なおるん毛髪情報局
刈り上げない植毛はなぜ費用が高い?グラフト単価の差と手術の手間・選び方
【この記事の結論】
刈り上げない植毛(アルモUn-SHAVEN法)の1グラフトあたりの料金は1,870円(税込)で、刈り上げる方法(アルモHi-STANDARD法)の1,078円(税込)より792円高くなります。基本料金205,000円(税込)は同じなので、差はグラフト数に比例し、1,000グラフトでは792,000円の差になります。
当院で単価を高く設定している主な理由は、採取する毛だけを短く切る準備(プレカット)と、長い髪に囲まれた状態で1株ずつ毛の向きを確かめながら採取する手間により、採取の工程に時間がかかることです。料金の差は採取の手間と時間によるもので、刈り上げない方法の方が生着や仕上がりが良い、ということを意味するものではありません。
※この記事は、刈り上げない植毛の「料金がなぜ高いのか」と「料金の差をどう考えるか」に絞って解説します。刈り上げない植毛の仕組み・向いている人・メリットとデメリットは「ノンシェーブン植毛(刈り上げない自毛植毛)とは?」、何グラフトまでできるかは「刈り上げない植毛は何グラフトまでできる?」で解説しています。
刈り上げる方法と刈り上げない方法の料金の差
当院の自毛植毛の手術料金は、「基本料金205,000円(税込)+1グラフトあたりの料金×グラフト数」で計算します。基本料金はどちらの方法でも同じで、違うのは1グラフトあたりの料金です。
| 項目 | アルモHi-STANDARD法(刈り上げる) | アルモUn-SHAVEN法(刈り上げない) |
|---|---|---|
| 基本料金 | 205,000円 | 205,000円 |
| 1グラフトあたりの料金 | 1,078円 | 1,870円 |
| 後頭部の見た目(術直後) | 採取する範囲を短く刈り上げる | 採取する毛だけを短く切り、周りの長い髪は残す |
※いずれも税込・自由診療(2026年10月時点)。基本料金には鎮静麻酔・局所麻酔・点滴・内服・術後処方が含まれます。
1グラフトあたりの差は792円です。基本料金が同じなので、総額の差はグラフト数に比例して大きくなります。
| グラフト数 | 刈り上げる方法の総額 | 刈り上げない方法の総額 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 800グラフト | 1,067,400円 | 1,701,000円 | 633,600円 |
| 1,000グラフト | 1,283,000円 | 2,075,000円 | 792,000円 |
| 1,500グラフト | 1,822,000円 | 3,010,000円 | 1,188,000円 |
| 2,000グラフト | 2,361,000円 | 3,945,000円 | 1,584,000円 |
※いずれも税込・手術料金の計算例です。このほか手術前の血液検査11,000円(税込)がかかります。たとえば1,000グラフトでは、血液検査を含めると刈り上げる方法が1,294,000円、刈り上げない方法が2,086,000円(税込)で、差額は792,000円です。所定の感染症がある方は、別途感染症対策料がかかります。部位ごとの費用例は植毛メニュー(料金表)に掲載しています。グラフト数と改善できる範囲の目安は「植毛1000株の費用はいくら?」も参考にしてください。
刈り上げない植毛のグラフト単価が高くなる理由
植毛の料金には、医師・看護師の人件費、手術時間、医療機器や消耗品、術前・術後の管理などが関係します。当院で刈り上げない方法の単価を高く設定している主な理由は、刈り上げる方法にはない工程が加わり、採取そのものにも時間と手間がかかるためです。
1. 採取する毛だけを短く切る「プレカット」の工程がある
FUE(毛包単位で1株ずつくり抜いて採取する方法)では、パンチを毛の向きに合わせて入れます。当院では採取の操作を行いやすくするため、採取する毛を短く整えてから採取します(長い毛を残したまま採取する方法を行う施設もあります)。
刈り上げる方法では採取する範囲をまとめて短くできますが、刈り上げない方法では、周りの長い髪を残したまま、採取する毛だけを1本ずつ1〜2mmほどに切りそろえます(当院の方法)。採取の前に、採取する範囲の区分けとこの準備に時間がかかります。
手術当日の流れはアルモUn-SHAVEN法のページで工程ごとに紹介しています。
