自毛植毛デメリット6選|失敗して後悔する前に知りたい副作用と対策


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「自毛植毛のデメリットについて知りたい」
「自毛植毛の手術でどんな副作用が起こるのか不安」
「自毛植毛を考えているが、メスを入れるのが怖い」

このような悩みを解決する記事を用意しました。

自毛植毛は、主に後頭部など、AGAの症状が出にくい部分の髪の毛を毛根ごと採取し、薄毛の気になる部分へ移植する薄毛治療のことです。

AGAの根治治療としてガイドラインにも認められている治療法ではあるものの、手術に伴う副作用など、さまざまなデメリットについて知り、手術を受けるかどうか慎重に検討する必要があります。

この記事では

・自毛植毛のデメリット
・人工植毛との違いから考えるメリット
・自毛植毛手術に伴う副作用
・自毛植毛後に後悔した失敗パターン3選
・自毛植毛のデメリットへの対策

といった内容について紹介します。

この記事を読むことで自毛植毛のデメリットについてよく理解し、その上で植毛手術を受けるかどうかの決断をサポートします。

自毛植毛についてはこちらもご覧ください。

目次

自毛植毛のデメリット6選

手術後に腫れや痛みを感じる

自毛植毛の中でも「FUT法」という手術方法ではメスを使って髪の毛を採取するため、麻酔が切れた後には腫れや痛みを感じることがあります。

植毛を行う範囲や頭皮の状態によって症状は異なりますが、完全に痛みや腫れが消えるまでに数日~数週間ほどかかる可能性も。

また、メスで切り開いた部分を縫い合わせた部分では、痛みの他につっぱり感が出る場合もあります。

傷跡が残ってしまう

前述した「FUT法」では、後頭部などAGAの影響を受けにくい場所の髪の毛を採取するためにメスを入れるため、手術後も傷跡が残ってしまいます。

手術の際には正確にドナー株を採取するために髪の毛を数センチほどの長さに刈り上げる必要があります。

その結果、傷跡が目立つため、しばらくはウィッグやかつらなどを使って隠す必要があります。

移植できる本数に制限がある

自毛植毛は後頭部などの自身の髪の毛を移植するため、後頭部の状態によっては十分なドナー株を確保できない場合があります。

また、ドナー株の採取は毛根ごと行うため、採取した部分からは髪の毛が生えて来なくなります。

つまり、無制限に髪を移植できるわけではなく、自毛植毛で採取できる本数は多くて15,000本とされています。

すぐに効果を実感できるわけではない

自毛植毛で移植されたドナー株はおよそ一か月後にはいったん抜け落ちます。

その後、半年たった頃から新しい髪が生え始め、1年ほどかけてもとの髪と同じような長さになります。

髪の毛の成長に従ってゆっくり伸びるため、周りに気づかれにくいという点ではメリットでもありますが、即効性がある治療ではないため、気長に健康な髪が伸びるのを待つ必要があります。

一回にかかる価格が高い

自毛植毛では、

  • ドナー株の採取
  • 株分け
  • 移植先への植え込み

といったすべての工程でていねいな作業が求められるため、一回当たりの価格だけをみると高く感じてしまいますよね。

長い目で見ると。維持コストがかからない植毛手術は他の治療法と比べてもお得です。

ただ、「ちょっと試してみたい」という方にとっては価格面でのハードルが高いでしょう。

植毛した部分以外には効果がない

自毛植毛が薄毛の根治治療となるのは植毛部分のみで、その他の部分の薄毛の進行を抑えるものではありません。

つまり、植毛手術後に他の部分の薄毛が進行していき、髪の毛の生え方が不自然になってしまう可能性もあります。

他の部分の薄毛の症状に合わせて入念に植毛デザインを行うことが必要で、場合によっては2回目の植毛を行うこともあります。

人工植毛から見る自毛植毛のメリット4選

毛根が消失した部分にも対応可能

自毛植毛は毛根ごとドナー株を移植するため、毛根が消失してしまった場所でも移植が可能です。

一方、人工植毛では移植した部分で感染や炎症を繰り返した結果、頭皮の血流が悪くなり、皮ふが硬くなることがあります。

そのような場合でも、自毛植毛であれば移植する密度を控えるなど工夫することで対応することができます。

自然な仕上り

自身の髪の毛を使って植毛を行うため、既存の髪の毛となじみやすく、自然な仕上がりになりやすいです。

特に生え際への植毛ではもとの髪の毛の流れる方向に沿って、毛流れなどをデザインして植毛するため、髪の毛が生えそろった後も違和感がありません。頭頂部への植毛ではつむじを再現することもできます。

