頭を怪我したあとの傷跡から髪の毛は生える?知っておきたい対処法
「頭を怪我したあとから髪の毛が生えない」
「頭の傷跡が恥ずかしいから隠したい」
このような悩みを抱えてる方はいませんか。
頭に怪我をしたあとに傷跡が残ると、そこから髪の毛が生えてくるのか不安になりますよね。
傷跡から髪の毛が生えてこないと一部がハゲた状態になり、見た目が気になる方もいるでしょう。
頭の怪我をしたあとの傷跡から髪の毛が生えるかどうかは、怪我の要因や傷の程度が影響します。
この記事では、頭の傷跡から髪の毛が生えてこないときの原因や治療法を解説します。
頭の傷跡をすぐに隠したいときの対処法も紹介しますので、参考にしてみてください。
頭に怪我をしたら髪の毛は生えないのか
頭に怪我をしたあと、傷跡の状態によっては髪の毛が生えない可能性があります。
たとえば頭の怪我でも「表面が少し切れた程度の傷」からは、また髪の毛が生えてくる可能性があります。
一方で「重度の怪我」や「やけど」では、髪の毛が生えてくる可能性は低いでしょう。
次の章で、髪の毛が生えてこない原因について詳しく解説します。
頭を怪我したあとに髪の毛が生えてこない原因
頭を怪我したあとに傷跡から髪の毛が生えてこない原因のひとつは「毛包の損傷」です。
「毛包」は、髪の毛の根元を包む皮膚組織です。
イラストからもわかるように、皮膚組織の「真皮」に位置しています。
毛包には、髪の毛のもとになる「毛母細胞」が存在し、髪を伸ばす役割を担っています。そのため、毛包が損傷すると毛母細胞もダメージを受け、髪が生えにくくなることがあります。
また、毛包は何らかのダメージを受けたときに自ら修復する力を持っていますが、完全に壊れてしまうと元に戻りません。
頭の怪我により頭皮の損傷が真皮まで達し、毛包が完全に壊れてしまうと髪の毛が生えてくる可能性は低いでしょう。
参考
・皮膚科Q&A|日本皮膚科学会
・傷あととは?|慶應義塾大学医学部 形成外科
髪の毛が生えにくくなる頭の怪我とは
髪が抜けた後に生えにくくなる怪我には、以下のものがあります。
- 深い切り傷
- 重度の打撲
- 重度のやけど
このような怪我により頭皮の組織や毛包が破壊されたり、毛包が大きな損傷を受けたりすると、髪の毛が生えにくくなることが考えられます。
「頭の手術による傷跡からは髪の毛は生えないの?」という疑問のある方もいるかもしれません。
頭の手術による傷跡においても、髪の毛が生えてこないケースでは毛包が破壊されたり、損傷を受けている状態であるといえるでしょう。
髪の毛が生えてこないときの治療法
髪の毛が生えてこないときの治療には次の方法があります。
それぞれの内容を詳しくみていきましょう。
手術で傷跡をわかりにくくする
怪我のあとに傷跡から髪の毛が生えてこないときには、次の2つの方法で傷跡をカバーすることができます。
- 生えていない部分の皮膚を取り除く手術
傷跡(髪の毛がない部分)を切り取り、切り取った部分を縫い合わせて縮め、傷跡を目立たなくします。
- 生えていない部分の皮膚を隠す手術
傷跡の周りの健康な皮膚や皮下組織を傷跡にかぶせる形で移動させて縫い合わせ、傷跡を隠します。
これらの手術方法を選ぶ基準のひとつは「傷跡の大きさ」です。
傷跡をカバーできるメリットがある一方、皮膚を切開したり縫いつけたりすることで、頭皮のひきつれや毛流れの不自然さが現れることがあります。
自毛植毛を受ける
自毛植毛は、傷跡の髪の毛がない部分に自分の髪の毛を移植する方法です。
健康で丈夫な髪の毛を採取し、特殊な方法で移植します。
ただし自毛植毛の手術が1回で終わるとは限らず、傷跡の部分に生えそろうまで時間がかかることがあります。
メリットとデメリットを把握し、医師と十分な相談のうえで決めることが大切です。
自毛植毛についてはこちらの記事も参考にしてみてください。