2. 長い髪に囲まれた状態で、1株ずつ向きを確かめて採取する
髪の毛は皮膚の中で斜めに伸びており、パンチの角度が毛の向きとずれると、毛包(毛をつくる組織)を途中で切断してしまうこと(トランセクション)があります。刈り上げない方法では、周りの長い髪が視野をさえぎるため、髪をよけながら1株ずつ毛の流れを確認してパンチを入れる必要があります。
当院の経験では、刈り上げない方法は採取の工程により長い時間を要する傾向があります。院長の臨床上の実感として、採取のスピードは刈り上げる方法の6〜7割程度になることがありますが、実際の速度や手術全体の所要時間は症例によって異なります(院長の臨床上の見解)。毛根を傷つけずに採取するための条件は「FUEのトランセクション(毛根切断)率とは?」で解説しています。
海外の教科書でも、刈り上げない方法のFUEを行う医師がいる一方で、採取する株を選びやすく採取の速度を上げられることから、刈り上げる方法を好む医師が多いと述べられています(一般的な知見)。刈り上げない方法は、手間がかかることを前提に行う方法だといえます。
3. 採取跡が周りの髪で隠れやすいように範囲や配置を調整する
刈り上げない方法の目的は、後頭部の髪を広く刈り上げず、採取部を周りの髪で隠しやすくすることです。ドナーの安全性と採取後の密度を考慮したうえで、髪の長さや密度に応じて採取する範囲や配置を調整するため、計画と確認に時間がかかることがあります。
4. 手術時間が長くなり、1日に行える手術が限られる
植毛の手術は、採取・株の確認と仕分け・移植穴の作成・移植までを1日で行います。2,000グラフト前後では刈り上げる方法でも8時間前後かかることがあり(「植毛の手術は何時間かかる?」)、刈り上げない方法では同じグラフト数でもさらに時間と集中力を要します。当院では手術を1日1組に限っており、手術時間が長いほど、医師と看護師がその手術にかかわる時間も長くなります。グラフト単価の差は、主にこの時間と人手の差を反映したものです。
料金が高い=仕上がりが良い、ではありません
刈り上げない方法の料金が高いのは、上で説明したように手術中の手間と時間が増えるためです。次のような点で、刈り上げる方法より優れていることを示すものではありません。
- 生着:移植した毛が根付くかどうかは、採取時の毛根の損傷、グラフトの扱い、移植の操作、術後の経過など、いくつもの要因に左右されます。刈り上げの有無だけで、どちらが優れているとは決められません(生着の仕組みは「植毛の生着率(定着率)とは?」)。
- 移植部の見た目:刈り上げない方法でも、移植した部分(生え際など)の赤みやかさぶたは起こります。刈り上げないことで隠しやすくなるのは、主に後頭部の採取部です。移植部のダウンタイムの目安は「植毛のダウンタイムはいつまで続く?」をご覧ください。
- 採取部の傷跡:毛包を1つずつ採取するため、どちらの方法でも採取部には小さな点状の傷跡が残ります。刈り上げない方法は傷跡が残らない方法ではありません(「植毛の傷跡は残る?」)。
つまり、料金の差は「採取の工程に時間と手間がかかること」によるもので、患者さんにとっての利点は「後頭部を広く刈り上げずに済み、採取部を周りの髪で隠しやすいこと」です。ただし、術後の赤みや採取跡が完全に見えなくなるわけではなく、髪の分け方や術後の経過によっては採取部が見えることもあります。
料金の差で得られるもの|違いは「術後の過ごし方」
刈り上げない方法を選んでも、生着や仕上がりが良くなるわけではありません。料金の差で得られるのは、術後しばらくの間、後頭部の採取部を周りの髪で隠しやすいことです。言い換えると、1グラフトあたり792円(税込)の差は、「植毛を受けたことを周りに気づかれにくい期間」に支払う費用だと考えると分かりやすくなります。
術後の過ごし方の違い
| 比較する点 | 刈り上げる方法(Hi-STANDARD法) | 刈り上げない方法(Un-SHAVEN法) |
|---|---|---|
| 術直後の後頭部 | 採取した範囲が短く刈り上がり、周りの髪との段差が目立つ | 採取した毛だけが短く、周りの長い髪で覆われる |
| 後頭部が目立たなくなるまで | 刈り上げた部分の髪が伸びるまで時間がかかる。髪は1か月に約1cm伸びるため、周りの髪の長さによっては数か月かかる(一般的な知見)【要確認:当院での目安】 | 術後早い時期から、髪を下ろせば採取部を隠しやすい |