移植による拒否反応はない

自毛植毛の最大のメリットは自身の細胞組織を丸ごと移植するため、拒絶反応が起きにくいことです。

一方、人工植毛では頭皮から見ると異物が入ってくるため、身体の防衛反応が頭皮に炎症を起こしてしまいます。

日本皮膚科学会のお墨付き

自毛植毛は日本皮膚科学会が定めた治療ガイドラインでもAGA症例に対してグレードB(使用が勧められる)の評価を受けています。

これはグレードAのフィナステリドとデュタステリドの内服およびミノキシジルの外用に次ぐ治療法となっています。

一方、人工毛植毛はグレードDで「使用が勧められない」という厳しい評価となっています。

自毛植毛手術に伴う副作用

自毛植毛の後に、手術に伴うあらゆる副作用が起こる可能性があります。

副作用の発生率や症状の程度には個人差がありますが、術後すぐに感じるものから数ヶ月経ってはじめて現れるものまでさまざまです。

痛み

麻酔の効果が消えると少しずつ痛みを感じ始め、当日の夜が痛みのピークとなり、徐々におさまってきます。

ドナー株を採取する部分は術後に縫い合わせるため頭皮の緊張は強く、1~2週間ほどつっぱり感や痛みが残ることもあります。

出血

ドナーを採取した部分からはにじむ程度の出血が見られることもありますが、自然に止まります。強くこすらず、布やティッシュなどで圧迫するようにしてください。

術後の出血は2~3日ほど続くことがありますが、明らかに出血が長く続く場合や出血量が多い場合はクリニックに相談してください。

吐き気・頭痛

手術に使う薬剤などの影響で吐き気や頭痛を感じることがあります。これらは翌日までには自然に良くなることが多く、悪化することはほとんどありません。

かさぶた・赤み

手術直後にはカサブタや頭皮の赤みが見られることがあります。

カサブタは移植株が乾燥したもので、自然にとれるまでに1~2週間かかります。

場合によってはかなり目立つこともあるため、帽子をかぶるなどをして隠して対策する方が多いです。”

術後、しばらくすると移植した部分にかゆみを感じることがあります。正しい手順で髪を洗うことで頭皮を清潔に保ち、かゆみを予防したり軽減することができます。

しゃっくり

手術の後、数日してしゃっくりが出ることもありますが、その原因はわかっていません。

ほとんどはすぐに収まりますが、2~3日続くこともあります。

手術に使う薬剤の影響で術後2~3日目から目の周りが腫れたり変色することがあります。1週間前後で自然に治るため、心配する必要はありません。術後数日の間はできるだけうつ伏せになることは避けることである程度予防できます。

感染症

極めてまれにドナー株を採取した部分の縫合痕や移植先の部分の頭皮が感染症を起こすことがあります。

ショックロス

術後、2週~数ヶ月の期間で抜け毛が増えることがあります。

植毛を行った部分の周辺にあった古い毛髪が抜ける現象で「ショックロス」と呼ばれます。

原因は不明ですが、頭皮にかかるあらゆるストレスによる影響だと考えられています。

脱毛の程度には個人差があり、移植前よりも髪が薄くなったと感じることがあります。

膿胞

術後、数ヶ月~半年までは、移植を行った部分にニキビのような吹き出物ができることがあります。

しびれ

後頭部の縫合を行った部分の周囲にしびれやヘルメットをかぶっているような違和感が残ることがあります。

遅くても半年で違和感は消失するため、心配する必要はありません。

【後悔】自毛植毛の失敗パターン3選

① 思ったような髪型にならなかった

自毛植毛により薄毛が気になっていた部分の髪は増えたものの、髪が生えそろってきたときに不自然な仕上がりになることがあります。

ドナー株を採取する場所によって髪質や毛流れが異なるため、自然な見た目にならないことがあります。

事前に髪型などの希望を伝えておくことでイメージとのギャップを減らせるでしょう。

② 移植した髪がすぐに抜けてしまった

自毛植毛では自分の髪の毛を生きたまま移植するため、細胞に負担がかかってしまいます。

ドナー株を採取するスピードを重視するために毛根を傷つける割合がアップし、せっかく移植を行っても頭皮に定着せず、すぐに抜けてしまうことがあります(脱落)

医師や看護師の経験やスキルの差が定着率に直結するため、失敗しないためのクリニック選びを慎重に行う必要があります。

③ 思ったような密度にならなかった

髪の毛の密度を高めようとし過ぎた結果、定着率が下がってしまったというケースが起こります。

自毛植毛では1平方センチメートルあたりに植えられる本数が決まっており、日本人では最大70本までとなっています。

髪の毛がフサフサな人だと120~150本ほどの生えているため、どうしても密度の仕上がりに不満を持つ方がいます。

この場合にはドナー株がしっかり定着した後で2回目の植毛を行い、密度アップを目指します。

自毛植毛で失敗する前にできる対策方法はある?

