜鉛はAGAを抑制しますか?
(アルモ形成クリニック院長)
こちらも亜鉛がAGAを予防する明らかなエビデンスはありません。
Q3. 亜鉛サプリがダメな理由は何ですか?
(アルモ形成クリニック院長)
亜鉛サプリがダメな理由はありません。足りない場合には有効なケースもございます。
補足(編集部):亜鉛のサプリメントは、誰にでも必要・安全という意味ではありません。とりすぎによる銅の欠乏や、薬との飲み合わせに注意が必要です。亜鉛欠乏症の治療は、医師の判断で行います。
Q4. 亜鉛で髪の毛は増えますか?
(アルモ形成クリニック院長)
血中の亜鉛数値が低下している人、亜鉛欠乏の人には発毛効果の可能性ありだが、明確なエビデンスはありません。
亜鉛内服によりびまん性脱毛の人が回復した報告が数名であります。
しかし、AGAに対して内服で発毛したという根拠なし。
補足(編集部):亜鉛欠乏に関連した休止期脱毛の患者5人に、亜鉛を含む医薬品(ポラプレジンク)を内服してもらい、抜け毛が改善したという症例報告があります(Karashima ら, 2012)。少数例の報告で、一般の薄毛やAGAへの効果を示すものではありません。亜鉛補充があらゆる薄毛に有効だと示されたわけではありません。また、血清亜鉛値が低いだけで、発毛効果や治療の必要性が決まるわけではありません。
Q5. 亜鉛をとりすぎるとはげますか?
A. 亜鉛のとりすぎが直接薄毛を起こすかどうかははっきりしていません。ただし、サプリメントなどで亜鉛を多くとり続けると、銅の吸収が妨げられて銅欠乏症を招くおそれがあり、銅欠乏症では毛髪の異常や貧血などが起こることがあります。サプリメントは表示された量を守るとともに、食事やほかのサプリメントを含めた亜鉛の合計量にも注意してください。
Q6. 髪がパサパサするのは亜鉛不足のサインですか?
A. 髪のパサつきは、カラーリングやパーマ、紫外線、乾燥などによる髪のダメージでも起こるため、それだけで亜鉛不足とは判断できません。食事が偏っている、味覚の異常や皮膚炎をくり返すなど、ほかにも気になることがある場合は、医療機関で相談してください。
まとめ
- 亜鉛は細胞の分裂やたんぱく質の合成に関わるミネラルで、亜鉛欠乏症では脱毛が起こることがある
- 亜鉛不足のサイン(味覚の異常・皮膚炎・口内炎・脱毛など)は亜鉛不足に特有ではなく、セルフチェックだけでは判断できない。診断には血液検査と医師による評価が必要
- 推奨量は成人男性で1日9.0〜9.5mg、成人女性で7.0〜8.0mg。たんぱく質のおかずを毎食とり入れることが基本
- 亜鉛をとるほど髪が増えるわけではなく、AGAを亜鉛で予防・治療できるという根拠はない
- サプリメントでのとりすぎは銅欠乏などの原因になる。表示された量を守り、食事やほかの製品を含めた合計量にも注意する
- 薄毛が少しずつ進んでいる、抜け毛が続く場合は、医療機関で原因を確認する
薄毛がAGAかどうか確認したい方、治療について相談したい方は、ご予約・受診の流れをご覧ください。自毛植毛をご検討の方のカウンセリングは無料です。AGAのみの診察の場合には別途5,500円(税込)がかかります。公式LINEでもご相談を受け付けています。よくあるご質問も参考になります。
お問い合わせ:アルモ形成クリニック 03-3518-5641(10:00〜19:00・休診 月・木(祝日は営業))
参考文献
- 日本皮膚科学会「皮膚科Q&A 脱毛症」(Q17・Q18)
- 日本臨床栄養学会「亜鉛欠乏症の診療指針2024」
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
- Karashima T, et al. Oral zinc therapy for zinc deficiency-related telogen effluvium. Dermatol Ther. 2012
- 公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「亜鉛の働きと1日の摂取量」
- 文部科学省「食品成分データベース」
- 消費者庁「食品表示」
- 日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」
- フィナステリド錠0.2mg/1mg「サワイ」添付文書(PMDA)
- デュタステリドカプセル0.5mgZA「トーワ」添付文書(PMDA)
- European Medicines Agency「Finasteride and dutasteride containing medicinal products」
(アルモ形成クリニック院長)
亜鉛欠乏が改善することにより薄毛が改善することがありますが、明らかなエビデンスはありません。