| 移植部(生え際など)の赤み・かさぶた | 出る | 同じように出る |
| 周りに気づかれにくいか | ヘアシートや帽子などの工夫が必要 | 後頭部については気づかれにくい(移植部は別) |
| 仕事への復帰 | 髪型を気にする場合は、休みや在宅勤務の調整が必要になることがある | 移植部の状態が落ち着けば、髪型を変えずに復帰しやすい |
| 術後の髪型 | 刈り上げた部分に合わせて、全体を短くする方もいる | 手術前と同じ髪型で過ごしやすい |
| 採取部の点状の傷跡 | 残る | 同じように残る |
※術後の経過には個人差があります。刈り上げない方法でも、髪の分け方や風、髪が濡れたときなどには、採取部の赤みや短い毛が見えることがあります。
見落としやすいポイント|移植部が隠せるかどうか
刈り上げない方法で隠しやすくなるのは、後頭部の採取部だけです。移植した部分(生え際など)の赤みやかさぶたは、どちらの方法でも同じように出ます。移植部のダウンタイムは「植毛のダウンタイムはいつまで続く?」をご覧ください。
そのため、料金の差の価値は、移植する部位と普段の髪型によって変わります。
- 移植部が前髪や既存の髪で隠せる場合(頭頂部、前髪のある方の生え際など)
後頭部も隠せれば、術後早い時期から周りに気づかれにくく過ごせます。刈り上げない方法の利点を生かしやすいケースです。 - 移植部が隠しにくい場合(前髪を上げる髪型の方の生え際など)
移植部の赤みが落ち着くまでは、どちらの方法でも見た目への配慮が必要です。後頭部だけを隠しても、差額に見合う効果を感じにくいことがあります。
どの程度隠せるかは、移植する範囲と髪の長さ・量によって異なります。診察で実際の髪型を確認しながらご説明します(当院の方針)。
差額の考え方の例
同じ1,000グラフトでも、選ぶ方法によって総額が792,000円(税込)変わります。次のような事情をふまえて考えると、判断しやすくなります。【要確認:例の内容が当院の実際のご相談と合っているか】
| ご事情の例 | 考え方の例 |
|---|---|
| 接客や営業など人前に出る仕事で、まとまった休みが取りにくい。頭頂部への移植で、移植部は髪で隠せる | 刈り上げない方法の利点を生かしやすい |
| 在宅勤務が多く、髪が伸びるまでの期間を調整できる | 刈り上げる方法で費用を抑え、差額をほかに充てる選択もある |
| 前髪を上げる髪型で、生え際へ多く移植する | 移植部の赤みが落ち着くまでの過ごし方を先に考える。刈り上げる方法とヘアシートの組み合わせも比べる |
| 広い範囲で2,000グラフト前後が必要 | 差額が1,584,000円(税込)と大きくなるため、方法の選択と回数の計画を合わせて考える |
料金の差をどう考えるか|方法を選ぶときの判断軸
どちらの方法が合うかは、仕上がりの良し悪しではなく、生活の事情と必要なグラフト数で考えるのが現実的です。
| 判断軸 | 刈り上げない方法を検討しやすい場合 | 刈り上げる方法を検討しやすい場合 |
|---|---|---|
| 仕事・休み | 人前に出る仕事で、まとまった休みが取りにくい | 髪が伸びるまでの期間を、休みや在宅勤務で調整できる |
| 普段の髪型 | 後頭部を短くした髪型にしたことがなく、刈り上げると目立ちやすい | もともと後頭部や側頭部を短くしている |
| 必要なグラフト数 | グラフト数が比較的少なく、総額の差を許容できる | 広い範囲で多くのグラフトが必要で、総額の差が大きくなる |
| 予算 | 見た目を変えずに過ごすことを優先したい | 医学的に必要と判断されたグラフト数を、費用を抑えて移植したい |
たとえば同じ1,000グラフトでも、刈り上げない方法は刈り上げる方法より792,000円(税込)高くなります。広い範囲を1回で行う場合や、2回に分けて計画する場合は差がさらに大きくなるため、方法の選択と回数の計画を合わせて考えることが大切です(「広範囲の自毛植毛は1回でできる?」)。
刈り上げる方法とヘアシートを組み合わせる選択肢