頭の傷跡隠しは自毛植毛も選択肢のひとつ
頭の怪我で髪の毛が生えてこないときの「自毛植毛」の選択には、次のようなメリットが期待できます。
メリットを詳しくみていきましょう。
頭の傷を隠すことができる
自毛植毛は、髪の毛が生えてこない傷跡を自分の髪でカバーすることができます。
自分の髪の毛を使うため、周囲の髪ともなじみやすく、見た目も自然です。
自毛植毛による傷跡が心配な方もいるかもしれませんが、自毛植毛には手術跡が目立たない方法があります。
また自毛植毛のあとに「かさぶた」ができることもありますが、適切にケアすることにより傷跡は最小限にできるでしょう。
自毛植毛の手術後のケアはこちらの記事を参考にしてみてください。
髪の毛が生えて長期的な効果が期待できる
自毛植毛では、髪の毛だけでなく周囲の組織も一緒に移植します。
移植した部分に根付くと、通常の髪のサイクルで持続的に生え続けることが可能です。
また、自分の髪の毛を移植することで拒絶反応を起こしにくいこともメリットのひとつ。
長期的な面で考えると安心ですね。
頭の傷跡やハゲを気にしなくて済む
頭に傷跡や髪の毛がない部分があることにより、落ち込んでしまうことがあるでしょう。
自毛植毛を行うと傷跡やハゲている部分を自分の髪の毛で隠すことができます。
髪の毛へのストレスが解消され、人の目も気にならなくなるでしょう。
頭の傷跡をすぐ隠したいときに効果的な3つの方法
「頭の傷跡を今すぐ隠したい」というときもありますよね。
そのようなときに使える3つの方法があります。
方法の詳細をみていきましょう。
ヘアスタイルを工夫する
頭の傷跡の位置によっては、ヘアスタイルでカバーできることがあります。
たとえば、次のような方法です。
- ロングヘアの方は髪をおろす
- おしゃれな帽子やバンダナを使う
- 傷跡の位置によって分け目を変える
- ピンやクリップで傷跡を隠すように固定する
- ポニーテールや三つ編みなどでボリュームを出す
傷跡の位置や大きさによってヘアスタイルを工夫してみてください。
ウィッグやかつらを使用する
ウィッグやかつらは気軽に使用でき、傷跡を隠すことにも効果的です。
さまざまな種類がありますが、自分に似た髪色やスタイルのものを選ぶと、より自然にみえます。
ヘアスタイルの変化も楽しめ、気分転換にもつながるでしょう。
ヘア化粧品を使用する
薄毛をカバーするヘア化粧品にはさまざまな種類のものが市販されています。傷跡をすぐに隠したいときにも手に入れやすいでしょう。
頭皮に吹きかけて使う「スプレータイプ」やポンポンと軽く叩くように塗る「パウダータイプ」があります。
自分の髪色に合うものを選ぶと自然で見た目も気になりません。
自分の使いやすいものを選んでみてください。
髪が生えないときは早めに相談を
「頭を怪我したあとに傷跡から髪の毛が生えてこない」という不安はデリケートな悩みであり、周囲に相談できない方もいるでしょう。
ただ傷跡から髪の毛が生えてこない状態を放置しておくと、脱毛した部分が広がってしまうことも考えられます。
また、髪が生えないことを長期間抱えることは精神的なストレスにもつながります。
ストレスは頭皮や髪の毛にも悪影響です。
髪が生えてこないときにはひとりで抱え込まず、専門家に相談してみてはいかがでしょうか。
まとめ
頭を怪我したあと、傷跡から髪の毛が生えないと心配になりますよね。
怪我により髪の毛の毛包が壊れてしまうと、残念ながら再び髪の毛が生えてくることは期待できません。
頭の傷跡や髪の毛のない部分を隠すための方法は「手術」や「自毛植毛」などがあります。
傷跡やハゲた部分をすぐに隠したいときには、ヘアスタイルの工夫やヘア化粧品を使用する方法を試してみてください。
頭の傷跡やハゲは見た目に関わり、精神的な面にも影響するものです。ひとりで抱え込まず、まずは髪の毛の専門家に相談してみてはいかがでしょうか。