自毛植毛はAGAに対する根治治療としてガイドラインでも有効性が認められている治療法です。

ただし、手術に伴う副作用など、さまざまなデメリットがあり、後悔しないために事前に対策をしておく必要があります。

高いスキルを持った医師・看護師がいるクリニックを選ぶ

せっかく自毛植毛を行っても移植先への定着率が低いと思ったような成果が得らえない場合があります。

自毛植毛の定着率はドナー株の採取方法や術後管理によって大きく左右されます。

価格だけでなく、医師やクリニックの質を吟味して自分がどこで手術を受けるのかを決めることが大切です。

自毛植毛とAGA治療薬を併用する

植毛は移植を行った部分以外のAGAの進行を抑えることはできません。

薄毛の原因がAGAである場合は植毛を行った後に他の部分の薄毛が進行してしまう場合があります。

ご自身の症状によっては、植毛後もAGA治療薬などを併用していく必要がある場合もあります。

自毛植毛以外の治療法を検討する

自毛植毛が必ずしも最善の方法ではないことを知っておく必要があります。

薄毛の原因はAGAだけではなく、生活習慣を見直すことで改善が見られる場合があります。

少なくとも自毛植毛は侵襲的な方法であり、手術に伴う副作用があることを考えると、他の治療法を行って効果が見られなかった場合の「次の一手」だと考える方が良いでしょう。

監修医師コメント

植毛手術のデメリットは植毛手術特有の問題点、手術特有の合併症に分けられます。

ここでは、まず手術特有の合併症を述べていきますが

・感染

主に皮膚体表面に付着する菌が増悪し、移植部に起きる問題ですが、感染が起きると部分的な生着不良を起こすことがあります。

・毛嚢炎、ニキビ

これも感染の一種なのですが、毛穴が原因で生じることが多いです。

毛穴に感染を怒ると毛嚢炎となり、上記のように部分的な生着不良を起こす可能性があります。

・出血

一般的な合併症で、麻酔後のパンチで採取した際やホール作成の際に生じますが、

基本的には圧迫止血により十分に止血が得られますし、自然に止血が得られることがほとんどです。しかし、抗凝固剤やミノキシジル内服を行っている方は出血がしやすい傾向にあります。著名な出血でなければ問題ないことがほとんどです。

・血腫

出血が塊となったのが血腫ですが、ここでいう血腫は大きな血腫でなく、移植したグラフトと穴を開けた後のホールの隙間に入り込んでいる微小な血腫のことです。

この血腫が原因でグラフトの密着度が下がり、生着不良となることがあります。

・眼瞼腫脹・浮腫

主に術後翌日〜5日に生じる減少です。エキモーシスともよび、眼瞼周囲が黄色くなったり、浮腫んだりすることがあります。

1〜2週間で改善することがほとんどです。

・瘢痕(肥厚性瘢痕)、傷跡の脱毛

主に、後頭部のFUT手術後には横方向の瘢痕が残ります。また、創部の緊張が強い状態で縫合した場合、止血が過度に行われていたりとさまざまな要因で脱毛を起こすことがあります。

・移植部・後頭部採取部の創部の赤み・硬さ

瘢痕が治癒する家庭で赤みが残りやすい体質の方がいらっしゃったり、硬さが残る場合があります。時間とともに経過が改善することがほとんどです。

以上が手術に代表的な合併症となりますが

植毛手術特有の限界としては

・移植密度の限界

35G/cm2〜50G/cm2程度の移植密度が限界であることが多いです。

・スリットの特性によるメリット・デメリット

ラインスリットのメリットとして傷跡が目立ちにくいという傾向がありますがデメリットは、円柱状のchubby graftがうまくスペースに収まりにくい・移植者が慣れていないとグラフトが挫滅して生着不良を起こす可能性がある点です。

また、高密度にしようとするとホールスリットと異なり、円の対等性が利用できず、段々畑のようになり不自然に見えることがあります。

ホールスリットのデメリットはラインスリットより傷跡がすこし目立つ可能性があると言う点ですが、メリットとして、視認性がよくスタッフ移植の際に見逃しがない、円柱状のchubby graftがきれいに収まりやすい等のメリットがあります。

このため、安定した結果がでやすいというメリットがあります。

・癖毛、太い毛が生えてきやすい

後頭部のもともとの毛の性質を移行する性質があるため、太い毛でかつ癖毛が生えてくる可能性が高いです。

他にも細かいものはありますがよくある質問はこのようなものが多いですね。


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