刈り上げる方法を選び、刈り上げた部分が伸びるまでの間をヘアシートで隠す方法もあります。当院のヘアシート(オプション)は54,780円(税込、装着・取り外し費用を含む)です。1,000グラフトの場合、刈り上げる方法とヘアシートの合計は1,337,780円(税込)で、刈り上げない方法の2,075,000円(税込)とは737,220円の差があります。ヘアシートには装着感や見え方の個人差があります。また、装着・取り外しの際に頭皮に刺激が加わることがあり、皮膚の状態や術後の経過によっては使用の時期に制約があったり、使用をお勧めできなかったりする場合があります。使い方や時期は当院からご案内します(「増毛・ヘアシートから自毛植毛に切り替えるときの注意点」)。どちらが合うかは、診察で後頭部の状態や生活の事情を伺いながらご説明します。
刈り上げない方法には、グラフト数の上限の考え方がある
刈り上げない方法は、プレカットの手間や手術時間の面から、1回で行えるグラフト数がドナーの状態や手術時間によって制約を受けやすい方法です。必要なグラフト数が多い場合は、刈り上げる方法や2回に分ける計画と比べて決めます。料金だけでなく、1回で必要な数を無理なく採取できるかも、方法を選ぶ判断材料になります。
自毛植毛の費用と主なリスク・副作用
当院の自毛植毛は、後頭部などから毛包単位で毛を採取し、薄毛の部分へ移植する手術(FUE)です。保険適用外の自由診療です。手術料金は「基本料金205,000円(税込)+1グラフトあたりの料金×グラフト数」で計算し、1グラフトあたりの料金は、刈り上げるアルモHi-STANDARD法が1,078円、刈り上げないアルモUn-SHAVEN法が1,870円(いずれも税込)です。総額の例:1,500グラフトを刈り上げない方法で行う場合、205,000円+1,870円×1,500=3,010,000円(税込)です。このほか手術前の血液検査11,000円(税込)がかかり、所定の感染症がある方は別途感染症対策料198,000円(税込)がかかります(対象となる感染症や適用条件は事前にご説明します)。治療は通常1回で、範囲が広い場合は2回以上に分けることがあります。仕上がりの評価は術後1年前後が目安です。
主なリスク・副作用:術後の痛み・腫れ・内出血・出血、かさぶた、かゆみ、既存毛の一時的な脱毛(ショックロス。回復しない場合を含む)、感染、毛嚢炎、採取部や移植部のしびれ・感覚の鈍さ、採取部の点状の傷跡や密度の低下、移植部の凹凸、まれに移植部の血行障害、移植毛が十分に生着しない可能性、くせ毛、仕上がりに左右差が出る可能性があり、仕上がりの自然さや密度の感じ方には個人差があります。刈り上げない方法でも、これらのリスクは刈り上げる方法と同様にあります。自毛植毛はAGAの進行を止めるものではありません。当院の症例は症例紹介でご覧いただけます(仕上がりには個人差があります)。
刈り上げない植毛の費用に関するよくある質問
Q. 刈り上げない方法の方が、生着率は高いのですか?
料金が高いことは、生着率が高いことを意味しません。生着は、毛根の損傷の少なさやグラフトの扱い方、移植の操作など、いくつもの要因に左右され、刈り上げの有無だけでどちらが優れているとはいえません。
Q. 刈り上げない方法は、手術の前に髪をどのくらい伸ばしておけばよいですか?
採取した跡を周りの髪で隠すため、後頭部の髪はある程度の長さがあった方が隠しやすくなります。必要な長さは髪質や髪型によって異なるため、カウンセリングでご案内します。なお、手術前の髪の準備は採取部と移植部で注意点が異なります。移植部の髪については「植毛前に移植部の髪を剃ってはいけない理由」で解説しています。
Q. 見積もりの総額には何が含まれますか?
手術料金(基本料金+1グラフトあたりの料金×グラフト数)には、鎮静麻酔・局所麻酔・点滴・内服・術後処方が含まれます。手術前の血液検査11,000円(税込)は別にかかります。ヘアシートはオプション(54,780円・税込)です。
Q. カウンセリングの後で、刈り上げる方法に変えることはできますか?
手術方法は、カウンセリングでご説明したうえで、ご本人と相談して決めます。迷っている場合は、両方の方法の総額と、術後の過ごし方の違いを比べてから決めていただけます。料金やその他の疑問はよくある質問のページにもまとめています。
Q. 分割払いや医療ローンは使えますか?
クレジットカードでのお支払いに対応しています。医療ローンをご利用いただける場合は、審査の結果によってはご利用いただけないこともあります。お支払い方法は、お見積もりの際にあわせてご相談ください。
なお、自毛植毛は美容を目的とした治療とみなされることが多く、一般に医療費控除の対象外とされています。控除の対象になるかは個別の事情によるため、詳しくは税務署などにご確認ください。
Q. 一部だけ刈り上げない方法にすることはできますか?
採取する範囲の一部だけを刈り上げ、残りを刈り上げない方法で採取するなど、組み合わせて計画できる場合があります。たとえば、髪で隠しやすい後頭部の下の方は刈り上げ、目立ちやすい部分は刈り上げずに採取する、といった考え方です。料金は、それぞれの方法で採取するグラフト数に応じて計算します。
どこまで組み合わせられるかは、後頭部の髪の長さ・量、必要なグラフト数によって異なります。隠しやすさと費用のバランスを、診察で一緒に考えます。
※対応していない場合の文案:
当院では、1回の手術はどちらか一方の方法で行っています。費用を抑えながら後頭部を目立ちにくくしたい場合は、刈り上げる方法とヘアシートを組み合わせる方法もあります(「刈り上げる方法とヘアシートを組み合わせる選択肢」)。
Q. 女性も刈り上げない方法になりますか?
女性の植毛でも、刈り上げる方法と刈り上げない方法のどちらかを選びます。女性は髪が長く、後頭部を刈り上げることへの抵抗が大きいため、刈り上げない方法を希望される方が多い傾向があります(当院の傾向)。
一方で、髪が長い方は、後頭部の下の方を帯状に刈り上げても、上の髪を下ろせば隠せる場合があります。この場合は刈り上げる方法の料金で受けられるため、髪の長さによっては費用を抑えられることがあります(一般的な知見)。女性の薄毛は範囲が広いことも多く、必要なグラフト数によって料金の差も大きくなるため、両方の方法の総額を比べてから決めることをおすすめします。女性の植毛については「女性の自毛植毛」で解説しています。
Q. 2回目の手術で、方法を変えることはできますか?
1回目と2回目で、方法を変えることはできます。たとえば、1回目は刈り上げない方法で生え際を行い、2回目は刈り上げる方法で頭頂部を行う、といった計画もあります。料金は、それぞれの手術で選んだ方法の単価で計算します。
ただし、2回目はドナーの量や密度が1回目より少なくなっており、1回目の採取跡も考慮して採取する必要があります。そのため、2回目に刈り上げない方法を選ぶ場合は、1回目よりも採取できるグラフト数が限られることがあります(当院の方針)。2回目の計画は、1回目の仕上がりとドナーの状態を診察で確認したうえでご提案します。
Q. 他院のノンシェーブンと料金が違うのはなぜですか?
「刈り上げない植毛(ノンシェーブン)」と呼ばれる方法でも、クリニックによって内容や料金の計算方法が異なります。見積もりを比べるときは、次の点を確認すると違いが分かりやすくなります(一般的な知見)。
- 「刈り上げない」の範囲:採取する毛だけを切るのか、一部の範囲を刈り上げるのか
- 基本料金に含まれるもの:麻酔、点滴、薬などが含まれるか、別料金か。当院の基本料金には、鎮静麻酔・局所麻酔・点滴・内服・術後処方が含まれます
- 最低グラフト数や上限:1回に行えるグラフト数に条件があるか
まとめ
- 刈り上げない植毛(アルモUn-SHAVEN法)の1グラフトあたりの料金は1,870円で、刈り上げる方法(1,078円)より792円高くなります(いずれも税込)。基本料金は同じなので、差はグラフト数に比例します。
- 単価が高い主な理由は、プレカットの準備、長い髪に囲まれた状態で1株ずつ向きを確かめて採取する手間、採取部を隠しやすくするための計画により、採取の工程に時間がかかることです。
- 料金の差は採取の手間と時間によるもので、生着や仕上がりが良いことを意味するものではありません。刈り上げない方法でも、術後の赤みや採取跡が完全に見えなくなるわけではありません。
- 方法は、仕事や髪型などの生活の事情と、必要なグラフト数・予算で選ぶのが現実的です。刈り上げる方法とヘアシートを組み合わせる選択肢もあります。自毛植毛全体の流れは自毛植毛のページで紹介しています。
参考文献:Unger R, Shapiro R, eds. Hair Transplantation. 6th ed. Thieme; 2022(女性の植毛の章:刈り上げない方法のFUEを行う医師がいる一方で、株の選びやすさと採取の速度から刈り上げる方法を好む医師が多いこと)。料金は当院の植毛メニュー(料金表)(2026年10月時点・税込)によります。「当院では」「院長は」とある記述は、院長の臨床上の見解または当院の案内です。
執筆:編集部/監修:内田直宏医師